ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
RSS
Login
 ようこそ ゲスト様 
VietJo ID

【第8回】スマホアプリで行動範囲を拡げる[前編]・・・タクシーとGrabを分析

2018/08/15 10:00 JST配信

皆さん、こんにちは。 廣済堂HRベトナム の堀岡(ほりおか)です。ベトナムをロジカル(ちょっと辛口)に分析し、ポジティブに解説する[ロジ・ポジ]。今回は ベトナム(ハノイ市ホーチミン市)にある公共交通機関(バス、タクシー) がテーマです。

ベトナムでの生活があっという間に数か月経ち、バイクの洪水や街の喧騒に慣れてくると、気持ちに余裕が少し出て行動範囲を拡げたくなります。「タクシーは乗り慣れているけどGrab(グラブ)はまだ」とか、「Grabも使っているけどバスはまだ」という方には、英語対応のスマホアプリが大変便利で、ハノイでもホーチミンでも自由に移動出来るようになります。

[前編]ではまず、 タクシーとGrabの分析 を行います。

[1] タクシー/Grab

数あるタクシー業者の中から、全国展開している「 Mai Linh TAXI(マイリン・タクシー) 」、南部で展開している「 VINASUN TAXI(ビナサン・タクシー) 」、北部で展開している「 TAXIGROUP(タクシー・グループ) 」の3社を選びました。この3社は比較的安全とインターネット上でも評価されています。そして、マイカーで旅客を運ぶ Grab Car も認定業者として加え、これら4社での比較を行います。

アプリの入手方法

各社のアプリは Google PlayApp Store からインストールし、携帯番号登録などの基本設定を行います。

アプリの使い方

どのアプリも、起動後の基本的な流れは同じです。

? 現在地を入力する

GPSと連動し、現在地が自動的に表示されます。違う場合は手入力で修正します。

? 車種を選ぶ

バイク(Mai LinhとGrabのみ)/4席乗用車/7席乗用車/ミニ4席乗用車(TAXIGROUPのみ)から選びます。一般に、初乗り運賃や従量課金は小さい車種ほど安くなっており、大きな荷物がなければ小型車を選ぶほうが良いでしょう(台数が少ないので時間に余裕がある場合)。

Grabのみ、相乗り(Grab Share=グラブシェア)の選択が出来、割安になります(目的地に直行しないこともあり、こちらも時間に余裕がある場合)。2人以上でもGrab Shareの選択が可能です(つまり3人であれば必ず選ぶと良い)。

? 目的地を入力する

行き先を指定します(Grabのみ必須)。Mai Linh、Vinasun、Grabの3社は、目的地までの料金の目安が表示されます。

Vinasunでは、アプリが改良され、自動計算した金額で払うかメーター表示料金で払うか事前選択が可能です。ただし、メーターは常に動作するため、精算時に運転手は高いほうの金額を請求しようとします。筆者も何度かトラブルになっており、この機能はむしろないほうが良いと思います。高速道路を通ったり空港行きの場合は、追加の料金加算があります。

<表示例> 現在地をハノイ駅、目的地をノイバイ空港とした場合

Mai Linhの画面     TAXIGOUPの画面     Grabの画面

   現在地&目的地を表示     現在地&待ち時間を表示   現在地&目的地&金額を表示

? 予約ボタンを押す

? 周辺のドライバーが呼ばれる

? 予約確定

ドライバーが周辺にいれば予約確定し、いない場合はキャンセルになります。いったん確定した後もキャンセルが出来ます。

? タクシーが到着する

アプリの地図上に向かっている車の現在地が表示され、近づいて来るのがわかります。

? 目的地に到着する

? 支払いを行う

<表示例>過去の予約履歴が閲覧できる機能は便利

Mail Linhの画面     TAXIGROUPの画面     Grabの画面

「NEED HELP」ボタンは作動しなかった  料金がシンプルに表示される    トラブル報告の機能もあり 

             

