ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
RSS
Login
 ようこそ ゲスト様 
VietJo ID

【第55回】タケノコの如く店舗数を増やすBach Hoa Xanhの成功の秘訣とは

2021/08/26 22:00 ICT配信

ベトナムではCovid-19の影響で、食料品などの生活必需品の確保が注目を集めていますが、食料品小売の中でここ数年注目を集めているのが Bach Hoa Xanh です。まだ開業から6年に満たない食料チェーン店舗なのですが、ベトナム人の生鮮食品確保の場として大きくビジネスを伸ばしています。今回はこのBach Hoa Xanhの成功の背景について解説したいと思います。

Bach Hoa Xanhは、携帯チェーンのThe gioi di dong や、家電チェーンの Dien May Xanh などを手がけるMobile World Investment Corporation が2015年からスタートさせた小型サイズのスーパーです。毎年順調に店舗を拡張させ、2021年7月段階では既に店舗数は1900店舗を超えるまでに成長しています。ベトナムのコンビニエンスストアの店舗数がベトナム全土で1000店舗に満たず、その店舗数がここ数年ほぼ横ばいであることを考えてもその成長の速さは一際目を引きます。

現在、Bach Hoa Xanhの店舗は南部に集中しています。ベトナムで現在最も多くの店舗を展開しているミニスーパーは Vinmart+ で2000店舗強の店舗数なのですが、南部だけで2000店舗弱の店舗を展開しているBach Hoa Xanは地域を南部だけに限ると最も店舗数の多い食品スーパーを言うことができます。ちょっとした南部の地方都市にいってもBach Hoa Xanhは大通りに店舗を展開しています。

それではBach Hoa Xanhの強さの秘訣はどの様な点にあるのでしょうか?

一つは店舗出店能力です。Bach Hoa Xanhを展開するMobile World Investment Corporationはベトナム随一の携帯電話チェーンや家電チェーンを展開しており、出店に関する経験が豊富で他社よりも効率的に出店展開を行うだけの知識・リソースを備えています。また、出店に関してはベトナムの主婦層が生鮮食品を日常的に購入するウェットマーケット近隣に積極的に出店することでユーザの獲得を目指す姿勢が明確です。

また、そのスピードも特筆すべき点として挙げられます。例えば大型店舗を実験的に展開してみたり、家電ショップの一部をスーパーに置き換えたりと、変化のスピードが非常に早く、実験的に小規模にサービスを展開しうまくいく様であればすかさず横展開するというオペレーションの流れが非常に明確です。このスピードもThe gioi di dongやDien May Xanhなどの経営から培われたものと考えられます。

最後に、デジタルへの適応の高さについても彼らの強みの一つとして挙げられます。Bach Hoa Xanhのウェブサイトは月間で400万アクセス以上を誇る国内Top 10のECサイトとなっています。食品のEC化は例えばITや化粧品などと比較すると遅れている分野なのですが、そんな中Bach Hoa Xanhは早くからデジタルに力を入れており、ソーシャルディスタンス下にある現在、デジタルの売上は前年比4倍と著しい成長を見せています。

こういった様々な活動によって、Bach Hoa Xanhの一店舗当たりの売上や収益性は他ミニスーパーと比較しても非常に高いものとなっています。例えば同じ様に大量出店を続けるVinmart+と比較しても店舗当たりの売上の高さは顕著で、また店舗数を増やしながらも高い店舗あたりの売上を確保しています。直近の2021年7月においては、ソーシャルディスタンスの影響により一店舗当たりの売上は最高額を記録しています。

今後のBach Hoa Xanhですが、順調に店舗展開を進めるとともに中期的には現在店舗展開がなされていない北部への進出などを進めていくと予想されます。また、彼らが得意とするデジタルを利用したサービスを展開を強化していくのではないでしょうか。現在はまだ、一般小売店舗やウェットマーケットでの生鮮食品の購入が一般的ですが、Bach Hoa Xanhのような事業者がベトナム人の買い物習慣に変化を与えていくのではないでしょうか。

著者紹介
株式会社Asia Plus代表取締役社長 黒川賢吾

株式会社Asia Plus ( www.asia-plus.net )代表取締役社長。
NTT、ソニー、ユニクロにて海外マーケティングを担当。
2014年にAsia Plusを設立しベトナムマーケットリサーチサービス
「Q&Me( www.qandme.net )」を展開中


統計から見るベトナム
その他の記事はこちら>
© Viet-jo.com 2002-2026 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースと自社過去記事を参考に記事を編集・制作しています   利用規約   免責事項
新着ニュース一覧
ベトナムとベルギーが首脳会談、国防や経済など幅広く協力推進 (9:46)

 ベルギーを公式訪問中のトー・ラム書記長 兼 国家主席は23日、同国の首都ブリュッセルでバルト・ドゥ=ウェーヴェル首相と会談した。両首脳は二国間関係を「戦略的パートナーシップ」へと格上げすることを目指...

