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- ベトナム国籍と外国籍の容疑者12人逮捕
- 台湾のキノコ「牛樟芝」を使った商品販売
- 最大で20階層に及ぶネットワーク構築
東北部地方ランソン省警察は、公安省や複数の省・市の警察と協力し、ベトナム国内外で計9000人以上が被害に遭った大規模な越境マルチ商法詐欺ルートを摘発したと発表した。
ベトナム国籍と外国籍の容疑者12人が逮捕された。また、被害者のうち約7000人はベトナム人、約2000人はマレーシア人や台湾人となっている。
この越境マルチ商法ビジネスは、台湾人のH・W・Y容疑者が社長を務めるアメ・グローバル(Ame Global)によって運営されていた。同社は台湾の高雄市に本社を置き、ホーチミン市7区にベトナム法人「ウィンオール・トレーディング(WIN ALL TRADING、別称:アメ・グローバル・ベトナム(Ame Global Vietnam))」を展開している。
容疑者らは、健康食品と称して台湾固有のキノコ「牛樟芝」を使った商品を1箱1485万VND(約8万2000円)で販売し、高額な報酬をうたって多くの「投資家」を誘致した。この「投資活動」はマルチ商法の仕組みを利用して行われ、最大で20階層に及ぶネットワークが構築されていた。
同ルートは2024年4月から摘発までベトナム全土と国外へと拡大し、ネットワーク内の取引総額は数兆VND(1兆VND=約55億円)に上るとされている。
ランソン省警察は、薬品の空箱約1万5000箱を含む85箱の段ボール箱と、出所不明の牛樟芝の商品2000本以上、ラベル3万5000枚、製造・加工に使用されたとみられる多数の機器や書類を証拠物件として押収した。
警察は捜査を拡大しており、被害者に対して捜査機関への情報提供を呼びかけている。