ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
 ようこそ ゲスト様 

【第27回】ベトナムの若者の6割が副業持ち!? その実態は

2016/07/29 08:42 JST配信

ベトナム人の実際の収入を知ることは、非常に難しいです。海外からの送金、仕事関連で受け取る「袖の下」に加えて、副業を行っている人が多く、個人の収入額が不明確になっています。富裕層であれば、本業以外に「不動産転がし」などで儲けていたりして収入の把握が困難であるのだろうと想像がつきますが、実際には 若者の多くも副業を行っていて、予想以上に収入を得ている 場合があります。

そこで、どの程度の若者が副業をしているのか、 Q&Me を通じて22歳~29歳の会社員を対象に調査してみました。

6割の人が副業持ち!

調査した結果から、副業を定期的に行っている人が13%、不定期に行っている人が45%で、何と 6割を超える人が何らかの副業をしている ことがわかりました。

副業の中で多いのは、 エンジニアが仕事外で開発の仕事を請け負ったり、事務系の仕事をしている人がオンラインなどで商品を販売したりするケース です。

エンジニアに関しては、プロジェクトを個人的に、あるいは友人たちと一緒に請け負ったりする他に、 vLanceFreelancerViet などのフリーランスサイトを利用するのが一般的です。これらのサイトは海外案件も多いため、大体時給にして1000円を超える収入が得られるのですが、これは殆どのエンジニアにとって本業の時間給より歩合が良い状況です。

一方、オンラインでの商品販売では、Facebookが最も活用されています。特に女性が多く手がけているのが、タイなどからファッション製品を個人で買い付け、自前のFacebookショップで販売する形態です。売上高は月に数万円程度のケースが殆どですが、儲けることだけでなく、自分のセンスで買い付けた商品を販売する体験を楽しんでいる面も大きいように感じます。

本業就業中にも副業

みな、平日の夜間や週末などを利用して副業に励んでいますが、中には 本業の就業時間中に副業に励んでいる人もいます。 以前、某社の受付嬢が「暇だから」と、我が社のカスタマーサポートを1年くらい引き受けてくれたことがありました。ベトナムの若者は抜け目がありません。

本業収入が高いほど、副業をしている!?

調査をしてみると、 副業を行っている人たちの本業の収入は、副業をしていない人たちの収入に比べて高い という傾向がわかりました。これは高収入への執着が強い表れとも言えますが、特にエンジニアなどのように、収入が高い人はスキルも高く、独立して収入を得られやすいという背景があります。

前述しましたが、ベトナムのエンジニアたちは、時給1000円程度で仕事を受けています。一方で、日本でも昨今、フリーランスサイトが人気ですが、時給1500円~2000円程度の低価格の仕事が増えています。仕事の受け方の柔軟性が上がってくると、時給はそれぞれの国の物価と比例しなくなり、特にインターネットで受けられる仕事の単価はグローバル規模で平準化していくのでしょうね。

著者紹介
株式会社Asia Plus代表取締役社長 黒川賢吾

株式会社Asia Plus ( www.asia-plus.net )代表取締役社長。
NTT、ソニー、ユニクロにて海外マーケティングを担当。
2014年にAsia Plusを設立しベトナムマーケットリサーチサービス
「Q&Me( www.qandme.net )」を展開中


統計から見るベトナム
その他の記事はこちら>
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
新着ニュース一覧
韓国ポスコフロー、ベトナム現地法人を設立 物流網強化 (13:57)

 韓国ポスコ(POSCO)グループの物流会社であるポスコフロー・タイランド(POSCO FLOW(THAILAND))はこのほど、タイのバンコクとベトナムのホーチミン市に物流事業を行う現地法人を設立した。  ベトナム法人を設...

在越日系ブロックチェーンワーク、ホーチミン市経済金融大学と提携 (13:20)

 ホーチミン市を拠点とする日系ブロックチェーン人材コミュニティプラットフォームのブロックチェーンワーク(BlockchainWork)は5日、ホーチミン市経済金融大学(UEF)との間で、戦略的協力に関する覚書(MOU)を締結...

国会、人口法を可決 第2子出産で産休延長・社会住宅優先 (6:21)

 国会は10日、人口法を賛成多数で可決した。同法は8章・30条で構成され、2026年7月1日に施行される。  同法には、代替出生率(長期的に現在の人口規模を維持できる出生率)の維持を目的とした複数の措置が盛り...

