ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
 ようこそ ゲスト様 

【第14回】ベトナム人がイメージする「寿司」とは

2015/09/24 09:30 JST配信

親日国ベトナム人にとって、「和食」は最も馴染みの深い日本文化の一つです。その中でも「寿司」は最も多くの人が連想する日本食なのではないかと思います。実際にホーチミン市に住む20歳~39歳の男女500名を対象としたアンケート調査では、 61%の人が寿司を食べたことがあり、79%が寿司を知っていると回答 しています。

ベトナム人が思い浮かべる「寿司」とは?

非常に多くの人が「寿司を知っている」と回答していますが、実際ベトナム人が 「Sushi」と聞いて思い浮かべるものは、必ずしも日本人のそれと同じではありません。

「寿司を知っている」と回答した人たちに対して、「Sushi」と聞いて思い浮かべる料理を聞いたところ、「巻き寿司」を選択した人が49%で、「握り寿司」の22%を大きく上回る結果となりました。また、「刺身」を選んでしまった人が18%もいます。

所得が上がるのに比例して「握り寿司」を選択する割合が増えていくのですが、ベトナム人が「Sushi」と聞いて思い浮かべるものの多くは 巻いてあるお寿司 のようです。

ベトナム人の「寿司」のイメージはストリート寿司から

今回アンケートで、「寿司を食べたことがある」と回答したベトナム人に対して1回の支払金額を聞いてみたところ、平均15万VND(約800円)ほどでした。回答者の平均月収は日本円で数万円程ですので、日本料理はかなり贅沢な食事であり、カウンター寿司はおろか、チェーン展開している比較的リーズナブルな 「Tokyo Deli」「The Sushi Bar」 であってもなかなか足が向きません。

そんな彼らに昨今人気なのが、 ベトナム人が経営する屋台形式の「ストリート寿司」 です。

例えば、ホーチミン市5区グエンバンクー通りにある 「Sushi 193」 は、ホーチミン市の若者に人気のお店で、口コミやレストラン評価サイト 「Foody」 などでの好評価が集客につながり、平日は1日200人、週末には1日500人もの客足を誇る人気店です。

このお店では、セットメニューが5万VND(約270円)程度から用意されていることもあり、15万VNDもあればお腹一杯食べられます。そして、このお店の 人気メニューは、やはり巻物 が中心とのことでした。こういったローカルストリート寿司店が、市内のあちこちに点在しています。

ベトナム経済が毎年着実に成長しているといっても、多くの人々の財布はそれほど潤っているわけではなく、 彼らのお財布事情に合ったものがウケる 一例といえるかもしれません。

<関連記事>

ホーチミンの寿司屋台4選~路上で格安日本食に舌鼓~

著者紹介
株式会社Asia Plus代表取締役社長 黒川賢吾

株式会社Asia Plus ( www.asia-plus.net )代表取締役社長。
NTT、ソニー、ユニクロにて海外マーケティングを担当。
2014年にAsia Plusを設立しベトナムマーケットリサーチサービス
「Q&Me( www.qandme.net )」を展開中


統計から見るベトナム
その他の記事はこちら>
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
新着ニュース一覧
ベトナムのリゾート市場、既存資産への再投資が成長主導 (19日)

 英系総合不動産サービス会社のサヴィルズ(Savills)傘下のサヴィルズ・ホテルズ(Savills Hotels)によると、ベトナムのリゾート市場は転換期に入っている。観光需要が堅調に推移する一方、ホテルの新規供給は減速...

カインホア省:第1ニントゥアン原発、住民移転計画承認 (19日)

 南中部地方カインホア省人民委員会は、同省(旧ニントゥアン省)で計画されている第1ニントゥアン原子力発電所プロジェクトのサブプロジェクト1「土地収用・住民移転計画」を承認した。  サブプロジェクト1は...

