ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
 ようこそ ゲスト様 

【第15回】ベトナム人500人に聞いた「TPPどう思う?」

2015/10/15 09:45 JST配信

先日、環太平洋経済連携協定(TPP)交渉が大筋合意に達しました。TPPの経済圏には日本だけではなくベトナムも含まれており、TPPの経済効果についてベトナムでも大きなニュースになっています。

それでは実際に、どのくらいの人がTPPを知っていて、どのような感想を持っているのでしょうか? ベトナムの16歳~49歳の男女500名に調査しました。

TPPを「知っている」「聞いたことがある」人が7割

まず、TPPの認知度ですが、全体では 36%の人が「知っている」 と回答、 「聞いたことがある」を含めると68% という結果になりました。やはり30代・40代の年齢層の認知度が高めになっています。

では本当にTPPが何かを知っているのかという疑念を解消するため、「TPP = Trans-Pacific Partnership」だと言い当てられる人がどのくらいいるのか調べてみました。

不正確な「Trade Pacific Publicity」「Traffic Path Passion」「Trade Partner Party」を含めた4つの中から選択してもらったところ、 「TPPを知っている」と回答してくれた人の何と62%が正解 を言い当てることができました。

TPPに対する期待度は?

それではTPPについて、ベトナム人はどのように思っているのでしょうか?

「良い事だ」と答えた割合が77% に上り、「良くない事だ」の5%を大きく上回る結果になりました。日本国内だとネガティブな反応を示す人が2割~3割いることを考えると、非常にポジティブに受け止めていることが分かります。「ベトナムはTPPで最も利益を受ける国」といったポジティブな内容の報道が影響をしているようです。

実際に調査回答者から、次のような意見を聞きました。

■ 20代男性:ベトナムの価格競争力のある製品がより先進国に買われるようになるチャンス。ベトナムの中国依存の軽減にもつながるのではないかと思う。

■ 30代女性:海外の商品がもっと安く買えるようになるので嬉しい。ベトナムへの海外投資も増えて、ベトナム経済が発展していくと思う。

■ 30代女性:ベトナムが貿易を通じて世界経済の仲間入りをする良い機会になると思う。経済にも私たちの生活にもプラス。

今後各国での署名、批准などがあり、TPP発効までにはまだ長い道のりが残されていますが、本調査ではかなり詳細な意見を寄せてくれる人が多く、ベトナム人のTPPへの期待感が極めて高いことが窺えました。

著者紹介
株式会社Asia Plus代表取締役社長 黒川賢吾

株式会社Asia Plus ( www.asia-plus.net )代表取締役社長。
NTT、ソニー、ユニクロにて海外マーケティングを担当。
2014年にAsia Plusを設立しベトナムマーケットリサーチサービス
「Q&Me( www.qandme.net )」を展開中


統計から見るベトナム
その他の記事はこちら>
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
新着ニュース一覧
ザン国防相、訪越の米戦争長官と会談 協力拡大へ (17:46)

 ファン・バン・ザン国防相は2日、ベトナムを公式訪問した米国のピート・ヘグセス戦争長官(国防長官)と会談した。ヘグセス戦争長官は2日と3日にベトナムを公式訪問した。  双方は、今回の訪問は越米国交正常...

中部の大規模洪水、死者数が38人に増加 6人が依然行方不明 (15:04)

 農業環境省によると、10月末から中部で断続的に発生している豪雨と、これに伴う洪水により、11月3日午後5時までに、38人が死亡し、6人が依然として行方不明となっている。また、負傷者数は76人に上っている。 ...

フンイエン省:中国と合弁による自動車工場が着工、投資額490億円 (14:42)

 地場系コングロマリット(複合企業)ゲレシムコグループ(Geleximco Group)と中国の大手自動車メーカーである奇瑞汽車(Chery Automobile)による合弁会社GEL-O&Jオート(GEL-O&J AUTO)は30日、北部紅河デルタ地方フ...

