ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
RSS
Login
 ようこそ ゲスト様 
VietJo ID

「もらった魔法の言葉の力」田倉優子さん / 旅行会社勤務

2019/03/27 08:05 JST配信

ベトナムで人材紹介を行う JellyfishHR がお届けする在住日本人へのインタビュー。

今回は、日本の旅行業界最大手であるJTBのベトナム法人、JTB-TNT で勤務をされている 田倉優子さん にお話を伺いました。

大学卒業後、日本の旅行会社に入社し、4年間勤務した後に退職。その後、紆余曲折を経て、2年前にベトナム就職をされた田倉さん!日本での就職活動から、ベトナム就職を決意するまでの経緯や心境、ベトナムでのお仕事についてざっくばらんにお話をいただきました!

新卒で旅行会社に入社し、4年間の勤務の末に退職を決意

― 田倉さん、早速ですが、読者向けに簡単な自己紹介からお願いします!

田倉:はい!2011年に大学を卒業して、旅行会社へ就職しました。そこで4年間働き、紆余曲折を経て、現在はベトナムのJTB-TNTで勤務しています。

― 旅行業界一筋のキャリアですね!

新卒の就活の時から、旅行業界の軸はブレていないんですか?

田倉:そうですね。ただ当時は、はっきりと仕事に対する軸が決められていませんでした。自分が何をしたいのか、理解できていませんでした。1つはっきりとしていたことは、自分が好きじゃないことには、とことん興味が持てないタイプということだったので、今、自分が好きなことに関係する仕事に就こうと思いました。

当時はバックパックで海外を旅することが好きだったことと、高校・大学でバンドサークルに入っていて音楽も好きだったので、旅行と音楽の2つの業界に絞りました。音楽業界はエントリーシートの時点からダメで、結果的に縁のあった旅行会社に就職し、カウンターセールスに配属になりました。

― 好きを仕事にするって、誰もがそうしたいと思っているけれど、現実はそうはいかないことが多いですよね。新卒で旅行会社に就職してみてギャップはなかったですか?

田倉:自分で選んだ仕事とはいえ、ギャップはありました。旅行業はサービス業のため、残業も多かったです。自分が良いと思ったものを勧めたいという気持ちから旅行会社に入ったのに、まとまったお休みを取りにくく、想像していたよりも海外旅行には行けていませんでした。仕事も事務作業と接客で、一日中ずっとオフィスにいる仕事内容も自分の性に合わないと感じるようになっていました。

― 入社後のギャップと労働時間の長さで、もがいてらっしゃった時期ですね。

田倉:はい。仕事を続けていくなかで、「ここで辞めたら負けだ」「お世話になっている人もいるし、続けることが正解」と考える自分と、「苦しい」と言っている自分が心の中にいました。

私は、いわゆる仕事のできる成績優秀な社員ではなくて入社当初こそもがいたのですが、周りの人に助けてもらい、3~4年経った頃には仕事にも慣れてきて、教える立場にもなりました。苦手なこともなんとか平均点には達したかなと思い、26歳の誕生日を迎えた直後に退職をしました。

退職からベトナム就職までの心境

― 後者の気持ちを聞いてあげて、周りと折り合いがつきそうなタイミングで退職されたんですね。その後はどうされたんですか?

田倉:自分がどうしたいのか、 まずは自分の気持ちを最優先 させました。会社を辞めた直後は、時間の融通が効く派遣社員の仕事を1年弱やって契約更新の時期に「ここまできたら、経歴なんか関係ない!」と更新はせず、思い切ってその時に自分がやりたいことをやることにしました。

それからは、4つの異なる仕事を掛け持ちしました。 古本屋・イベント事務所・旅行のウェブライター・居酒屋 と、アルバイトでしたが自分の興味の赴くままに仕事をすることを心掛けました。

― いわゆる自分探し的な意味もありましたか?

田倉:はい。20代後半で、恥ずかしいのですが…。自分探しという言葉は好きではないんですが、まずは興味のある人たちの近くで働いてみて、自分が何がしたいか、改めてヒントを得たいと思いました。

結果、この1年半で本当に濃密な時間を過ごすことができました。この期間に出会った人たちは、地位やお金以上に 自分のスタイルを貫くこと、エネルギーを100%出し切ることを大事 にしていて、そういう人たちと関わっていく中で自分の今までの価値観崩れて考え方がフラットになったんですよね。

― これまでは作られたレールの上を歩いてきたけど、それって自分の(真に希望する)道だったのかな、という気づきですかね?

