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- 火災を消し止める能力がない消火器流通
- 極めて低濃度の粉末消火剤を使用
- 18年から約300万本を市場に供給
ハノイ市警察は14日、市場で流通している「ドラゴン(DRAGON)」ブランドの消火器が偽造品であり、火災を消し止める能力がないとして、メーカーなどに対する捜査を進めている。
捜査によると、南部地方タイニン省ハイソン拡張工業団地に工場を構えるベトリンク生産商業サービス(Vietlink)は、海外の機械を導入していながら、極めて低濃度の粉末消火剤を使用し、安全基準を満たさない消火器を大量に生産していた。
同社は2018年から摘発までに約300万本の偽造消火器を市場に供給し、1兆VND(約57億円)の売上を得たとされる。
同社は2025年初頭に、製造技術をアンフー電気照明(APLICO)に譲渡した。アンフー電気照明は同様の手口で偽造消火器を製造し、摘発までに25万本を販売し、1000億VND(約5億7000万円)を売り上げたとみられる。
鑑定の結果、押収された消火器には、主要な消火成分が一切含まれていないことが判明した。
警察は、ハノイ市、ホーチミン市、タイニン省にある複数の倉庫・製造拠点・販売代理店を家宅捜索した際、16万7143本の偽造消火器のほか、製造機械・原材料・関連資料を押収した。
警察は同事件を刑事事件として立件し、捜査範囲を拡大している。