IT学ぶ身長110cmの「小さな孤児」、大学卒業までの道のり (2日)

 混み合う大学の中庭で、身長110cmのグエン・ティ・フオンさん(女性・23歳)は、まるで小学生が足早に歩く大学生たちの中に迷い込んだかのように見える。  フオンさんは北部紅河デルタ地方ニンビン省旧キムソ...

小学1年生から英語を必修科目に、首相決定 (14:11)

 政府はこのほど、「2025~2035年に学校教育で英語を第2言語とする計画および2045年までのビジョン」を承認する首相決定第2371号/QD-TTgを公布した。  小学校では現在3年生から教えている英語を、2030年まで...

25年10月の製造業景況感PMI、15か月ぶり高水準 (13:43)

 米国のS&Pグローバル(S&P Global)が発表した2025年10月のベトナム・PMI(製造業購買担当者指数)は54.5となり、9月の50.4から大幅に上昇した。節目の50を大きく上回り、景況感の改善ペースは2024年7月以来で最も...

ハロン湾の電飾を撤去、8億円投資も使用せず長年放置 (13:07)

 東北部地方クアンニン省は、同省のハロン湾にある4つの岩に設置されたものの、故障したまま長年放置されていた照明設備を撤去した。  住民は、照明設備の撤去により、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界...

11月施行の新規定、電子送金の報告義務など (6:38)

 11月に施行される新規定4本をまとめて紹介する。 1. 金融機関・外国銀行支店の格付け  金融機関・外国銀行支店の格付けに関するベトナム国家銀行(中央銀行)の通達第21号/2025/TT-NHNN(11月1日施行)によ...

サングループ傘下の航空会社、商業運航を開始 (6:27)

 観光不動産開発を手掛けるサングループ(Sun Group)傘下のサン・フーコック・エアウェイズ(Sun PhuQuoc Airways=SPA)は1日、商業運航を開始した。  乗客220人を乗せた初便の9G1203便は、午前7時15分にハノ...

ビンスピード、ハノイ~クアンニン間高速鉄道の建設提案 (5:57)

 地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)のファム・ニャット・ブオン会長が設立したインフラ投資会社であるビンスピード(VinSpeed)は、ハノイ市と東北部地方

有名女優を逮捕、社長務めた不動産会社で資産横領の疑い (5:14)

 ホーチミン市警察は10月31日、ベトナムの有名な女優でありプロデューサーでもあるチュオン・ゴック・アイン容疑者(女・49歳)を「信頼を悪用し資産を横領した容疑」で逮捕した。  被害を届け出たのはダット...

ベトジェットエア、ホーチミン~マニラ線を11月22日就航 (4:38)

 格安航空会社(LCC)最大手ベトジェットエア[VJC](Vietjet Air)は11月22日、ホーチミン市とフィリピンのマニラを結ぶ直行便を就航する。  ベトジェットエアがフィリピ

住友商事、子会社バンフォン・パワーの出資持分50%を2社に譲渡 (3:06)

 住友商事株式会社(東京都千代田区)は、同社100%子会社のバンフォン・パワー(Van Phong Power)の出資持分50%を第三者企業に譲渡することについて、すべての契約を締結し、ベトナム政府への申請を開始した。こ...

医療・介護用品レンタルの柴橋商会、ベトナム法人をハノイに設立 (2:59)

 医療関連のリース・レンタル・販売や介護用品の販売・レンタルなどを手掛ける株式会社柴橋商会(神奈川県横浜市)グループは、ベトナム法人「柴橋リエゾン・ベトナム(SHIBAHASHI LIAISON VIETNAM)」をハノイ市に...

ベトナムと米国、ベトナム戦争の被害克服に向けた協力強化で覚書 (3日)

 ベトナム国防省は10月31日、米国の戦争省(国防総省)および国務省との間で、ベトナム戦争の被害克服に向けた協力強化に関する覚書を締結した。これにより、5つの分野で協力を強化する。  協力を強化するのは...

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2025 All Rights Reserved