ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
 ようこそ ゲスト様 

AFCカップ、東南アジア地区決勝で史上初のベトナムダービーが実現

2019/06/28 13:23 JST配信
(C) foxsports
(C) foxsports 写真の拡大.

 熱戦が続いているAFCカップ2019。6月25日と26日に行われた東南アジア地区ノックアウトステージ準決勝2ndレグで、ハノイFCがセレス・ネグロス(フィリピン)を、ベカメックス・ビンズオンがPSMマカッサル(インドネシア)をそれぞれ接戦の末に下して決勝に駒を進めた。アジアサッカー連盟(AFC)主催大会で、ベトナムのクラブ同士が東南アジアの頂点をかけて激突するのは史上初のことだ。

 AFCカップは、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)の下のカテゴリーに位置する国際大会で、ヨーロッパで言えば、UEFAチャンピオンズリーグとUEFAカップの関係に当たる。ベトナムは過去、ACLで惨敗してきた歴史があり、初参戦となった2004年大会は、ベトナムからリーグ王者とカップ王者の2チームが出場できたが、その後はアジアの舞台で低迷を続け、2016年大会を最後にACLのストレートイン枠を失っている。

 ベトナムのサッカーファンにとってACLでの惨敗は悪夢以外の何物でもない。2005年大会のグループリーグでは、ホアラム・ビンディンFCが釜山アイパークに0-8、2006年大会のグループリーグでは、SHBダナンがガンバ大阪に0-15という歴史的大敗を喫している。

 相手が韓国や日本のようなアジアの強豪国であれば、実力の差であると納得できるが、同じ東南アジアのライバルにも信じがたい大差で負けたことがある。2009年大会では、ダムフー・ナムディンFCがタイのクルン・タイ・バンクFCに1-9、同年のAFCカップでは、ハノイACBがマレーシアのケダFAに0-7で敗れている。

 ベトナムのサッカーファンにとってAFC主催のクラブ選手権に良い思い出など全くないと言っても過言ではない。アジアの舞台で全く結果が残せないベトナム勢はACLストレートインの枠を失い、現在はリーグ王者でも予選2回戦からの出場を余儀なくされている。本大会に駒を進めるためには、プレーオフで日本、韓国、中国の東アジア勢を破る必要があるため、ベトナム勢の現在のアジアでの主戦場は実質、下のカテゴリーであるAFCカップとなっている。

 長い間、「ベトナムのクラブはアジアの舞台では輝けない。」と言われてきた。しかし、そんな冬の時代も終わり告げようとしている。若手育成に積極的な投資をしてきたハノイFCとベカメックス・ビンズオンが、AFCカップ東南アジア地区の決勝まで勝ち上がったのだ。ベトナム勢はこの数年、AFCカップのノックアウトステージに進むことすら出来なかったので、サッカー関係者の喜びもひとしおだ。

 勝ち上がった2チームは、ベトナム南北を代表する強豪クラブ。ハノイFCは昨季のリーグ戦で圧倒的な強さを見せて史上最速優勝を果たした。新旧のベトナム代表選手がスタメンにずらっと顔を並べた国内最強クラブだ。一方のビンズオンはかつて、他クラブからスター選手を買い漁り、“ベトナムのチェルシー”と呼ばれた金満クラブだったが、数年前に路線変更。若手を辛抱強く育てて、生え抜きのベテランたちと融合させた堅実なチームを作った。

 AFCカップ東南アジア地区決勝は1stレグが7月31日、2ndレグが8月7日に行われる予定。この勝者が、東アジア代表4.25体育団(北朝鮮)、南アジア代表アバハミ・リミテッド・ダッカ(バングラデシュ)、中央アジア代表FKアルティン・アシル(トルクメニスタン)との地区間プレーオフに進出。ここで勝ち抜けば、最後は西アジア代表チームとの決勝となる。

記事提供:ベトナムフットボールダイジェスト+

[2019年6月28日 ベトナムフットボールダイジェスト+].  © Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
新着ニュース一覧
世界とアジアのベストホテル、ベトナムから多数選出 (10:42)

 世界最大の旅行プラットフォーム「トリップアドバイザー(Tripadvisor)」は、トラベラーズチョイスアワードの「ベスト・オブ・ザ・ベスト・ホテルズ」2025年版を発表した。  これは、2024年1月1日から12月31...