田倉:そうですね。「自分の信じた道を行けばいい!」というのを、その方たちに背中で見せてもらった感じでした。こうやって動き続けている人たちはツキにも見放されない。 動き続ければ、自分もやっていけるんじゃないか と思うようになりました。

― 背中で見せてもらった感じ、とのことでしたが、当時言われて印象に残っている言葉はありますか?

田倉:あります!古本屋の店長から言われた 「できるのにサボったらダメだよ」 という言葉です。偶然アルバイトを始める前までの私の履歴書を店長が見て「そこそこ知られた大学を出て、職歴もあるのに、何故ここにいるんだ」と。

ベトナム就職のきっかけとなった、バイト先の店長からのある言葉

― 「サボったらダメだよ」ですか。

自分で自分の限界を決めるなよ、みたいな意味だったんですかね?

田倉:そうだと思います。正直、その頃は自信がなくて、アルバイトで責任もほとんどなく、優しい人たち囲まれた環境がずっと続けばいいと思っていました。だけどその反面、自分が完全燃焼していないことも分かっていました。だから、店長のその言葉で「もうちょっとできるかもしれないな」とスイッチが入りました。

それから求職に対してアンテナを張っていたところ、偶然、前職でお世話になった先輩がJellyfishの 「ベトナム就職者談」 というインタビュー記事を受けているのを発見したんです!

― 何という偶然!

田倉:旅行業界に就職するきっかけとなったのが、20歳のときの東南アジアのバックパッカーの経験だったので、海外生活、ベトナムでの生活・仕事は「やりたいことの1つ」でした。そこからJellyfishに連絡を取り、今の職場への就職に繋がりました。

このときに、 戦っていけるフィールドは何か 、人生で初めて自分自身の棚卸しをしました。そこでJellyfishには、本当にお世話になりました!オフィスでのカウンセリングや、スカイプ面接の模擬をしてもらったり、本当にきめ細かなサポートをしてもらい、沢山助けていただきました。

― とんでもないです!私は後ろから少しサポートしただけ、全ては田倉さん自身の気づきとお力です!田倉さんがされたように、やっぱり人生の節目かな?と思ったタイミングで、これまでのことを整理していくのは大切ですよね。

でも正直辛くて辞めた部分もあったのに、よく旅行業界に戻ろうと思われましたね?

田倉:確かにそうなんですけど、自分なりに様々な経験を経たあのときだからこそ、以前とは全く違う気持ちで仕事ができると、感じられるようになっていました。あのときに、私はやっと自分の軸ができたんだと思います。何よりも、旅に関わる仕事をこれからもしていきたいという気持ちは引き続きありました。

現在の仕事は、日本でしていた仕事と内容が違い、お客様対応で病院や空港、ホテルへ行ったり、スパやレストランのインスペクションなど、外に出ている時間が多くて、忙しい時期は就業時間の3~4割しかオフィスにいないときもあります。日本のJTBとJTBベトナムとのパイプ役となったりしますし、業務は多岐に渡ります。

今やっている仕事は、ホスピタリティー精神やマネジメント、スケジュール管理、クレーム対応も含め、自分の能力が最大限に活かせているなと感じています。何というか「総力戦」みたいな。今までの経験を、全て結集させてやる仕事なので、バランスよく自分の良いところも出せているように感じます。

― 「総力戦」ですか。じゃあ今の環境は旅行業界の中でも、仕事の中でも田倉さんに合っていた?やっていて大変なことはなかったですか?

田倉:そうですね。大変だった仕事はトラブル対応ですかね。お陰で臨機応変さはかなり磨かれたなぁと思っています。ビジネス携帯にはいつも電話が掛かってきて、その場ですぐ解決しないといけないんです。これが最初はキツかったです。絶対に掛かってきてほしくないときにこそ、掛かってくる…。今思うと結構力んでいたんですね。ちょっとコンビニに行くときも、携帯と資料の束を必ず持ってました。でも、良い意味で力を抜きはじめた頃から、次第に電話が掛かってこなくなりました。これは自分でも不思議なんですけど。

ベトナムでの2年の勤務末、与えられた新たな仕事

― 辛い時期を乗り越えられたわけですね。

特に最初の頃って、真面目で責任感の強い人ほど、力んじゃうところがあると思うんですけど、程よく力を抜けるようになったのは、田倉さんの中で何かきっかけとなる変化がありましたか?

