ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
 ようこそ ゲスト様 

「日系企業に間違われる!?ローカル不動産会社で唯一の日本人として働く選択」堀椰恵乃さん/不動産

2017/06/19 08:30 JST配信

ベトナムで人材紹介を行う JellyfishHR がお届けする在住日本人へのインタビュー。

今回お話をお伺いしたのは、不動産会社 サクラハウジング(SAKURA HOUSING で働く 堀 椰恵乃(ほり やえの)さん (24歳)です。

「チャレンジの中に自分を放り込む!」

イギリス留学後、新卒でベトナム就職を決めた堀さん。現在はベトナムローカルの企業で唯一の日本人社員として活躍中です。ローカルスタッフと一緒に仕事をする中で、どんな苦労や成長があったのか、お話を伺いました!

勢いで決めた新卒海外就職!

―まずは自己紹介をお願いします。

堀:堀 椰恵乃です。今年で25歳、誕生日は7月16日(なないろ)です!3歳から小5まで千葉県、小5から中2の途中までイギリスで過ごしました。中2で日本に戻って、その後は都内の帰国子女のための高校に行きました。

―帰国子女なんですね!イギリスはお父様の仕事で?

堀:そうそう。イギリスでは日本人学校でもインターナショナルスクールでもなく、現地校に行きました。歴史の授業とかついていくのが大変で、宿題も難しくて、良くないけどコピペで提出したり。中2で日本に帰ってきたら、今度は日本の勉強が全然わからなくて困りました。

イギリスに戻りたかったのと、途上国開発に興味があったので、イギリスの大学で国際開発経済を専攻しました。元々は日本の大学で英語を勉強しようと思っていたけど、語学は後からついてくるから、何か専門的なことを勉強したら、と高校の先生がアドバイスをくれて。

―イギリスの大学卒業後、どういう経緯でベトナムに?

堀:日本に戻って就職活動をして、ベトナムの人材紹介ベンチャーからオファーをもらえたので、そこに入社を決めました。

仕事内容というよりは、ベトナムに行ってみたくて。イギリスにいた時にベトナム人の友達がいたので興味があったのと、東南アジアに行ったことがなかったので、行ってみたかった。 チャレンジの中に自分を放り込んで成長していくタイプ なので、「行こう!」と思って。

―わりと勢いで決めた感じですか?

堀:勢いです! 一応1週間考えたけど、考えても答えは出ないと思ったので。勢いで決めるのは後悔する可能性もあるけど、その時はまた考えよう、という感じで。内定が出てから1か月後にベトナムで働き始めました。

日系と同じレベルを求められるプレッシャー

―現在はベトナムローカルの(日系ではない)会社で働いていると伺いました。

堀:今はローカルの不動産仲介会社 サクラハウジング でマーケティングマネージャーをしています。といっても、会社で日本人は私一人なので、お客様対応、広告やウェブサイトの会社の方との相談、会社のカタログ作成の企画とか、何でもやります。

会社のお客様は100%日本人で、ローカル企業だけど日本人担当者がいるので、日系の不動産会社と同じレベルの対応を求められます。社名から日系だと思われている、というのもありますが…。日本レベルのサービスを提供できるように、 ベトナム人スタッフのマネジメント もする必要があります。

―どんなマネジメントが必要になりますか?

堀:彼女たちは事前準備が足りなかったり、情報共有がなかったりするので、指示が必要です。ベトナム人スタッフと一緒にお客様に物件を案内している時、そのスタッフがもう1つ似ている物件を案内する、と言ったのでお客様を連れて行ったところ、全然片付いていなくてお客様に見せられる状況じゃない…!ということもありました。お客様に案内するなら ここまで準備をして、この情報は揃えて、と教える必要があります

ホウ・レン・ソウ もなくて、このお客様の物件探しの進捗どうなってるの?とか、いつもこちらから確認しなくちゃいけなかったので、週1でミーティングを設けるようにしました。

何をどういう風に伝えれば分かってもらえるか、いつも頭フル回転で考えています。偉そうに言っても聞いてもらえないので。

―ローカル企業で働いて、楽しいことや良かったことは?

堀: 国際女性の日 とか、昼からパーティーでお酒飲んじゃったり。

それに、今の会社では、自分の意見が通りやすいです。外国人からの新しいアイディアを求めているということもあって。

あと、マネジメント力や忍耐力がついたと思います。周りに頼れる人がいないので、自分で考えて動く力もつきました。日本で働いたことがなくて、日本のビジネスマナーがわからなくても誰も教えてくれないので、自分で調べたり、家族に聞いたりしました。

周りがベトナム人だからベトナム語も覚えられるかと思ったけど、そんなことはないですね。やっぱり自分で勉強しないと。

ベトナム生活を楽しむ秘訣!?

―今後やってみたいことはありますか?

堀:CSR(Corporate Social Responsibility=企業の社会的責任)というか、 社会貢献の事業もやってみたい です。例えば、弊社のお客様は日本人なので、良い服や生活用品を持っています。引っ越しする時に不要なものを置いていってもらって、それを貧しい地域に寄付するとか。 将来も、何らかの形で途上国開発に関わっていきたい と思っています。

―最後に、日本やイギリスと比べて、ベトナムの生活はどうですか?

堀:安くて美味しいものが食べられる!自分で料理をする場合も、ローカルのマーケットで安く買い物ができます。トマトなら1kg100円くらい。

それと、ハノイは天気が悪いけど、イギリスを思い出すので良いということで・・・。

あと、私は今住んでいるアパートが気に入っています。リノベーションしたばかりで綺麗だし、周りに湖やカフェがあるし、最上階なので、屋上で野菜を育てています。ベトナムバジルを植えたところ、あっという間に生い茂ってしまったので、会社のベトナム人スタッフに配りました。

何が言いたいかというと、 住むところにこだわるのは大事ですよ~!