車いすでピックルボールに打ち込む人々 (7日)

 グエン・バン・フアンさん(男性・40歳)は毎週、東北部地方クアンニン省からハノイ市まで100km以上の道のりを三輪バイクで走り、ピックルボールに打ち込んでいる。フアンさんにとって、ピックルボールは障がいへ...

ドンナイ省:メトロ1号線のロンタイン空港延伸、投資総額3600億円 (6:15)

 東南部地方ドンナイ省人民評議会は10日、ホーチミン市都市鉄道(メトロ)1号線(ベンタイン~スオイティエン間)を同省の新行政センターおよび建設中のロンタイン国際空港まで延伸する計画を承認した。  ドンナ...

ホーチミン:聖母マリア教会の新しい十字架が到着、聖別の儀式 (5:23)

 ホーチミン市のドゥックバー(聖母マリア)教会で8日、同市大司教区のグエン・ナン大司教が、新しい2本の十字架の聖別の儀式を執り行った。これにより、教会修復事業の最も重要な項目の1つがほぼ完了したことにな...

伊ピアジオ、ベトナムでのバイク累計生産200万台突破 (5:08)

 イタリアのバイク・自動車メーカーであるピアジオ(Piaggio)の現地子会社ピアジオ・ベトナム(Piaggio Vietnam)は、2007年の進出から18年で、ベトナムにおけるバイクの累計生産台数が200万台に達したと発表した。...

ハロン湾クルーズ、世界的アワードで2年連続受賞 (4:58)

 2025年度の「ワールド・クルーズ・アワード(World Cruise Awards=WCA)」がこのほど発表され、東北部地方クアンニン省に本社を置くベトトゥアン運輸(Viet Thuan)が運航する「グランド・パイオニアクルーズ(Gran...

ベトジェットエア、12月12日限定で運賃100%割引キャンペーン (4:07)

 格安航空会社(LCC)最大手ベトジェットエア[VJC](Vietjet Air)は、12月12日(金)のベトナム時間午前0時から23時までの1日限定で、すべてのベトナム国内線と国際線の航空券を対象に、

ベトジェットエア、ホーチミン~マニラ線をデイリー運航に (3:37)

 格安航空会社(LCC)最大手ベトジェットエア[VJC](Vietjet Air)は12月19日、ホーチミン市とフィリピンのマニラを結ぶ直行便を増便し、デイリー運航とする。  出発時

ワークアカデミー、HUTECH大学などと教育・人材育成で協力 (2:26)

 大学授業運営や資格講座運営などの教育サービスを展開する株式会社ワークアカデミー(大阪府大阪市)は11月28日、ホーチミン市技術大学(HUTECH)およびゴエン・ビジネス・トレーニング(GOEN Business Training)と...

国会、改正税務管理法を可決 課税方式を定額から売上ベースに (10日)

 国会は10日、改正税務管理法を賛成多数で可決した。同法は9章・53条で構成され、2026年7月1日に施行する。ただし、一部の規定は2026年1月1日に前倒しで施行する。  同法では、適用対象を拡大し、ベトナムで...

フーコック国際空港、26年年初からサングループが運営引継ぎ (10日)

 観光不動産開発を手掛けるサングループ(Sun Group)傘下のサン空港社(SAC)は、フーコック国際空港(南部メコンデルタ地方アンザン省フーコック島)におけるベトナム空港社[ACV](Airpor

インボイス不発行の罰金額を規定、26年1月施行の新政令 (10日)

 税務・インボイスに関する行政処分を規定した政令第125号/2020/ND-CPの一部を改正・補足する政令第310号/2025/ND-CP(2026年1月16日施行)では、税務・インボイス違反に対する処分内容が更新される。  新政令...

THACOと韓国現代ロテムが戦略提携、高速鉄道車両の国内生産で (10日)

 地場系コングロマリット(複合企業)チュオンハイグループ(Truong Hai Group=THACO)は4日、鉄道車両や軍用兵器等を生産している韓国の現代ロテム(ヒョンデロテム=Hyundai Rotem)との間で、ベトナムの高速鉄道お...

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2025 All Rights Reserved