スマホアプリの使い勝手を評価(Androidアプリ)

アプリの操作性や使い勝手が各社で異なることから、15項目の評価基準を設定し採点してみました(採点方法、採点基準は筆者の独断によります)。

Mai Linh Taxi Vinasun Taxi TAXIGROUP Grab
?起動時広告 〇少ない △多い △頻繁。消しにくい。 △多い
?現在地表示 〇自動 〇自動 〇自動 〇自動
?目的地指定 〇よく行く場所が表示される(一部ベトナム語)。 ※入力しなくてもよい。 〇候補が表示される。 ※入力しなくてもよい。 〇最近の履歴が表示される。 ※入力しなくてもよい。 〇最近の履歴やよく行く場所が3か所表示される。 ※入力必須。
?目的地登録 〇自宅/勤務先が登録可能。 ×機能なし 〇自宅/その他が登録可能。 ×機能なし
?空港タクシー 〇空港専用車を呼べる(割安) △機能なし(空港が近いため) 〇空港専用車を呼べる(割安) △機能なし
?料金目安表示 〇あり 〇あり(表示料金かメーター料金か選択可能) △ボタンを押すことで表示可能 〇あり(表示料金で確定)
?呼出時の画面表示 〇ドライバーの携帯番号 〇呼出中表示 〇呼出中表示 〇呼出中表示
?呼出キャンセル 〇可能 〇可能 〇可能 △タイミング制限あり
?予約へのレスポンス △1分以上待つことが多い 〇比較的早い 〇比較的早い 〇比較的早い
?ドライバーからの電話 △ほぼ必ず 〇少ない 〇少ない △ほぼ必ず
?ドライバーへのメッセージ送信 △予約前のみ 〇予約後に可能 〇予約前後に可能 〇予約後に可能(メッセージ文例登録機能もあり)
?ドライバーのキャンセル △たまにある 〇少ない 〇少ない ◎ほぼなし
?割引プロモーション △不明 △不明 〇頻繁 〇頻繁
?支払い時トラブル 〇ほぼなし 〇ほぼなし 〇ほぼなし ◎なし
?乗車履歴機能 △あり。「NEED HELP」ボタンが利かない。 〇あり。ルート表示、ドライバーの再呼び出しも可能 △あり。便利機能なし 〇あり。トラブル報告可能
アプリのここがGOOD ・走行軌跡が履歴として残るため、遠回りされる心配がなさそう。 ・事前予約機能(1時間以上前) ・目的地を入力すると料金が確定し、遠回りされにくい。 ・バイクの設定があり近距離であれば格安で行ける。
アプリのここが BAD ・待ち時間があてにならない。 ・4人乗りの「超小型」が選択不可。 ・起動時の車種が「バイク」になっている割にバイクが少ない。 ・呼出画面で複数ドライバーの携帯番号が表示されるのに誰も反応しないことがある。 ・ドライバーへのメッセージ機能が予約前の入力だけ。詳細住所(ビル名など)を伝えたいときに不便。 ・GPSによる現在地以外が設定不可(悪天候時不便)。 ・予約時に表示される概算料金で確定するか、メーター料金にするかを選択する機能は精算時にもめるので不要。 ・起動時の広告表示が頻繁過ぎて、消そうと思うと広告が表示されることがよくある。 ・呼出中のキャンセルが制限される。 ・目的地が登録出来ない。 ・繁忙時の料金上昇率が高過ぎる(通常の3倍のこともあり)。
総合評価(15点満点) 8点 11点 12点 10点

【結果】

第1位:TAXIGROUP(12点) 事前予約機能はとても便利。ただし、広告が出過ぎ

第2位:Vinasun(11点) GPSの現在地以外で予約出来ないのはとても不便(別記)

