ハノイ市中央小児病院呼吸器科は1日、気管支に正体不明の寄生虫が寄生した11歳の患者の治療に成功したと明らかにした。患者はせきと喀血(かっけつ)の症状で北部ハイズオン省の病院に救急搬送されたが、その後中央小児病院に転院した。
同病院の医師が患者の気管支の内視鏡検査を行ったところ、白色の物体が気管支に穴を開けているのを発見、摘出に成功した。この物体は長さ2.3センチメートル、幅3.4ミリメートルの小さな寄生虫で、気管支の粘膜から血を吸っていた。しかし患者が再び喀血したため、再度の検査を行ない気管支のより細い部分で同じタイプの寄生虫を発見した。医師らは寄生虫を小さく刻んで摘出した。その後、患者の容体は安定しているという。
ハノイ医科大学の寄生虫科やベトナム科学研究所が現在この寄生虫について調べているが、今のところ水に住む吸血軟体生物ということ以外、詳しいことは分かっていない。