「ミシュランキー」2026年版、ベトナムから過去最多の21軒選出 (8:08)

 フランスのミシュランガイド(Michelin Guide)は2026年版の「ミシュランキー(MICHELIN Key)」を発表し、ベトナムから過去最多となる計21軒のホテルおよびリゾート施設を選出した。  ベトナムからの選出数は...

「世界のお巡りさんコンサート」、東京で11月開催 越も参加 (7:10)

 11月15日(日)と16日(月)の両日、東京都内で「世界のお巡りさんコンサート2026 in TOKYO」が開催される。7年ぶりの東京での開催となる同イベントには、日本国内の警察音楽隊に加え、ベトナム、シンガポール、オ...

がんで父を亡くした7歳の少女、片脚を失った母を支える健気な愛 (18日)

 南部メコンデルタ地方ドンタップ省ミーアンフン村(xã Mỹ An Hưng、旧ラップボー郡タンミー村)に暮らすファム・ティ・ティエン・ホンちゃん(7歳)は、がんで父親を失った。母親のチャン・ティ・...

ベルギー訪問のラム書記長、EU首脳と会談 重要原材料で協力へ (23日)

 欧州連合(EU)を公式訪問中のトー・ラム書記長 兼 国家主席は22日、ベルギーの首都ブリュッセルで、欧州理事会のアントニオ・コスタ議長および欧州委員会(EC)のウァズラ・フォン・デア・ライエン委員長と会談し...

中国人率いる詐欺組織を摘発、外国人ら118人逮捕 日本人も標的に (23日)

 北中部地方タインホア省警察は17日、公安省刑事警察局(C02)などと連携し、ホテルを1棟丸ごと借り上げて大規模な国際オンライン詐欺を行っていた犯罪グループを摘発し、外国人113人を含む118人を逮捕した。 ...

トー・ラム書記長夫妻、11月8日から訪日 首脳会談など予定 (23日)

 トー・ラム書記長 兼 国家主席と夫人が、公式実務訪問賓客として11月8日から11日までの日程で訪日する。日本の外務省が23日に明らかにした。  日本滞在中は、天皇皇后両陛下との御会見が行われ、宮中午餐が...

マサンG、24時間コンビニ「WiN on」を試験展開へ (23日)

 畜産、食品・飲料、小売、鉱山採掘を手掛ける民間複合企業マサングループ[MSN](Masan Group)は、24時間営業のコンビニエンスストア(CVS)の新ブランド「ウィン・オン(WiN on)」の展

ベトナム航空、ダナン~シンガポール線を11月17日から就航 (23日)

 ベトナム航空[HVN](Vietnam Airlines)は11月17日、南中部地方ダナン市とシンガポールを結ぶ直行便を就航する。新路線は毎日1往復運航され、同社のベトナム~シンガポール間の運航規

アイズドッグ、日越にトリマー育成スクール開設へ 地場と協業 (23日)

 トリミングサロン「アイズドッグ」を運営する株式会社I One(愛知県海部郡)は、ベトナムで動物病院やペットケアサービスを展開するGAIAペットケア(GAIA Pet Care)と、トリマー育成スクールの開設に向けた協業を...

ビンコムリテール、韓国の寿司ビュッフェ大手クークーと提携 (23日)

 不動産開発を中核とする民間複合企業ビングループ[VIC](Vingroup)系の高級小売スペース賃貸最大手

ドンナイ:人身売買疑惑の「偽装バス」、学生の作り話と判明 (23日)

 東南部地方ドンナイ市ロンフオック村(xã Long Phước)にある第2リラマ国際技術短期大学(Lilama 2 International Technology College)の男子学生(18歳)が、大手バス会社を装った長距離バスでカン...

ベトナム、生成AIの毎日利用率26%で東南アジア首位 (23日)

 米グーグル(Google)とシンガポールのテマセク(Temasek)、米コンサルティング会社ベイン・アンド・カンパニー(Bain & Company)が共同で実施・公表した調査レポート「e-Conomy SEA 2026」によると、ベトナムは新...

ダナン都市計画を承認、約2050haの海面埋め立てを検討 (23日)

 ファム・ザー・トゥック第一副首相はこのほど、2075年までを視野に入れた2050年までの南中部地方ダナン市マスタープランを承認する首相決定第2016号/QĐ-TTgに代行署名した。  同計画では、都市構造を...

26年9月の訪日ベトナム人4.6万人、1~9月は55.1万人 (23日)

 日本政府観光局(JNTO)が発表した統計(推計値)によると、2026年9月の訪日ベトナム人数は前年同月比▲9.2%減の4万5800人だった。一方で、2026年1~9月の累計では、前年同期比+4.0%増の55万1100人と堅調な拡大傾...

越日・日越辞書(8万語収録)
©VIETJO ベトナムニュース 2002-2026 All Rights Reserved