外国の複数の旅行会社はホーチミン市の旅行代理店に対し、交通事情が改善しないようなら同市への観光ツアーの中止もあり得るとの申し入れを行った。同市の交通渋滞は許容範囲を越えてひどく、旅行社の多くが市内での訪問地の数を減らすなどして対処せざるを得ず、すでに料金を支払ったツアー客らの不興を買っている。
同市文化スポーツ観光局のラ・クオック・カイン副局長もこれを認め、「以前ならひどい渋滞の場合でも、市中心部から空港まで約40分で行くことができた。しかし今では所要時間はまったく予測不能だ。わずか5キロ進むのに2時間かかることもある」と述べた。最近では、ある外国旅行代理店の主催するツアーの2グループが、渋滞のせいで帰国便に乗り遅れて損害を受けた。毎年ベトナムに6万人のツアー客を送り込んでいる同代理店は、渋滞が改善されないならこれ以上観光客を誘致しない、と話しているという。
ツアーガイドのホアンさんは「空港から市内のホテルに向かう途中で、交通渋滞や道路のくぼみやほこりのひどさについて説明するのが義務になっている」と語る。彼が外国人観光客に同市を旅行する上で最も不快だったことは何かと質問すると、回答者のほぼ100%が「交通渋滞」と答えたという。