ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
 ようこそ ゲスト様 

【第49回】ベトナム人が本当に使っているモバイルアプリは?

2020/02/21 13:05 JST配信

ベトナム人にとってスマートフォンは情報のハブとなっているだけでなく、ショッピングをしたり、最近では支払いをしたりと本当に欠かせないツールとなっています。都市部の若者におけるスマートフォンの所有率は95%を超えています。そんなベトナム人ですが、実際にスマートフォンでどのようなアプリケーションを使っているのでしょうか?今回はiPhoneに内臓されているスクリーンタイムという機能を使って、ベトナム人が実際に利用しているモバイルアプリについて調査をしてみました。

1週間にどのくらいモバイルアプリを使いますか?

スクリーンタイムでは過去1週間に利用したアプリ及びその利用時間がわかります。ベトナム人の18歳から39歳までの男女の1週間のモバイルアプリの利用状況を調べたところ、 平均して 16.8個のアプリを4時間利用 していることがわかりました。10代の若者や女性はよりスマートフォンを利用している時間が長い傾向があり、また平均6時間以上モバイルアプリを利用している層も15%いました。

何のアプリをよく使いますか?

一方で、利用しているアプリの内訳をみてみると、全時間の65%ほどがFacebook、YouTube、Facebook Messenger、Zaloのいずれかとなりました。その中でも Facebookを利用している時間はMessengerも含めると4割 を超え、ベトナムの人々が如何にFacebookが好きかを裏付ける結果となっています。また、メッセージングアプリを利用している時間がSMSやメールの利用時間を大きく上回っていたり、ソーシャルメディアを見ている時間がウェブサイトを見ている時間の5倍近くを占めるなどの傾向などもベトナム人のソーシャルネットワーク好きを表している傾向かと思います。

「Grab」の利用者が約3割

また、全体の43%の人が何かしらのライドシェアアプリやフードデリバリーアプリを利用していました。その中でもGrabは3割の調査対象者が利用しており、ベトナム人にとっての新たなインフラになったと言えるのではないでしょうか。この傾向は2020年から施行された 飲酒運転の厳罰化 により更に高まっていると思われます。

オンラインショッピング利用度の高まり

また、 約1/3の調査対象者がオンラインショッピングアプリを1週間の間に利用 していることもわかりました。特にShopee、Tiki、Sendoなどのアプリケーションが人気です。モバイルアプリの普及により、多くのプロモーション情報に触れる機会が増え、ベトナム人のオンラインショッピングの利用度は高まっています。

男女でデータを比較すると、 男性はよりゲームに時間を割いている のに対して、 女性はオンラインショッピングや写真加工アプリなどを利用している傾向が高い ことが伺い知れます。特に10代男性のゲーム率は高く、新たな娯楽として多くの若者に利用されています。

新たなアプリの普及は?

現在、多くの企業が新たにモバイルアプリをリリースし、特にポイントなどを利用した会員制のアプリなどが多く登場しています。一方で、Facebook、YouTube、Messenger、Zaloの4つのアプリのみで人々が6割強の時間を費やしている現状を鑑みると、新たなアプリがベトナム人に根付く難しさを感じます。

著者紹介
株式会社Asia Plus代表取締役社長 黒川賢吾

株式会社Asia Plus ( www.asia-plus.net )代表取締役社長。
NTT、ソニー、ユニクロにて海外マーケティングを担当。
2014年にAsia Plusを設立しベトナムマーケットリサーチサービス
「Q&Me( www.qandme.net )」を展開中


統計から見るベトナム
その他の記事はこちら>
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
新着ニュース一覧
VNインデックス、3か月ぶりの1600割れ アジア最大の下落率 (7日)

 ベトナム株式市場は7日の取引で、アジア主要市場の中で最も大きく下落した。VNインデックスは前日比▲43.54ポイント(▲2.65%)安の1599.1の安値圏で引け、88日ぶりに1600を下回った。  VN30インデックスを構...

政府、台風13号の被害克服で南中部3省に4.6億円を緊急支援 (7日)

 政府は、台風13号(アジア名:カルマエギ、日本では台風25号)で被災地となった南中部地方のクアンガイ省、ザライ省、ダクラク省での被害克服に向けて、中央予算予備費から800億VND(約4億6400万円)を緊急支援する...