第3位:Grab(10点) 予約時にキャンセル出来ないのが不便

第4位:Mai Linh(8点) 細部の詰めの甘さが全体的な操作性の悪さに影響

僅差ながらTAXIGROUPが第1位となりました。郊外に出かけるために、超小型ECO車種を前日から予約出来るなど、提供するサービスとの連携が上手に取れています。

補足: Vinasunアプリは完成度が高いのに、GPS測定と実際の場所がずれていると予約が出来ないのはとても残念です。手入力で住所を手入力するとエラーになり、「この機能は上級顧客のみです」というちょっと不快なメッセージが表示されます。

FastGo(ファスト・ゴー) 」や「 Go-Viet(ゴーベト) 」のように、Grabの独占状態を打ち破る類似サービスが始まっています。今後サービスが充実し車両が増えてきたら改めて分析を行います。

        

まとめ

ベトナムでは電車以外の公共交通機関が発達しており、タクシーでも比較的安心して乗れます。また、各社とも法人契約の制度があり、現金を持ち歩かなくても会社から提供されるカードで決済が可能。ただし、それぞれ6桁のPIN(ピン)を覚えておく必要があります。意外に知られていないのがGrabの法人契約で、普段使っているアプリがそのまま使えます。

日本人がベトナムのタクシーを利用する際に不安にならないためには、最低限のベトナム語として

?番地が言えるように3桁くらいまでの数字を覚える
?「左に曲がる」「右に曲がる」「ここで止まる」といった指示が出来る
?感謝の気持ちを表す言葉が使える

ことが重要です。

ロジカルに分析し超ポジティブに生きる[ロジ・ポジ]。

次回の[後編(市内バス・長距離バス)]もご期待ください。

著者紹介
堀岡宏至(ほりおかこうじ)
石川県金沢市出身。早稲田大学商学部卒。ベルリンに4年、ハノイに2年、ホーチミンに3年。新しいことへのチャレンジと海外旅行(北半球51ヶ国)を趣味とし、特技は、超ポジティブ思考とパソコンの分解修理。

現在、株式会社廣済堂のベトナム3法人(廣済堂HRベトナムZEN外国語教育センターYUKI日本語センター)の代表取締役。「ロジカルシンキング」「グローバル人材」等の研修講師を務め、時間があれば大学生にも講義を行う。

基本はシャイで無口だが、話し始めると止まらない、と言われる。

連絡先:logiposi@gmail.com または https://www.facebook.com/logiposi/
[ロジ・ポジ]
その他の記事はこちら>
© Viet-jo.com 2002-2026 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースと自社過去記事を参考に記事を編集・制作しています   利用規約   免責事項
新着ニュース一覧
ビンファスト、フィリピンEV市場で首位に シェア51% (16:53)

 不動産開発を中核とする民間複合企業ビングループ[VIC](Vingroup)傘下の電気自動車(EV)メーカーであるビンファスト(Vinfast)は、2026年1~3月期におけるフィリピンの純EV市場で51%

エースコック・ベトナム、新R&Dセンターを建設 世界展開を加速へ (15:39)

 エースコックベトナム(Acecook Vietnam)は20日、ホーチミン市のタンビン工業団地内で新たな研究開発(R&D)センター「D-GROOVE」の建設に向けた地鎮祭を行った。  同プロジェクトは、研究開発力とイノベーシ...

台湾鴻海、バクニン省で増資 スマホ年産1.4億台に増強 (14:07)

 電子機器受託生産(EMS)で世界最大手の台湾フォックスコン・テクノロジー・グループ(Foxconn Technology Group=鴻海)は、北部地方バクニン省に拠点を置く子会社のフシャン・テクノロジー・ベトナム(Fushan Tech...

ごみ拾いの少年がベトナム初のドローン開発者に、米国警察も採用 (19日)

 ドローン製造会社のリアルタイム・ロボティクス(Realtime Robotics)の創設者であるルオン・ベト・クオックさん(男性)は、ホーチミン市のニエウロック・ティゲー運河沿いで、貧しく苦労の多い幼少期を過ごした。...

