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ニャチャンの海辺に佇むシクロの祭壇と孤独な運転手の物語

2021/03/28 05:33 JST配信
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ハノイ:伝統の「シクロ」が頭痛の種に

2021年のテト(旧正月)のころ、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)上で、南中部沿岸地方カインホア省ニャチャン市の海沿いの道に寂しく佇む、ある孤独な男性が運転していたシクロの祭壇にまつわる話がシェアされ、多くの感動を呼んだ。

 SNSの投稿によると、トゥエティン(Tue Tinh)通りに近いチャンフー(Tran Phu)通り沿いの公園の一角に置かれた古びたシクロは、車上が祭壇になっており、持ち主だった男性の遺影、線香の束、菓子、酒、花などが供えられ、最近亡くなったこのシクロの運転手を偲ぶ場所になっている。シクロのそばには黄色い菊の鉢植えとともに、通行人に線香の購入費の寄付を呼び掛けるメッセージと、アルミの募金箱も添えられている。

 投稿では、寂しく佇むそのシクロの写真と共に、持ち主だった男性の情報も共有されている。遺影の男性は北中部地方ハティン省出身で、身寄りがなく、生前はシクロの上で生活していた。男性が亡くなった時は地元当局が火葬を行い、同業のシクロ運転手がシクロの上に祭壇を設置した。

 この投稿には数万件の「いいね!」やコメントがつき、数百件もシェアされた。多くのSNSユーザーが感動を表し、またこの投稿が拡散されることによって、この男性の親族に情報が届くよう願った。

 同じ公園にシクロを停めている同業のグエン・バン・ミンさん(男性・61歳)によると、故人の名はハイさんで、20年以上前に故郷のハティン省からニャチャン市に移り住み、シクロで生計を立て、自宅や家族もなく、ずっとシクロの上で生活していたという。

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[Thanh Nien 12:28 05/03/2021, A].  © Viet-jo.com 2002-2024 All Rights Reserved. 
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