田倉:これまた古本屋の店長からの魔法の一言です。日本に一時帰国していたときに顔を出して、ベトナムでの仕事の話をしたら「じゃあもう英語はペラペラなのか」と言われ、「ううん…ペラペラという訳では…」と答えると、「なんだ日本人とばっかりいるのか」と言われたんです。

海外の友達もいたのですが、交友関係は広くなく、会社と家の往復がメインになっていたことに気がつきました。それでは海外生活の意味がないと思って、そこからはプライベートの時間を大切に、国籍関係なく、自分からオープンになって気の合う仲間を作っていくように心がけました。すると、 自分の世界が広がっていって仕事の割合が小さくなった というか、そこから上手く気持ちのバランスが取れるようになってきたんだと思います。

― 世界が広がったことで、全体に対する仕事の割合が相対的に小さくなったみたいな感じですかね。

田倉:その通りです!ダナンでの仕事も2年が経つ頃、今後どうしたいのか、また自分で考えようと思っていたときに、先日異動の内示がありました。今度はホーチミンでツアーの企画の仕事に携われることになったんです。

― それはご栄転ですね!おめでとうございます!

田倉:スポットを発掘して、ツアーを作って、価格を決めて利益を出して、という感じの仕事ですが、 実はこれ、新卒の就職活動のときにやりたかった仕事 だったんですよ!その時はエントリーシートの時点で通らなかったんですが。

― 本当ですか!すごい巡り合わせですね!8年越しのリベンジ!

田倉:新しい環境が向こうからやってきた、与えられた次の課題なのかなって。ちょうど昨年30歳になり、30代のスタートとして最適だと思っています!

― 目の前の仕事をしっかり一生懸命やっていると、次に繋がるってことなんでしょうね!周りのアドバイスにも素直に耳を傾け、何でもポジティブに捉えてこられた田倉さんだからこそ、新卒のときにやりたかった仕事が巡り巡ってきたんでしょうね!

田倉:本当に不思議だなと思うんですが、プロが言うならそうだと信じます!とにかく今はワクワクしています。30歳に良いステージに立てたな!と思っています!

― 日本のJTBの店舗に、田倉さんの作られたツアーが出てくることを楽しみしています!出たときは一番に教えてくださいね!ありがとうございました!

著者紹介
JellyfishHR Co.,Ltd
2013年8月から日系人材紹介会社としてベトナムに進出。現在「ハノイ」「ハイフォン」「ホーチミン」の3拠点にて、日系、非日系問わず人材紹介サービスを提供しており、常に100件を超える日本人向けのベトナム勤務の求人・仕事を保有している。
◆ホームページURL : https://jellyfishhr.jp
ベトナム求人・転職・就職をお考えの方はこちら
Voice ~ベトナム最前線で働く人の声~
その他の記事はこちら>
© Viet-jo.com 2002-2026 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
新着ニュース一覧
ベトナム企業のAI導入、25年は前年比+39%増 生成AIが牽引 (6:36)

 米クラウドコンピューティング大手アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)によると、ベトナム企業における人工知能(AI)の導入ペースが急速に高まっており、2025年には前年比+約39%の増加となった。特に生成AIがイノ...

中東紛争でベトナム航空業界に打撃、各社でコスト増や減収懸念 (6:21)

 中東の紛争がベトナムの航空業界に深刻な影響を与えており、建設省傘下ベトナム航空局(CAAV)は各社が直面しているコスト増や減収リスクに関する評価レポートを発表した。飛行ルートの迂回による運航コストの増...

ホンダベトナム、スパイダーマン仕様のエアブレードを限定販売 (5:07)

 ホンダベトナム(Honda Vietnam)はこのほど、ベトナムでの操業30周年を記念し、米国のエンターテインメント企業であるマーベル・エンターテインメント(Marvel Entertainment)と協力して、売れ筋バイク「エアブレ...