世界のステーキ店ベスト101、ハノイのヒバナ・バイ・光輝が選出 (9:17)

 ステーキレストランの世界ランキングを発表している「WORLD’S 101 BEST STEAK RESTAURANT」の2025年版で、ハノイ市の「ヒバナ・バイ・光輝(Hibana by Koki)」が54位に選出された。ベトナム

第13回越米国防政策対話、外交関係樹立30周年 (9日)

 ホアン・スアン・チエン国防次官と米国防総省インド太平洋安全保障担当のジョン・ノー国防次官補は8日、ベトナムと米国の13回目の国防政策対話を行った。両国は2025年で外交関係樹立30周年を迎える。  チエ...

世界のベトナム人街を訪ねて【ロンドン編】 (4日)

(※本記事はVIETJOベトナムニュースのオリジナル記事です。)  ロンドン:歌謡曲でムードたっぷり、街角カフェでベトナムコーヒーを1杯  国外に住むベトナム人、いわゆる越僑は、2024年末時点で世界130

ベトナムとアゼルバイジャン、戦略的パートナーシップに関係格上げ (9日)

 アゼルバイジャンを公式訪問したトー・ラム書記長は、同国の首都バクーで現地時間7日午後にイルハム・アリエフ大統領と会談した。1992年の外交関係樹立以来、ベトナム共産党書記長がアゼルバイジャンを訪問した...

ペトロリメックス社長、政府資本代表者の職務を一時停止 (9日)

 財政省は、石油・ガソリン小売最大手ペトロリメックス[PLX](Petrolimex)のダオ・ナム・ハイ社長について、政府資本代表者の職務を一時停止することを決定した。  

THACO、クアンナム省の自動車機械工業団地を拡張へ (9日)

 南中部沿岸地方クアンナム省人民委員会はこのほど、同省のチューライ・チュオンハイ拡張自動車機械工業団地のインフラ整備案件に関する投資方針を承認した。  投資主は、地場系コングロマリット(複合企業)...

タンソンニャット国際空港、開業間もない新ターミナルで雨漏り (9日)

 ホーチミン市タンソンニャット国際空港の第3旅客ターミナル(T3)で7日、雨漏りが発生した。投資総額11兆VND(約610億円)をかけて建設され、開業から1か月も経っていない新ターミナルでの出来事だった。  7日...

マングデン空港とバンフォン空港を全国空港開発計画に追加へ (9日)

 チャン・ホン・ハー副首相はこのほど、南中部高原地方コントゥム省で建設が計画されているマングデン空港と、南中部沿岸地方カインホア省のバンフォン経済区で建設が計画されているバンフォン空港を、「2050年...

ベトナム航空、アディエンと決済パートナーシップを拡大 (9日)

 ベトナム航空[HVN](Vietnam Airlines)はこのほど、オランダに本社を置き、決済プラットフォームを提供するアディエン(Adyen)との決済パートナーシップを拡大した。

ジエン商工相が主要企業と会合、米国との購買合意実施を加速へ (9日)

 相互関税への対応の一環として、米国側との交渉を担当するベトナム政府交渉団の団長を務めるグエン・ホン・ジエン商工相は7日、企業と会合を行い、米国との合意の実施促進について協議した。  会合に招へい...

ベトナム航空、インド・パキスタン衝突で欧州路線の飛行ルート変更 (9日)

 インドとパキスタンの衝突を受け、ベトナム航空[HVN](Vietnam Airlines)は、ベトナムと欧州を結ぶフライトの運行計画と飛行ルートの変更を発表した。  7日には、以

ホイアン:海岸で発見の古い木造船、数百年前に建造か (9日)

 南中部沿岸地方クアンナム省ホイアン市の海岸で2023年12月に発見された古い木造船は、数百年前に建造された古代船とみられている。同省文化スポーツ観光局は7日、木造船発見現場の監視と保護を関係機関に要請し...

地場企業、レイヤー1ブロックチェーンネットワークを開発へ (9日)

 地場ワンマトリックス(1Matrix)は6日、ベトナム人が設計・運営する国産のレイヤー1ブロックチェーンネットワークを開発・運営する計画を発表した。  同社は、企業や官民向けに包括的なブロックチェーンソリ...

村田製作所の生産子会社、ドンナイ省で新生産棟を着工 (9日)

 株式会社村田製作所(京都府長岡京市)の生産子会社であるムラタ・マニュファクチャリング・ベトナム・ホーチミンプラント(Murata Manufacturing Vietnam Co., Ltd. Ho Chi Minh Plant)は、新生産棟の建設を開始...

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2025 All Rights Reserved