ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
 ようこそ ゲスト様 

新型コロナ重症から回復の英国人パイロットが無事帰国、116日間の治療終え

2020/07/13 17:30 JST配信
(C) Family Medical Practice
(C) Family Medical Practice 写真の拡大.

 ベトナムで新型コロナウイルスの感染が確認され、最も重症化していた国内91人目の感染者であるベトナム航空[HVN](Vietnam Airlines)の英国人パイロット(男性・43歳)が12日、116日間に及ぶベトナムでの入院治療を終えて母国のスコットランドに無事帰国した。

 男性は入院していた116日間のうち、65日間をホーチミン市熱帯病病院で、51日間をチョーライ病院で過ごした。2か月以上も意識不明の状態が続き、一時は肺移植も検討されたが、5月27日に意識が戻って以来、驚異的な回復を見せた。その後、自発呼吸ができるようになるまで回復し、リハビリを行うなどして帰国に向けた準備を進めてきた。

 男性は11日午後に入院先のチョーライ病院を出発し、救急車でタンソンニャット国際空港へ移動。手続きを終えると専用のフォークリフトでベトナム航空のボーイングB787-9型機に医師や看護師らとともに乗り込み、空路でハノイ市ノイバイ国際空港へ向かった。

 ノイバイ国際空港に到着すると、そのままボーイングB787-10型機に乗り換えてドイツのフランクフルトを経由し、英国のロンドン・ヒースロー空港へ、さらに最終目的地であるスコットランドのグラスゴーへと向かった。ボーイングB787型機は、男性がベトナム航空のパイロットとして操縦したこともある機体だ。

 ホーチミン市からの搭乗時間は計15時間に及んだ。3度の乗り継ぎもあり、男性は疲労を口にすることもあったが、健康状態は安定しており、英国に到着した後は現地の医師に引き継がれた。

 なお、ベトナム政府からの依頼を受けて男性の医療搬送を行ったのは、ホーチミン市にある外資系複合医療機関のファミリーメディカルプラクティス(Family Medical Practice)。同院は搬送中に起こり得るあらゆる事態に対応できる万全な準備を整え、搬送中も患者の安定した容態を保つための医師による継続的なケアを行い、男性を母国まで無事に搬送した。

 英国人パイロットを乗せて英国に向かった便は、英国から340人のベトナム人帰国者を乗せて13日にベトナムに戻った。乗客には、91人目の感染者の帰国に付き添った医師らも含まれている。

最終更新:2020年7月13日 16:54 JST

【関連記事】

新型コロナから回復し帰国した英国人パイロット、「コロナを軽視すべきでない」 (2020/08/01)
新型コロナ、海外から入国した外国人2人の感染確認 計383人に (2020/07/20)
英国、ベトナム国民の入国時隔離を免除 コロナ対策を高評価 (2020/07/15)
新型コロナ、ロシアからの帰国者1人が感染 計373人に (2020/07/14)
新型コロナ、ベトナム国内の外国人患者50人全員が回復 (2020/07/09)
新型コロナ感染者数332人、陽性は残り6人 重症患者も驚異的な回復 (2020/06/12)
新型コロナ、重症化の英国人パイロットは上体が起こせるまで回復 (2020/06/09)
新型コロナ、ベトナムの治療中患者は残り26人 重症化の英国人はECMO治療終了 (2020/06/04)

[Zing 08:51 13/07/2020, 05:46 13/07/2020, 07:04 12/07/2020, 19:27 11/07/2020, A].  © Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
新着ニュース一覧
25年外交総括、経済外交で協定など約350件合意 (6:22)

 国際情勢が不安定化する中、ベトナムの経済外交は2025年に約350件の協定・コミットメントに合意した。これは、29日にハノイ市で開かれた2025年外交分野総括会議で発表されたもの。会議にはファム・ミン・チン首...

地場スタートアップのサオラテック、ドローンでの輸送実証に成功 (5:56)

 ドローン技術を手掛ける地場スタートアップのサオラテック(Saolatek)は29日、携帯端末販売を展開するジードンベト・テクノロジー(Di Dong Viet Technology)と連携し、ホーチミン市のサイゴンハイテクパーク(SHT...

