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主要上場企業30社の1-3月期業績、新型コロナ禍で打撃

2020/05/13 16:18 JST配信
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 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により世界のサプライチェーンが混乱しているため、原料不足で国内生産が減少し、輸出が落ち込んでいることに加え、所得減少で内需も縮小している。これを背景に、VN30インデックスを構成する主要上場企業30社の多くが2020年1-3月期は業績不振となった。

■小売・生活必需財業界■
(単位:十億VND)

 家庭での食料品の備蓄拡大で、スーパーマーケット「ビンマート(VinMart)」とコンビニエンスストア「ビンマート・プラス(VinMart+)」の小売チェーンを引き継いだマサングループ[MSN](Masan Group)、食品販売チェーン「バックホアサイン(Bach hoa XANH、グリーン百貨)」を運営するテーゾイジードン投資[MWG](Mobile World Investment Corporation)、ビナミルク[VNM](Vinamilk)の売上高はいずれも増加を維持し、中でもMSNが2倍超と大幅な増収だった。

 ただし、増益だったMWGを除き、残りの6社はいずれも減益または赤字だった。

 ペトロリメックス[PLX](Petrolimex)はガソリン・石油価格の暴落により前年同期の黒字から▲1兆8930億VND(約▲88億円)の赤字に転落した。

■銀行業界■ 
(単位:十億VND)

 利息関連収支の減少や不良債権の拡大による貸倒引当金費用の大幅な増加を受け、商業銀行の利益が圧迫された。

 ベトナム投資開発銀行[BID](BIDV)、ベトコムバンク[VCB](Vietcombank)、ヴィエティンバンク[CTG](Vietinbank)、軍隊銀行[MBB](Military Bank)の大手銀行は揃って減益となった。

■不動産・建設・建設資材業界■ 
(単位:十億VND)

 不動産市場の低迷を背景に、ノバランド不動産投資グループ[NVL](Novaland)とヴィエティンバンク[CTG](Coteccons)の売上高は前年同期に比べそれぞれ▲81%、▲16%減少したが、CTDが▲35%減益だったのに対し、NVLは子会社からの出資回収益により小幅な増益を達成した。

 ホアファット鉄鋼グループ[HPG](Hoa Phat Group)は、販売量が減少したが、原料コスト減により売上総利益率が大きく改善したことから、親会社株主帰属利益が同+27%増加した。

■ビングループ・子会社2社■
(単位:十億VND)

 ビングループ[VIC](Vingroup)の子会社で小売スペース賃貸最大手のビンコムリテール[VRE](Vincom Retail)は、新型コロナウイルス感染症の影響で自社運営のショッピングセンター(SC)の臨時休業や、テナントの支援を目的とした賃貸料の引き下げを行ったため、減収減益となった。

 ビンホームズ[VHM](Vinhomes)の親会社株主帰属利益は前年同期の2.7倍となったが、増益はコア事業だけでなく子会社からの出資金回収益による利益も寄与した。

■VN30指数の残り6社■
(単位:十億VND)

 増益だったFPT情報通信[FPT](FPT Corporation)を除き、残りの5社は減益または赤字転落となった。

 株価下落により、SSI証券[SSI](SSI Securities)の自己売買業務が大幅な赤字となったため、親会社株主帰属利益は前年同期比▲95%減少した。

 新型コロナウイルス感染症により大きな打撃を受けているベトジェットエア[VJC](Vietjet Air)も前年同期の黒字から▲9890億VND(約▲46億円)の赤字に転落した。

[Vietstock 12/5/2020, A].  © Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved. 
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