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「本当の性」で生きることに憧れ、全てを捨てて生まれ変わるため、多くのトランスジェンダーが「闇市(ブラックマーケット)」で流通するホルモン剤に手を出している。
東南部地方ビンズオン省に暮らすシャオ・ミー(Xiao Mie)さん(26歳)は、男性として生まれたが、今は女性として生きている。彼女は客との「ツアー」から戻ると、通話・メッセージアプリ「ザロ(Zalo)」を通じて現地紙の記者に語り始めた。彼女は、自分も参加しているトランスジェンダーの売春活動に、記者たちを潜入させることに同意したのだった。
「『シャオ・ミー』は私の源氏名。私たちはトランスジェンダーの秘密のグループでお客さんに同伴するとき、相手の印象に残るようにこういう名前を名乗るんです」とシャオ・ミーさんは明かした。
知り合って間もないが、おそらく彼女は記者たちが「変な客」ではないことを悟っており、リラックスしているようだった。彼女は「第3の世界」の一端について、包み隠さず話してくれた。
シャオ・ミーさんはこう話す。「私はレディボーイで、つまりまだ完全な女性というわけではありません。上のほうを『いじった』だけですが、これでも十分。今、幸せです。私のグループでは、レディボーイも、100%性転換したシーメールも変わらず同じように客を取っています。私はずっと自分の性別に忠実に生きたいと望んでいました。女の子として生きられれば、それで満足なんです。他のことはもう気にしません」。
こうした憧れは、シャオ・ミーさんのような人々を性転換の方法探しに駆り立てる。運が良く、経済的にも恵まれている人は海外に出る。シャオ・ミーさんを含め、多くはタイで手術を受ける。タイには、界隈で「鋼の医師」の名で知られる有名な専門医もいる。手術の費用や医師はピンキリだ。