―不動産会社さんらしいコメントで締めていただき、ありがとうございました!

著者紹介
JellyfishHR Co.,Ltd
2013年8月から日系人材紹介会社としてベトナムに進出。現在「ハノイ」「ハイフォン」「ホーチミン」の3拠点にて、日系、非日系問わず人材紹介サービスを提供しており、常に100件を超える日本人向けのベトナム勤務の求人・仕事を保有している。
◆ホームページURL : https://jellyfishhr.jp
ベトナム求人・転職・就職をお考えの方はこちら
Voice ~ベトナム最前線で働く人の声~
その他の記事はこちら>
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
新着ニュース一覧
地場CTグループ、ASEAN最大級の低空経済センターを建設へ (14:29)

 地場CTグループ(CT Group)はこのほど、低空経済(Low Altitude Economy=LAE)の中核拠点となるセンターへの投資計画を発表した。  同センターの投資総額は約6兆VND(約360億円)、延べ床面積は約50万m2で、ホ...

ホーチミン市初の自転車専用レーンが完成、12月31日に運用開始 (14:18)

 ホーチミン市ビンチュン街区(旧トゥードゥック市)のマイチート(Mai Chi Tho)通りに建設されていた自転車専用レーンが約2か月の工期を経て完成し、12月31日に運用を開始した。同市では初の自転車専用レーンとな...

クリエイト・キャピタル、ソブリンAIデータセンター網構築へ (13:50)

 クリエイト・キャピタルベトナム[CRC](Create Capital Vietnam)と米国サンフランシスコに拠点を構えるハイメーカー(HAIMAKER)は、ベトナム国内で総出力100MW規模のソブリン人工知能

ホーチミンのベンタイン市場で半世紀以上愛されるチェー店 (28日)

 チュオン・ティ・トゥエット・チンさん(女性・63歳)は、7~8歳のころからホーチミン市のベンタイン市場で母親のチェー(ベトナム風ぜんざい)の屋台を手伝っていた。そして、50年以上にわたり市場に身を置き、母...

未成年犯罪者に電子監視装置の装着義務、新政令 (13:05)

 未成年犯罪者に対する電子監視措置と社会復帰支援を規定する政令第333号/2025/ND-CPでは、未成年者が罪を犯した場合、電子監視装置の装着を義務付けると規定している。  同政令は2026年1月1日に施行される...

通話アプリ「Zalo」、利用規約改定で批判相次ぐ 当局が調査へ (6:56)

 商工省傘下の国家競争委員会は29日、通話やメッセージング、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)のマルチプラットフォーム「ザロ(Zalo)」を運営する地場総合インターネットメディア運営大手

25年外交総括、経済外交で協定など約350件合意 (6:22)

 国際情勢が不安定化する中、ベトナムの経済外交は2025年に約350件の協定・コミットメントに合意した。これは、29日にハノイ市で開かれた2025年外交分野総括会議で発表されたもの。会議にはファム・ミン・チン首...

地場スタートアップのサオラテック、ドローンでの輸送実証に成功 (5:56)

 ドローン技術を手掛ける地場スタートアップのサオラテック(Saolatek)は29日、携帯端末販売を展開するジードンベト・テクノロジー(Di Dong Viet Technology)と連携し、ホーチミン市のサイゴンハイテクパーク(SHT...

農業環境省、農産物トレーサビリティシステムをお披露目 (5:40)

 農業環境省はこのほど、ベトナム農産物トレーサビリティシステムのお披露目式典を開催した。同システムは、農林水産物の生産・加工・輸送・流通のすべての過程で原産地情報の記録・管理・検索を可能にするデジ...

日本のベトナム人新規入国者数、25年1~6月期は17万人 (4:19)

 日本の法務省出入国在留管理庁が発表した2025年1~6月期における外国人入国者数及び日本人出国者数等に関する統計によると、同期の日本におけるベトナム人新規入国者数は前年同期比+1.3%増の16万9931人で、構...

日本の在留ベトナム人数66万人で過去最高更新、国籍別2位 (3:57)

 日本の法務省出入国在留管理庁が発表した2025年6月末時点における在留外国人数に関する統計によると、同時点の日本における在留ベトナム人数は66万0483人で、2024年末時点と比べて+4.1%増加し、過去最高を更新...

日本のベトナム人不法残留者数、国籍別で最多 半年で▲8.6%減 (2:07)

 日本の法務省出入国在留管理庁が発表した2025年7月1日時点における不法残留者数に関する統計によると、同時点の日本におけるベトナム人不法残留者数は1万3070人で、2025年1月1日時点と比べて▲8.6%減少した。 ...

電子労働契約に法的枠組み、26年から適用 人的資源管理のDX加速 (30日)

 政府はこのほど、電子労働契約に関する政令第337号/2025/ND-CP(2026年1月1日施行)を公布した。これにより、デジタル環境における労働契約の締結・履行に法的根拠が整備され、人事管理のデジタルトランスフォー...

ビンEVタクシー、都市部向け小型EVバン配車サービス開始 (30日)

 不動産開発を中核とする民間複合企業ビングループ[VIC](Vingroup)傘下のビンファスト(VinFast)製電気自動車(EV)・電動バイクのレンタカー・タクシー会社で、配車サービス「サインSM

ホーチミン:第4トゥーティエム橋建設を承認、投資総額300億円 (30日)

 ホーチミン市人民評議会は、第4トゥーティエム橋案件の投資方針を承認した。同案件は、投資総額5兆0630億VND(約300億円)超で、市南部と中心部、アンカイン街区(旧トゥードゥック市)にあるトゥーティエム新都市...

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2025 All Rights Reserved