ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
 ようこそ ゲスト様 

【第13回】ベトナムの便座に足跡がある理由とは

2015/09/02 14:58 JST配信

今回は ベトナム人のトイレの使い方 についての調査です。

ベトナムでトイレを利用する際に、便座に足跡がついているのを見て驚いた人も多いのではないでしょうか。ベトナムでは日本のウォシュレットのような温水洗浄便座がまだ普及していませんが、便器の脇に ハンドシャワー が備え付けられているのが一般的です。

それでは、なぜベトナムでは 便座に足跡 がつき、 トイレがビチャビチャ なのでしょうか? 男女それぞれ200名にトイレの使い方についてのアンケートに答えてもらいました。

習慣的に便座の上にしゃがむ人は10%!

便座に足跡がつくということは、当たり前ですが便座に足をのせて用を足しているということです。それでは、日頃から便座にしゃがんで用を足している人がどのくらいいるかというと、男性で9%、女性で11%という結果でした。洋式トイレにも関わらずしゃがんで用を足す人がいるのは日本人にとって驚きですが、思ったほど多くはない印象です。

実は、いつも便座の上にしゃがむという人は一部の人だけなのですが、 便座が濡れている場合になると、この割合が一気に高まります。 日本では便器が濡れているという状況に直面することは少ないですが、ベトナムは備え付けのハンドシャワーが原因で便座が濡れていることはよくあります。

そこで、ハンドシャワーの利用率を調べてみましたが、ベトナム男性の87%、ベトナム女性の80%が「利用する」と回答し、ハンドシャワーの使用が極めて一般的なものであることを再認識した次第です。しかも、便器からは水が飛び散る方法で使用している人が多くを占めるているようで、これが便座が濡れてしまう原因になっています。

更に問題なのは、ベトナムのトイレに紙が備えられていることが非常に稀な点です。便座が濡れているのにトイレットペーパーが無い場合は、便座の水を拭き取る手段がないため、便座の上にしゃがむ人が急増するのです。「便座が濡れていた場合、便座の上にしゃがむ」という人の割合は、男性で19%、女性では35%と倍増しています。

トイレットペーパーを備え付けよう

この状態を解決するのが トイレットペーパー です。紙がある場合、男性の63%、女性の76%が便座を拭いてから座って用を足すと回答しています。また、「ハンドシャワー使用後、便座を濡らしてしまった場合便座を拭きますか?」という質問に対し、61%の男性、68%の女性が「拭く」と回答しました。従って、トイレットペーパーが備え付けられれば、便座が濡れているという状況に対応することができ、便座の上にしゃがむ人が少なくなり、快適な状態でトイレを共同利用できるようになるのでは・・とひらめいたりするのです。

著者紹介
株式会社Asia Plus代表取締役社長 黒川賢吾

株式会社Asia Plus ( www.asia-plus.net )代表取締役社長。
NTT、ソニー、ユニクロにて海外マーケティングを担当。
2014年にAsia Plusを設立しベトナムマーケットリサーチサービス
「Q&Me( www.qandme.net )」を展開中


統計から見るベトナム
その他の記事はこちら>
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
新着ニュース一覧
ベトナムの通信事業者、eSIM普及を加速 (15:13)

 ベトナムの通信事業者が、物理SIMからeSIMへの転換を強化している。各社はオンライン手続きに対応し、手数料の無料化を進めている。これにより、通信分野におけるデジタル化が一段と加速しつつある。  12月...

2025年の信頼性の高い旅行会社、ベトラベルが3年連続1位 (13:54)

 ベトナム評価レポート社(ベトナムレポート=Vietnam Report)は1日、2025年の信頼性の高い旅行会社トップ10とホテル・リゾート部門トップ5を発表した。  同ランキングは、財務能力やメディアの信頼性、関連...

有料テレビ「K+」、26年1月でベトナム事業終了 (13:17)

 有料テレビ「K+」を運営するオーバー・ザ・トップ(OTT)サービス事業者のベトナム・サテライト・デジタル・テレビジョン(VSTV)は、2026年1月1日付けで「K+」のサービスの提供を終了すると発表した。  イン...

