ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
 ようこそ ゲスト様 

第9回【ホーチミン市の交通事情】在住者は知っておくべき交通トラブル&あるあるエピソード

2020/05/15 08:30 JST配信

みなさん、こんにちは!ホーチミン在住のベトナム人 ICONIC のHanです。コラム 「【日本人が知らない】ディープなベトナム案内」 では、ベトナムでの旅行やグルメ・文化・ショッピング・その他おもしろ情報を発信していきます。

ベトナムの経済・貿易・観光の中心地であるホーチミン市は、普段は渋滞が多い都市だというのをご存知ですね。ホーチミン市は郊外と比べると交通事情が複雑ですが、もはやそれが一種の文化となっていて、面白い一面もあります。今回は、そんな ホーチミン市の交通事情 についてご紹介します。

引用: VTV news

外国人の方がホーチミンを訪れたら、まずは渋滞の様子に驚くかもしれません。「こんな渋滞の中で生活するのは大変そうだなあ…」という観光客の会話をよく耳にしますが、確かにこの様子を見たらびっくりしますよね。でも、ホーチミン市に住んでいる私たちベトナム人にとっては、これが日常なんです。ホーチミン市で働いている日本人の同僚も、渋滞を見ても平然としています。もう何も驚きません。

通学・通勤時間は渋滞がピークに

渋滞が発生する時間帯はおおよそ決まっています。平日の午前8時~午前9時(登校、出社時間)と午後5時~午後7時(帰宅時間)が渋滞のピークとなっています。

この時間帯に車で移動する場合は、仮に出発地から目的地までの距離が5kmだとして、通常時で30分くらい掛かりますが、渋滞時だと45分~1時間以上掛かることがあります。ただし、土日は平日と比べて道が空いています。テト旧正月)や祝日の際には、田舎の実家に帰る人も多いため閑散としています。

引用: VIET NAVI

雨季はバイクでの移動に注意

ホーチミン市は道の渋滞だけでなく、気候も他の地域と異なります。北部の首都ハノイ市は一年を通して四季があり、南中部沿岸地方のダラット市は一年中涼しい気候です。ホーチミン市には「乾季」と「雨季」という2つの季節があり、雨季になると1日に何度も雨が降ります。

また、ホーチミン市は海から離れており、台風の影響を受けることがない分、熱帯低気圧が発生して雨が降るのです。大雨が続くと道が浸水し、歩くのも困難な状態になります。

引用: tuoi tre

私は帰り道で渋滞に巻き込まれ、さらには道が浸水して大変な目に遭ったことがあります。乗っていたバイクのマフラーに水が入って動かなくなってしまい、普段は15分で帰宅できる道のりが、なんと2時間も掛かったのです。バイクを押して帰ろうとしたのですが、最終的には自宅にいた父に迎えに来てもらいました。その日はホーチミン全体が荒れ果てていたのを今でもよく覚えています。ビルの地下駐車場が浸水し、100台ものバイクが故障してしまいました。

引用: WEBBAOHIEM.net

あれ以降、私は雨季になるとバイクが浸水しないよう注意しています。これから初めて雨季を過ごすという方は気を付けてくださいね。

歩きスマホは格好の餌食!

渋滞や浸水に加え、もう1つ注意しなければならないことがあります。それは、道端でスマートフォンを使用することです。歩きながら通話をしたり、スマホをいじっていると、バイクに乗ったスリが近寄ってきて、あっという間にスマホを奪い去ってしまうのです。その様子が飛び立つ「鳩」に似ていることから、ベトナム人は彼らを鳩と呼びます。

引用: Zing News

外国人は「鳩」の格好の餌食です。スマホを使用する際は、車道から離れた場所や屋内で使いましょう。

忍者の仮装バイク!?

紫外線から身を守るために、完全防備で運転している女性をよく見かけます。まるで忍者の衣装のようです。

引用: GIAO THONG

引用: Th??ng Tr??ng

さらに彼女たちは、「Lead(リード)」という種類のバイクに乗っていることが多いため、ホーチミンでは彼女たちを「Ninja Lead(ニンジャリード)」と読んでいます。見た目は面白いですが、全身防備だと視界が狭くなり、接触事故を起こす可能性もあるため、私はあまり近寄らないようにしています。

覚えるのは至難の業。ホーチミンのヘム事情

ホーチミンには、道路やヘム(路地)がたくさんあります。複数の区画にまたがる長い通りもあれば、100mほどの短い通りもあったりと様々です。また、同じ名称の通りが200以上あるなど少々厄介です。

これらの通りは迷路のようになっており、外国人だけでなく現地の人々も迷ってしまうほど。私はホーチミン市で生まれ育ち20年以上経ちますが、未だに全ての道を覚えられません。グーグルマップを使用しても迷ってしまい、間違えて他人の家に入ったこともあります…。どの道を通れば良いかは通行人が教えてくれるので、困ったら尋ねてみましょう。ヘムが覚えられないという方は、主要な大通りを覚えておきましょう。

「Dien Bien Phu(ディエンビエンフー)」、「Nguyen Dinh Chieu(グエンディンチエウ)」、「Paster(パスツール)」などが分かっていると移動の際に便利です。ただし、これらの通りは大変混雑するため、急ぎの際は避けたほうが良いでしょう。

ちなみに、ホーチミン市の通りには様々な花の名前がつけられています。例えば、Hoa hong(ホアホン)=バラ、Hoa Sua(ホアスア)=ジタノキ、Hoa dao(ホアダオ)=桃、Hoa cuc(ホアクック)=菊などがあります。花の名前が通りの名前になっているなんて素敵ですよね。

引用: SOHA

いかがでしたか?いろいろなことが起こり得るホーチミンの交通事情ですが、きちんと対策をしておけば問題なく生活できます。近年は経済成長の影響で生活水準が高まり、それに伴って交通事情も変化しています。