農業環境省、農産物トレーサビリティシステムをお披露目 (5:40)

 農業環境省はこのほど、ベトナム農産物トレーサビリティシステムのお披露目式典を開催した。同システムは、農林水産物の生産・加工・輸送・流通のすべての過程で原産地情報の記録・管理・検索を可能にするデジ...

ホーチミンのベンタイン市場で半世紀以上愛されるチェー店 (28日)

 チュオン・ティ・トゥエット・チンさん(女性・63歳)は、7~8歳のころからホーチミン市のベンタイン市場で母親のチェー(ベトナム風ぜんざい)の屋台を手伝っていた。そして、50年以上にわたり市場に身を置き、母...

日本のベトナム人新規入国者数、25年1~6月期は17万人 (4:19)

 日本の法務省出入国在留管理庁が発表した2025年1~6月期における外国人入国者数及び日本人出国者数等に関する統計によると、同期の日本におけるベトナム人新規入国者数は前年同期比+1.3%増の16万9931人で、構...

日本の在留ベトナム人数66万人で過去最高更新、国籍別2位 (3:57)

 日本の法務省出入国在留管理庁が発表した2025年6月末時点における在留外国人数に関する統計によると、同時点の日本における在留ベトナム人数は66万0483人で、2024年末時点と比べて+4.1%増加し、過去最高を更新...

日本のベトナム人不法残留者数、国籍別で最多 半年で▲8.6%減 (2:07)

 日本の法務省出入国在留管理庁が発表した2025年7月1日時点における不法残留者数に関する統計によると、同時点の日本におけるベトナム人不法残留者数は1万3070人で、2025年1月1日時点と比べて▲8.6%減少した。 ...

電子労働契約に法的枠組み、26年から適用 人的資源管理のDX加速 (30日)

 政府はこのほど、電子労働契約に関する政令第337号/2025/ND-CP(2026年1月1日施行)を公布した。これにより、デジタル環境における労働契約の締結・履行に法的根拠が整備され、人事管理のデジタルトランスフォー...

ビンEVタクシー、都市部向け小型EVバン配車サービス開始 (30日)

 不動産開発を中核とする民間複合企業ビングループ[VIC](Vingroup)傘下のビンファスト(VinFast)製電気自動車(EV)・電動バイクのレンタカー・タクシー会社で、配車サービス「サインSM

ホーチミン:第4トゥーティエム橋建設を承認、投資総額300億円 (30日)

 ホーチミン市人民評議会は、第4トゥーティエム橋案件の投資方針を承認した。同案件は、投資総額5兆0630億VND(約300億円)超で、市南部と中心部、アンカイン街区(旧トゥードゥック市)にあるトゥーティエム新都市...

英国王室、国内在住ベトナム人に「大英帝国勲章」を初めて授与 (30日)

 英国の公的な国際文化交流機関であるブリティッシュ・カウンシル(British Council)によると、同団体のコンプライアンス担当責任者のカオ・ティ・ゴック・バオ氏は、ベトナムと英国の二国間の教育・文化協力への...

25年の自然災害、死者・行方不明415人 被害額5400億円 (30日)

 2025年にベトナム全国で発生した自然災害により、415人が死亡・行方不明となり、728人が負傷した。被災した家屋は、倒壊が3906軒、損壊が33万0999軒に上り、数十万haの農耕地も被害を受け、経済的な被害額は91...

ホーチミン:公示地価を更新、1平米最高410万円 (30日)

 ホーチミン市人民評議会は26日、2026年1月1日から適用する公示地価表を定めた決議を採択した。  住宅用地について、第1区域(旧ホーチミン市)では、最高地価が1m2当たり6億8720万VND(約410万円)となり、旧1...

ベトナム賃金、医療・IT系が高水準 医療管理職は月給30~42万円 (30日)

 求人情報サイト「JobOKO」が先般発表した「2025~2026年給与レポート」によると、2025年のベトナム労働市場では賃金水準が引き続き改善した。高度な専門性、実務経験、テクノロジー適応力を要する各職種は、平...

ベトナム版「¥マネーの虎」、放送10年で打ち切り (30日)

 日本の現金出資リアリティ番組「¥マネーの虎」をモデルにしたベトナムの人気番組「シャークタンク・ベトナム(Shark Tank Vietnam)」が10年間の放送を経て終了した。同番組のプロデューサーのレ・ハイン氏は、...

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2025 All Rights Reserved