台風13号、死者5人・負傷者6人 2600軒の屋根が飛ばされる被害 (7日)

 ベトナム国家民間防衛指導委員会は7日朝、6日夜に南中部に上陸した台風13号(アジア名:カルマエギ、日本では台風25号)の被害状況について報告した。  農業環境省傘下の堤防管理・自然災害防止局によると、...

IT学ぶ身長110cmの「小さな孤児」、大学卒業までの道のり (2日)

 混み合う大学の中庭で、身長110cmのグエン・ティ・フオンさん(女性・23歳)は、まるで小学生が足早に歩く大学生たちの中に迷い込んだかのように見える。  フオンさんは北部紅河デルタ地方ニンビン省旧キムソ...

ホーチミン:フート競馬場地区で公園着工、26年完成予定 (7日)

 ホーチミン市建設局傘下の11区建設投資プロジェクト管理委員会は4日、同市フート街区(旧11区)のフート競馬場地区内で青少年向け娯楽公園「フート競馬場公園」を着工した。  投資総額は約1000億VND(約5億800...

韓国のフローズンヨーグルト店「ヨアジョン」、ベトナム初出店 (7日)

 韓国の食品製造会社であるサムファF&C(Samhwa F&C)はこのほど、自社で展開するフローズンヨーグルトのフランチャイズ(FC)店「ヨアジョン(Yoajung)」のベトナム1号店を南中部地方ダナン市にオープンした。  ...

FPT、ドイツに4か所目の事務所開設 DX支援強化 (7日)

 ベトナムIT最大手のFPT情報通信[FPT](FPT Corporation)は、ドイツのフランクフルトに同国4か所目の事務所を開設した。  欧州市場での事業拡大を目的としており、特

ベトナム航空、独自ブランドの「香り」導入 業界初 (7日)

 ベトナム航空[HVN](Vietnam Airlines)は6日、独自ブランドの香り「ニャー(Nha、「エレガント」の意)」を発表した。  国内の航空会社が独自の「香り」を導入するの

25年1~10月期のFDI認可額、増資と出資が牽引 選別投資が進む (7日)

 計画投資省海外投資局(FIA)が発表した海外直接投資(FDI)に関するデータによると、2025年1~10月期のFDI認可額(推定値)は前年同期比+15.6%増の315億2000万USD(約4兆8500億円)となり、実行額(推定値)も同+8.8%...

ハノイ市人民委主席が中央監査委員長に転任 (7日)

 ハノイ市人民委員会主席のチャン・シー・タイン氏が5日、党中央執行委員会によって中央監査委員長に選出された。  タイン新中央監査委員長は1971年生まれの54歳。北中部地方ゲアン省の出身で、経済学修士号...

国産電動バイク「Before All BF」シリーズ登場 (7日)

 ハノイ市の国家展示センター(VEC)で開催された「秋季フェア」で、トゥアンギア製造組立(Tuan Nghia)が国産の電動バイク「ビフォア・オールBF(Before All BF)」シリーズを発表した。  同モデルは洗練された...

コンダオ諸島で初の電気バス、12月初旬に運行開始 (7日)

 ホーチミン市建設局によると、同市コンダオ特区(コンダオ諸島)で初の電気バス路線が12月初旬に運行を開始する予定だ。特区内の主要交通手段が依然としてガソリン・ディーゼル車に依存している中で、今回の電気...

ベトジェットエア、11月11日限定で運賃100%割引キャンペーン (7日)

 格安航空会社(LCC)最大手ベトジェットエア[VJC](Vietjet Air)は、11月11日(火)のベトナム時間午前0時から23時までの1日限定で、すべてのベトナム国内線と国際線の航空券を対象に、

自然電力、クアンチ省の陸上風力発電所を間もなく商業運転開始 (7日)

 自然エネルギー発電所の発電事業(IPP)などを手掛ける自然電力株式会社(福岡県福岡市)がグループ会社を通じて出資し、地場ハイアン・クアンチ風力発電(Hai Anh - Quang Tri Wind Power)が北中部地方クアンチ省で...

25年10月の貿易収支、26億USDの黒字 輸出堅調続く(推定値) (7日)

 財政省傘下統計局(NSO)が発表した統計データによると、2025年10月の輸出額(推定値)は前年同月比+17.5%増の420億4900万USD(約6兆4800億円)、輸入額は同+16.8%増の394億4500万USD(約6兆0700億円)だった。これに...

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2025 All Rights Reserved