著者紹介
ICONICベトナム
ベトナムで転職実績No.1を誇るICONICです。ベトナムでの転職支援・求人紹介を行っています。ベトナムの生活情報をお届けするブログも運営しており、ベトナム旅行、ベトナム料理、文化、ショッピング、その他おもしろ情報を発信中!生活に役立つ情報を現地からお届けします。

>> ベトナムでの転職・求人ならiconicJob

>> 海外転職・アジア生活ブログ
【日本人が知らない】ディープなベトナム案内
その他の記事はこちら>
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
新着ニュース一覧
銀行やクレカの磁気カード、7月1日から使用不可 (13:39)

 7月1日から、国内の全ての現金自動預け払い機(ATM)などで、磁気カードが使用できなくなった。銀行カード事業に関するベトナム国家銀行(中央銀行)の2024年6月28日付け通達第18号/2024/TT-NHNNに基づく規制で、カ...

日本の介護技術を取り入れた介護予防型複合施設、ホーチミンに開設 (12:30)

 デイサービスや在宅介護サービス、居住系介護サービスを手掛ける株式会社ツクイ(神奈川県横浜市)の子会社であるツクイプランベトナム(TSUKUI PLAN VIETNAM、ホーチミン市)がコンサルティングを行うイキイキベト...

新たな行政区分、離島に13の「特区」が誕生 (6:34)

 国家構造改革の一環として、7月1日から新たな行政区分「特区(dac khu)」が設けられ、全国で13の特区が正式に誕生した。  特区は、村レベルの行政区に位置づけられ、経済的・国防的に重要な離島に設置される...

8人兄弟の学者一族「グエン・ラン家」、故クオン氏を偲ぶ【後編】 (6/29)

 ベトナムを代表する考古学者・人類学者で、音楽家としても知られるグエン・ラン・クオン(Nguyen Lan Cuong)氏が2025年5月6日、ハノイ市のベトナム国家大学ハノイ校(ハノイ国家大学)医科薬科大学附属病院で死去...

外国人向け電子身分証明アカウント、50日間の集中発行開始 (6:13)

 公安省は、7月1日から8月19日までの50日間にわたり、在留外国人向けのレベル2の電子身分証明アカウント「VNeID」の集中発行キャンペーンを実施する。  対象者となるのは、ベトナムの永住カードまたは一時滞...

日本映画「道草キッチン」、第3回ダナン・アジアン映画祭に招待 (5:30)

 白羽弥仁監督の映画「道草キッチン」が、南中部沿岸地方ダナン市で6月29日に開幕した「第3回ダナン・アジアン映画祭」のパノラマ部門に招待された。あわせて、ベトナム版ポスターが解禁された。日本では2025年...

米スペースX、ベトナムに100%出資企業を設立へ (5:18)

 科学技術省傘下の通信局は、低軌道衛星通信インターネットアクセスサービス「スターリンク(Starlink)」を提供する米国の航空宇宙メーカーであるスペース・エクスプロレーション・テクノロジーズ(スペースX=Spa...

ベトナム航空、ハノイ/ホーチミン~名古屋線の機材を大型化 (4:32)

 ベトナム航空[HVN](Vietnam Airlines)は、2026年1月1日から3月28日までの期間にハノイ/ホーチミン~名古屋線で最新鋭のワイドボディ機であるエアバスA350-900型機を導入し、機材を現

「家政婦」技能コンテスト、全国大会を初開催 (4:05)

 このほど、家政婦の技能を競う全国大会が初めて開催された。家政婦派遣アプリを提供するビータスキー(bTaskee)が主催したもので、家事労働実務をベースに4つのラウンドで構成され、用具の整理整頓、アイロンが...

「ダナン越日フェスティバル2025」、7月4日から開催 (3:01)

 南中部沿岸地方ダナン市のビエンドン公園(cong vien Bien Dong)で、7月4日(金)から6日(日)までの3日間、「ダナン越日フェスティバル2025」が開催される。  同イベントは、ダナン市外務局と在ダナン日本国総...

6月の製造業景況感PMI、3か月連続で50未満 (2:42)

 米国のS&Pグローバル(S&P Global)が1日に発表した2025年6月のベトナム・PMI(製造業購買担当者指数)は48.9となり、前月の49.8から▲0.9低下した。  PMIは、50を判断の分かれ目としてこの水準を上回る状態が続...

政府、国家データ開発基金を設立 公安省が管理 (1日)

 政府は6月29日、国家データ開発基金の設立に関する政令第160号/2025/ND-CPを公布した。この基金は、国家のデータの開発・活用・管理を促進することを目的とし、国の予算外の財政機関として設立される。営利を目...

CTグループ、ベトナム初のハイスペックチップを発表 (1日)

 地場CTグループ(CT Group)は6月29日、12bit ADCチップ「CTDA200M」の設計を発表した。  同チップは、アナログ信号をデジタル信号に変換する機能を持ち、サンプリング速度は最大200MSPSに達する。開発期間は...

ベトラベル航空、初の自社保有機を受領 (1日)

 ベトラベル・エアラインズ(Vietravel Airlines)は6月28日、初の自社保有機となるエアバスA321型機(機体番号VN-A129)をハノイ市ノイバイ国際空港で受領した。機体は7月初めから商業運航を開始する予定だ。  ...

ホンダベトナム、二輪車生産累計4000万台を達成 (1日)

 ホンダベトナム(HVN)は6月30日、ベトナムにおける二輪車の生産が累計4000万台に達し、記念式典を開催した。4000万台目のモデルはスクーター「ビジョン(Vision)」となった。  ホンダベトナムは1996年に設立...

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2025 All Rights Reserved