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ベトナム国防省と米国際開発庁(USAID)は9日、「中部ダナン市の枯葉剤除去プロジェクト」を開始した。ダナン市は枯葉剤汚染が最も深刻な地域の一つとされている。米国がベトナムの枯葉剤除去に携わるのは戦後初めて。9日付タインニエン紙(電子版)が報じた。
今回の除去作業はダナン国際空港の一角、約30ヘクタールの高濃度汚染区画が対象。約7万3000立方メートルの土や堆積物を掘り起こし、染み込んだダイオキシンを高熱分解させる。費用の4100万ドル(約32億円)は米国が負担する。
雨水でダイオキシンが流れ出すのを避けるため、除去作業は乾季のみ行う。作業の完了時期は2016年になる見通し。この作業により、同空港の更なる開発や地元住民の健康状態改善に寄与すると期待されている。
この他、◇フーカット空港(南中部ビンディン省)、◇ニャチャン空港(同カインホア省)、◇プレイク空港(中部高原地方ザライ省)、◇ビエンホア空港(東南部ドンナイ省)、◇タンソンニャット空港(ホーチミン市)、◇カントー空港(コンデルタ地方)でも同様の枯葉剤除去作業を行う予定。これらの空港はベトナム戦争下、米軍の枯葉剤倉庫や輸送施設などがあったことから、汚染濃度が高く、現在に至るまで枯葉剤の影響が続いている。