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安価で気軽に購入できる美味しいおやつとして人気のポップコーンだが、原料や成分、メーカー、賞味期限といった商品の情報がきちんと記載されているポップコーンはほとんどなく、その大半は正体不明の原料を使用した、いわゆる「ブラックポップコーン」となっている。
ハノイ市の市場を訪ねると、道端で業者が薄汚れた小型の機械を使ってポップコーンを製造しているところを「見学」することができる。ポップコーン機にトウモロコシ豆、バターや砂糖、キャラメルなどの香味料を入れてから3分足らずで香ばしい匂いが漂うポップコーンができあがる。製造している人は、清潔そうには見えない素手で原料を扱っている。
同市ホアンマイ区にあるホアンマイ市場で長年ポップコーンを売っているベテランの業者に聞いてみると、機械で1回約1kgのポップコーンを製造することができ、できあがってすぐに売り切れてしまうという。ポップコーンは100g当たり5000VND(約25.6円)の値段で売られている。
このポップコーン業者は、「有名な卸売業者から原料を調達している。高級な原料だけあって味は格別だ」と自慢げに語るが、”企業秘密”とのことでその業者がどこなのかは教えてくれない。ポップコーン業者は販路を広げるべく、市内の市場を巡回しながら事業を展開している。取材に応じた同市場管理所の責任者は、「ポップコーン業者は衛生面を保証すると約束しているし、市民が生計を立てるのを妨げこともできないため、あえて見逃している」と話した。