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サッカーEuro2004が残したもの

2004/07/07 10:02 JST配信

 6月12日から7月5日にかけてポルトガルで行われたサッカーEuro 2004、多くのサッカーファンを魅了し深夜寝る間も惜しんで歓声を上げていたサッカーシーズンも終わりその後に残ったものとは、、、多額の借金とそれにまつわる犯罪の数々であった。

 ベトナムでは海外サッカーに限らず国内サッカーリーグの試合でもどこかでサッカー賭博が行われている、その中でも特に今回のEuro2004のような一大トーナメントになるとそこで動く金額は国内サッカーリーグの比ではない。またその規模も会社経営者、歌手などの裕福層などが参加する大規模なものから、近所の駄菓子屋や喫茶店で行われる庶民レベルのものまでさまざまである。

 今回のEuro2004開催中から賭博開帳者の逮捕が連日紙面やTVを賑わしており、賭けに負けてバイク、自動車など全財産を売らざる終えなくなった者、賭け事について奥さんに口うるさく言われ挙句の果てに殺してしまった者まで、一喜一憂するその姿の裏には様々な結末がある。

 そんな事件の中から2つほど紹介する。

***サッカー賭博で大負け、会社から10万米ドルを持ち逃げ***

 7月4日カントー(Can Tho市)警察は同市に住むChau Thanh Trong(34)を横領などの罪で全国に指名手配した。調べによると、Zuellig Pharma Viet製薬会社に勤めるTrongはVinh省とTra Vinh省の2省での商品配達と集金業務を行うという職務を利用し集金した10万米ドルを持ち逃げした疑い。同社に勤める同僚の話ではTrongはこれまでにサッカー賭博で何度も大負けしていたという。

***サッカー賭博で借金、学生グループが強盗殺人***

 5日、Euro2004決勝戦がまだ始まる少し前の午前0時15分ごろ、ハノイ市Au Co通りをCong Van Vinhさん(46)がホンダ製スクーター「Spacy」で走っていたところ、突然4人組の男に行く手を阻まれ顔を覆われた後、男たちは持っていたナイフでVinhさんを刺しスクーターを奪ってそのまま逃亡した。Vinhさんはその後Bach Mai病院に搬送されたが、同病院で亡くなった。

 その後ハノイ市警察は午前3時30分ごろ犯人と思われる16歳から17歳の少年4人を逮捕した。逮捕された4人のうち3人は市内の高校に通っている高校生で夏休みに入ったばかりだという。警察での供述で4人はサッカー賭博で負けたため強盗しようと誘い、事に及んだと話している。

 このほかにも、金品目当ての強盗事件、殺人事件がEuro2004終了後になり目に付くようになった。

 ヨーロッパで行われるEuro2004はベトナムでは深夜生中継が行われる。明日の仕事を犠牲にし深夜テレビに釘付けになり純粋に一喜一憂している姿からは到底想像できない姿が今紙面を賑わせている。

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