車いすでピックルボールに打ち込む人々 (7日)

 グエン・バン・フアンさん(男性・40歳)は毎週、東北部地方クアンニン省からハノイ市まで100km以上の道のりを三輪バイクで走り、ピックルボールに打ち込んでいる。フアンさんにとって、ピックルボールは障がいへ...

ノイバイ空港、第2旅客ターミナル拡張エリアが12月19日に運用開始 (6:56)

 ハノイ市ノイバイ国際空港の第2旅客ターミナル(T2)拡張エリアは18か月の工期を経て、12月19日に運用が開始される予定だ。T2では、3D手荷物スキャナー「920CT」や米国運輸保安局(TSA)基準を満たしたボディスキャ...

ホーチミン:都市鉄道人材の育成急ぐ、外国人専門家への依存軽減 (6:28)

 ホーチミン市人民委員会は、都市鉄道(メトロ)網の拡大に向け、2025〜2030年の人材育成計画を公表した。同市は2035年までに7路線、2045年までに10路線の運行を予定しており、運行と保守に必要な人材を計画...

ホーチミンに自由貿易区を設立、政府が提案 (5:54)

 政府はこのほど、ホーチミン市の開発にかかる特別制度の試行に関する国会決議第98号/2023/QH15の一部を改正・補足する決議案を国会に提出し、同市に自由貿易区(FTZ)を設立することを提案した。改正は、投資を呼...

サン・フーコック航空、26年3月に国際線運航開始 (5:28)

 観光不動産開発を手掛けるサングループ(Sun Group)傘下のサン・フーコック・エアウェイズ(Sun PhuQuoc Airways=SPA)は、ベトナム民間航空局(CAAV)から国際線対応の航空運送事業許可(Air Operator Certificate...

EV配車サインSM、ラオスで法人向け電気タクシーサービスを展開 (4:37)

 不動産開発を中核とする民間複合企業ビングループ[VIC](Vingroup)傘下のビンファスト(VinFast)製電気自動車(EV)・電動バイクのレンタカー・タクシー会社で、配車サービス「サインSM

行政区を点数方式で分類、社会経済政策策定の根拠に (3:38)

 行政区分類に関する政令第307号/2025/ND-CP(11月27日施行)では、行政区の分類基準を定めており、社会経済政策や地方行政の運営体制を整備するための基礎とした。  新政令が公布された背景には、今年7月の行...

テックフェスト2025、ハノイで12月12日から開催 (2:03)

 ハノイ市のホアンキエム湖歩行者天国で12月12日(金)から14日(日)まで、スタートアップとイノベーションに関する体験型イベント「テックフェスト・ベトナム2025(TechFest Vietnam 2025)」が開催される。  同...

聖母マリア教会がXmasライトアップ、LED装飾は昨年の2倍 (6日)

 ホーチミン市サイゴン街区(旧1区)中心部に位置するドゥックバー(聖母マリア)教会は、今年もクリスマスシーズンに合わせて装飾され、クリスマスの雰囲気を楽しむ大勢の家族連れや若者で賑わっている。  同教...

第21回ホイアン日本祭り2025、12月26日から開催 (6日)

 南中部地方ダナン市(旧クアンナム省)のホイアン文化遺産保存管理センターは4日、ホイアン旧市街で12月26日(金)から28日(日)にかけて、第21回ホイアン日本祭り2025が開催されると発表した。  同イベントはダ...

コンダオ国立公園、IUCNグリーンリストに認定 (6日)

 ホーチミン市コンダオ特区のコンダオ国立公園(Vuon Quoc gia Con Dao)はこのほど、国際自然保護連合(IUCN)が認定・授与する「グリーンリスト(Green List)」の認定証を受領した。  「グリーンリスト」は、コ...

ラムドン省:洪水で1750世帯が孤立、自治体が緊急対応を指示 (5日)

 南中部地方ラムドン省で豪雨に伴う洪水被害が発生している。旧ビントゥアン省のエリアを中心に大規模な洪水が発生し、約1750世帯が孤立する事態となり、同省人民委員会が4日に緊急対応を指示した。  省全体...

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2025 All Rights Reserved