フォンニャ・ケバン国立公園で新洞窟発見、高さ数百mの滝も (13:38)

 北中部地方クアンチ省のフォンニャ・ケバン国立公園管理委員会は20日、同公園内において調査隊が新たな洞窟を発見したことを明らかにした。  初期の調査情報によると、新たに発見された洞窟は垂直方向に約3...

ダナン初の都市鉄道、27年2月着工へ 32年に運行開始 (6:18)

 南中部地方ダナン市人民委員会のグエン・マイン・フン主席と地場系コングロマリット(複合企業)チュオンハイグループ(Truong Hai Group=THACO)のチャン・バー・ズオン会長は20日、ダナン国際空港と旧クアンナム...

ベトナム生命保険市場、年平均+5.9%成長で30年に72億USD規模へ (6:04)

 英国・ロンドンに本拠を置くデータ分析およびコンサルティング会社のグローバル・データ(GlobalData)が発表した最新のレポートによると、ベトナムの生命保険業界の保険料収入は、2026年の60億USD(約9500億円)か...

ハノイとホーチミンのメトロ30路線整備、約4.5兆円が必要 (5:31)

 チャン・ホン・ミン建設相は20日午後の国会で、ハノイ市とホーチミン市における都市鉄道(メトロ)30路線、総延長約2224kmの建設には、約743兆9070億VND(約4兆5000億円)の資金が必要になると明らかにした。 高...

人民アーティストのレ・カイン氏、日越文化交流で在外公館長表彰 (5:12)

 伊藤直樹駐ベトナム日本国特命全権大使は4月6日、演劇・音楽分野における日本とベトナムの文化交流促進への多大なる貢献と卓越した功績を称え、人民アーディストのレ・カイン(Le Khanh)氏に対して在外公館長表...

インドのアカサ・エア、初のベトナム路線を9月4日就航 (4:23)

 インドの航空会社であるアカサ・エア(Akasa Air)は9月4日、インドのムンバイとベトナムのハノイ市を結ぶ新路線を就航する。これにより同社はベトナムへの初進出を果たし、国際線の就航ネットワークを7都市に拡...

FPTジャパンHDとSTNet、電力・通信分野で業務提携 (3:56)

 ベトナムのIT最大手FPT情報通信[FPT](FPT Corporation)傘下のFPTソフトウェア(FPT Software)の日本法人であるFPTジャパンホールディングス株式会社(東京都港区)と、四国電力グルー

橋本組と小澤土木、ベトナムでダム漏水対策の実証事業を完了 (2:42)

 株式会社橋本組(静岡県焼津市)と株式会社小澤土木(静岡県浜松市)は、東北部地方タイグエン省(旧バクカン省)で実施していたダム漏水対策の実証事業を完了した。  日本で確立された圧入工法を用いて鋼矢板遮...

ベトナムの労働者の2割に生成AIの影響、ILO報告 (21日)

 国際労働機関(ILO)ベトナム事務所が発表した報告書によると、ベトナムの男女労働者の約1150万人(総雇用の約20.8%)、すなわち5人に1人が生成人工知能(AI)の影響を受ける可能性のある仕事に従事していることが明...

ホーチミン:新行政センター投資方針、劇場計画も統合しPPPで建設 (21日)

 第11期(2026~2031年任期)ホーチミン市人民評議会はこのほど開催された第2回会議で、トゥーティエム新都市区における新行政センターおよび中央広場プロジェクトの投資方針を承認した。  投資総額は約29兆60...

国家交通安全委員会が6月に解散へ、公安省へ業務移管 (21日)

 レ・ミン・フン首相はこのほど、国家交通安全委員会および省・市の交通安全委員会の活動終了と解散に関する決定第17号/2026/QD-TTgを公布した。同決定は6月1日に発効する。 業務移管完了後に解散  同決...

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2026 All Rights Reserved