「世界で最も美しい老婦人」と称されたホアイ川の船頭 (8日)

 南中部沿岸地方ダナン市(旧クアンナム省)ホイアン街区のホアイ川で船頭として生計を立てていたブイ・ティ・ソン(Bui Thi Xong)さんは、「隠された微笑み(Hidden Smile)」という写真で国際メディアに登場し、ホ...

26年2月の新規設立企業1.1万社、前年同月比+11.6%増 (5:01)

 財政省傘下統計局(NSO)が発表したデータによると、2026年2月に全国で新規設立された企業は前月比▲53.2%減、前年同月比+11.6%増の1万1307社、登録資本金の合計は前月比▲26.6%減、前年同月比▲2.6%減の132兆78...

田村駒グループの山城工業、ベトナムのプラ成形会社を子会社化 (4:02)

 繊維専門商社の田村駒株式会社(大阪府大阪市)のグループ会社でプラスチック成形を手掛ける山城工業株式会社(大阪府和泉市)は、ベトナムでプラスチック成形品の製造および金型設計・製作を営むサンシン・ケミカ...

巴工業、ベトナム子会社の増資で機械製造事業拡大へ (4:01)

 機械事業や化学品事業を手掛ける巴工業株式会社(東京都品川区)は6日、ベトナムの連結子会社であるトモエ・トレーディング・ベトナム(TOMOE TRADING VIETNAM、ハノイ市)に対し、増資を行うことを決定したと発表...

名古屋発の豚骨ラーメン「一番軒」、ハノイにベトナム10号店 (3:54)

 「豚骨麺屋一番軒」や「肉汁餃子のダンダダン」などの飲食店運営・食品販売を手掛ける株式会社ベスト・モア(愛知県名古屋市)は3月15日、ハノイ市の商業施設「ハノイセンター(Hanoi Centre)」に名古屋発祥の本格...

26年2月CPI上昇、旧正月需要で食品・外食・交通高 (2:21)

 財政省傘下統計局(NSO)の発表によると、2026年2月の全国消費者物価指数(CPI)は前月比+1.14%上昇、前年同月比では+3.35%上昇した。1~2月期の上昇率は前年同期比+2.94%だった。  2月のCPIが前月比で上昇...

26年2月貿易、輸出入とも前年比増も前月比減 テト影響 (2:12)

 財政省傘下統計局(NSO)が発表した統計データによると、2026年2月の輸出入総額は671億6000万USD(約10兆5000億円)で、前年同月比+5.1%増となった。ただし、テト(旧正月)の休日による稼働日数の減少が影響し、前...

VNインデックス▲115ポイント超急落、過去最大の下げ幅を記録 (9日)

 9日の株式市場は、VNインデックスが▲115.05ポイント(▲6.51%)安の1652.79で引け、過去最大の下げ幅を記録した。銀行や不動産などの大型株を中心に広範囲で売り圧力が強まり、市場はパニック売りの様相を呈した...

ベトナム政府、中東情勢悪化を受けガソリン供給確保の緊急措置 (9日)

 政府は6日、中東情勢の緊迫化に伴うガソリンの供給不足と価格高騰に対応するため、供給確保に向けた緊急措置を定めた決議第36号/NQ-CPを公布した。  決議では、国内で採掘する原油に関する国内への優先販売...

ベトナム航空、年内に1200人超の客室乗務員を採用 (9日)

 全日空(ANA)が出資するベトナムのフラッグキャリアであるベトナム航空[HVN](Vietnam Airlines)は、2026年中に1200人超の客室乗務員を採用する計画を明らかにした。3月中に客室乗務

ベトナム空港社のトップ逮捕、入札規定違反の疑い (9日)

 ベトナム空港社[ACV](Airports Corporation Of Vietnam)は、公安省からブー・テー・フィエット会長(男・53歳)とグエン・ティ

外国でベトナム語能力試験実施の条件整備、教育訓練省が通達 (9日)

 教育訓練省はこのほど、外国語とベトナム語の能力評価試験実施について規定する通達第9号/2026/TT-BGDDTを発出した。外国でベトナム語能力評価試験を実施するための条件整備を目的とする。  同通達は、外国...

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2026 All Rights Reserved