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サッカー開催で質屋が繁盛

2004/06/30 11:55 JST配信

 ハノイ市内にあるわずか200mほどのダンズン通りに約30件の質屋が軒を並べる一角がある。サッカーEuro2004が開催され賭けに興じるこの時期、ここは毎日数千件の"黒い"取引で賑わっている。

 まだ7時過ぎだというのにすでにここでは多くの人々が行き来し、ある人はデンマーク対ブルガリア、イタリア対スイスの2試合が行われた一夜を明かし疲れきった顔つきでこうため息をついた“昨日はツイテないよ、イタリアになんか賭けちまったおかげで200(万ドン)もすっちまった。今日は携帯電話を質入れするしかないな。。。”

 また、MinhはDylan150(ホンダ製高級スクーター)でダンズン通り11番地にある質屋に入って行き、傲慢な態度でこう言った“このバイクを質入れしてくれ”。店の主人は一通りものを見たあと、“登録証はあるかね?いくら要るんだ?期間は?”とミンにたずねた。“登録証ならあるよ、1,000(万ドン・約7万円)で1週間”。その後わずか3分で取引を終えミンは1,000万ドンをつかみ疲れ果てた姿で店を後にした。

 このように何も高価なものではなくとも、サッカーシーズンになると"上は金(きん)から下は糠(ぬか)"までの言葉通り、皮製ベルトから自動車までお金に変えられるものは何でも質入れされる。質屋の主人ロンは、うちではもしあれば飛行機でもなんでも質入れできるよ。だがやっぱり普通は携帯電話、デジカメ、金銀製の時計、宝石類だねと上機嫌だ。

さらに“昨日なんかうちの店には20人も客が来てほとんどが携帯電話を質入れしていったよ。”とロンはEuro2004が1試合終わるごとにかなりの儲けが出ると明かす。ここ数日Euro2004の開催中はこの通りの質屋は深夜11時まで店を開けているほか、なじみ客なら電話一本で家まで現金を届けにも行く。

 一方ここでは質流れした商品も販売しており、ハノイ市民の間では安く買うならダンズン通りとさえいわれているが、これら質屋ではたまにコピー品やまがい物を誤って受け入れてしまってもそれらに立派な値段を付け販売しており購入には注意が必要だ。

 ある質屋店主によると、2つの携帯電話は外見はまったく同じだがそれらの価値は100万ドンも違うという。もし客がよほどその商品に通じていなければどちらが本物か偽物かの区別はつかないだろうと語る。

 数十件の質屋がひしめくこの通りではまた競争も激化しており、ある店は利子を下げ、ある店は高値で質入れさせ客を引き入れている。ここでの利子は通常1日0.2~0.5%、質入れ価格はその商品によって異なるが商品価値の70~80%で質入れできる。

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