ハノイ市で4日、世界保健機構(WHO)の求めに応じて、ベトナムの世界貿易機関(WTO)加盟による国内医薬品価格への影響についての報告が行われた。
報告は上昇を続ける薬価について▽経営活動の管理制度▽医薬品の流通プロセスでの独占▽消費者心理▽医薬品に関する情報不足▽生産技術の立ち遅れ−の5つの主な要因を指摘、これらの問題を解決できれば価格を引き下げることも可能と結論付けている。
報告によると、管理制度がずさんなためさまざまなルートから輸入薬が入り込んでおり、薬を処方する医師へのわいろやキックバックなどの悪影響が生じているという。消費者は情報不足のまま、医師の処方に頼らざるを得ない。また、国内医薬品産業の発展は遅れており、生産施設の51%が一般薬の生産に充てられている。