ソニー・ミュージック、地場イエーワン傘下企業の株49%取得へ (19日)

 地場系大手総合メディア会社イエーワングループ[YEG](YeaH1 Group)は、ソニー・ミュージックエンタテインメント香港(ソニー・ミュージック香港=Sony Music Entertainment Hong Kon

湖の上の「越僑集落」、カンボジアから帰国した人々の暮らし (14日)

 東南部地方ドンナイ省ディンクアン村のスオイコー地区に面するチアン湖では、カンボジアから帰国した越僑(在外ベトナム人)150世帯以上が、電気も上水道もない水上家屋で暮らし、網漁で日々の生計を立てている。...

カラオケの騒音に最大1.2万円の罰金、昼夜問わず適用 (19日)

 家庭内暴力の防止や社会秩序の維持に関する行政罰を定めた政令第282号/2025/ND-CP(12月15日施行)によると、騒音を伴い、他人の生活に影響を与えるカラオケ行為は、最大200万VND(約1万1770円)の罰金を科される可...

SEA Gamesサッカー、ベトナムが劇的逆転勝ちで金メダル (19日)

 タイで開催中の第33回東南アジア競技大会(SEA Games 33)は12月18日に、男子サッカー競技の決勝が行われ、U-22ベトナム代表が開催国U-22タイ代表を3-2で下して2大会ぶり4度目の金メダルに輝いた。ベトナムは前半...

ベトジェット会長、「25年の影響力のある人物」に2年連続選出 (19日)

 英ライフスタイル誌「タトラー(Tatler)」が発表した「2025年の影響力のある人物」に、格安航空会社(LCC)最大手ベトジェットエア[VJC](Vietjet Air)のグエン・ティ・フオン・タオ会

リックソフト、地場ビープラス・ソフトウェアと資本業務提携 (19日)

 テクノロジーソリューション事業などを手掛けるリックソフト株式会社(東京都千代田区)は、エンタープライズソフトウェア開発およびアトラシアンベースのソリューション統合を専門とする地場ビープラス・ベトナ...

ホーチミン:メトロ1号線、運行開始1年で1895万人利用 (19日)

 ホーチミン市都市鉄道(メトロ)管理委員会(MAUR)によると、2024年12月22日に運行を開始した同市メトロ1号線(ベンタイン~スオイティエン間)は、運行開始から約1年が経過した12月15日時点で、累計7万8194本を運行...

ハノイ:旧市街に初の地下駐車場を建設へ (19日)

 ハノイ市人民委員会は、旧市街における初の地下駐車場計画として、ホアンキエム街区のフンフン・バットダン公園に建設予定の地下駐車場について、縮尺500分の1の計画を承認した。  予定地は、北西がフンフ...

ガバメント効率性指数25年版、ベトナムは120か国中48位 (19日)

 シンガポールのチャンドラー・ガバナンス研究所(Chandler Institute of Governance=CIG)は、120か国の政府の能力と成果を測定した「チャンドラー・グッド・ガバメント・インデックス(Chandler Good Government...

丸紅と浜松市、アマタシティ工業団地の優遇措置で協定 (19日)

 丸紅株式会社(東京都千代田区)と静岡県浜松市は、浜松市内企業の海外における事業展開を支援することに合意した。  同協定は、丸紅がアジア地域で展開する工業団地に浜松市内の企業が入居する際に優遇措置...

中部の豪雨被災地、年内に住宅修繕完了 「クアンチュン作戦」実行 (19日)

 ファム・ミン・チン首相は17日、ベトナム中部で発生した記録的な豪雨・洪水により住宅が倒壊・損壊・流失した住民に向けて、住宅の再建・修繕を行う「クアンチュン作戦」の実施を促した。  「クアンチュン...

25年11月の新設外資企業322件、前年同月比+20% (19日)

 各省・市の計画投資局のデータによると、2025年11月に全国で新規設立された外資企業および支店、営業所、駐在員事務所の数は前月比▲22.0%減、前年同月比+20.2%増の322件で、うち会社が309件、営業所が12件、...

セルプロジャパンとSMC、ベトナム向け再生医療事業展開で提携 (19日)

 D2C×サブスクリプション事業やメディカルサポート事業を手掛ける株式会社Waqoo(東京都世田谷区)のグループ会社で、再生医療関連事業を行うセルプロジャパン株式会社(神奈川県藤沢市)は、日本の医療技術の...

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2025 All Rights Reserved