ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
 ようこそ ゲスト様 

【第63回】日本文化に対するベトナム人のイメージについて

2023/05/09 16:30 JST配信

2023年、日本とベトナムは国交樹立50周年を迎え、これを記念して多くのイベントが開催されています。 今回は、ベトナム人を対象に日本文化に関するアンケート調査を行いました。

日本は文化、食べ物、旅行で最も人気のある国

両国の長年の良好な関係からか、日本は「好きな文化」「世界の好きな食べ物」「好きな旅行先」で最も好きな国とされています。 好きな国といえば日本と韓国の両国が人気にあがりますが、若者や女性に人気が高い韓国文化とは対照的に、日本の文化は老若男女問わず人気がある点が特長的です。

日本文化の有効な情報源としてのマンガ

ベトナム人は日本の文化への関心が高いですが、それではどのように日本の文化を学んでいるのでしょうか? YouTubeやTikTokの動画が最も一般的な方法ですが、「漫画」が続くのが大変興味深いと感じます。ドラえもんなどの昔から親しまれている人気漫画から、名探偵コナン・鬼滅の刃・最近では映画が話題のスラムダンクまで、多くの漫画が日本への関心につながっています。

好きな日本食は寿司、たこ焼き、ラーメン

日本料理といえば、寿司と刺身が好きな食べ物として一般的に人気がありますが、それに続くのが「たこ焼き」です。 これは、ここ数年でたこ焼きを販売する屋台がベトナム国内で増加したことが起因しています。 寿司は人気がある一方で高価なため利用が限られますが、たこ焼きは数万ドンで食べられる和食として人気を集めています。 また、ラーメンやうどん、そばなど、美味しい日本の麺類を提供するお店も増え、日本食への関心は多面的になっています。

訪日時の期待は本格的な日本食と桜

日本はまた、ベトナム人が最も訪問した国として位置付けられています。 訪日に関してベトナムは、COVID-19 パンデミック前と比較して訪問者数が増加している数少ない国の 1 つであり、2023 年 1 月~3 月の訪問者数の統計では、 6 番目に訪日の多い国となっています。

訪日時に体験してみたいことに関しては「本格的な日本食」「美しい景色を見ること」「日本の伝統文化に触れること」などが人気です。地域で言うと、 東京と富士山の人気が圧倒的で大阪と京都がそれに続きます。 また、日本ではお花見を楽しみたいという人も需要も非常に高く、桜の季節の訪日はベトナム人にとっての憧れの体験の一つです。

日本旅行の懸念は言葉の壁とビザ

一方で、訪日にあたってどのような懸念があるのでしょうか? 一番の懸念はコミュニケーションに関する点で、自分達の語学力の不安と併せて日本人の英語力への懸念などがその理由となっています。また次に続くのがビザの取得に関する懸念となります。 以前は高コストが最大の懸念事項でしたが、ベトナムの経済成長と円安により、コストの不安は少なくなっています。

日本人として、ベトナムの方々が様々な形で日本に関心を持ち続けてくださっていることに本当に有り難く感じます。 ベトナムの引き続きの経済成長によってより多様な日本文化がベトナム人の間で認知され人気となっていくのではないでしょうか。

本調査の詳細はこちら をご確認ください。

著者紹介
株式会社Asia Plus代表取締役社長 黒川賢吾

株式会社Asia Plus ( www.asia-plus.net )代表取締役社長。
NTT、ソニー、ユニクロにて海外マーケティングを担当。
2014年にAsia Plusを設立しベトナムマーケットリサーチサービス
「Q&Me( www.qandme.net )」を展開中


統計から見るベトナム
その他の記事はこちら>
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
新着ニュース一覧
IT学ぶ身長110cmの「小さな孤児」、大学卒業までの道のり (10:20)

 混み合う大学の中庭で、身長110cmのグエン・ティ・フオンさん(女性・23歳)は、まるで小学生が足早に歩く大学生たちの中に迷い込んだかのように見える。  フオンさんは北部紅河デルタ地方ニンビン省旧キムソ...

世界とアジアのベストレストラン25年版、ベトナムから多数選出 (1日)

 世界最大の旅行プラットフォーム「トリップアドバイザー(Tripadvisor)」は、トラベラーズチョイスアワードの「ベスト・オブ・ザ・ベスト・レストラン」2025年版を発表した。  「高級店」部門で、ハノイ市の...

コンダオ島:ピンクの目をしたアルビノのウミガメ17匹を放流 (1日)

 ホーチミン市コンダオ特区のコンダオ国立公園はこのほど、非常に珍しいアルビノのウミガメ17匹の孵化に成功し、海へ放流した。  すべてコンダオ諸島のホンカウ島の1つの巣穴にあった卵78個から生まれたもの...

フーコック:海上ショー「シンフォニー・オブ・ザ・シー」毎日開催 (1日)

 南部メコンデルタ地方アンザン省フーコック特区(島)にある観光地「サンセットタウン・フーコック(Sunset Town Phu Quoc)」では、11月1日から毎日午後7時50分から20分間、フライボードとジェットスキーによる海...

シンガポールとベトナム、コメ貿易で協力 覚書締結 (10/31)

 韓国で開催中のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に併せて、グエン・ホン・ジエン商工相とシンガポールのグレース・フー持続可能性・環境大臣 兼 貿易担当大臣は30日、両国間のコメ貿易の協力に関する覚...

カンボジアでベトナム人59人逮捕、ベトナム人8000人が被害 (10/31)

 西北部地方ライチャウ省警察は28日、公安省刑事警察局やカンボジア当局と協力し、カンボジア国内でベトナム人が運営する詐欺ルートを摘発した。容疑者らは、ベトナム国内のベトナム人を狙って詐欺行為を働いて...

駐重慶ベトナム総領事館を開設、中国西部地域との連携強化 (10/31)

 中国の重慶市で29日、駐重慶ベトナム総領事館の開設式典が行われた。式典には、中国側から重慶市長の胡衡華(フー・ホンホワ)氏ら、ベトナム側から駐中国ベトナム大使のファム・タイン・ビン大使らが出席した。 ...

メガネのJINS、ホーチミンに本格進出 11月に3店舗オープン (10/31)

 アイウエアの企画・製造・販売・輸出入などを手掛ける株式会社ジンズホールディングス(JINS、東京都千代田区)グループのジンズ・ベトナム(JINS Vietnam、ホーチミン市)は、11月8日のベトナム1号店を皮切りに、...

ビンGとブオン会長一家、映画制作会社「V-フィルム」を設立 (10/31)

 地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)のファム・ニャット・ブオン会長は9月末、映画制作会社「V-フィルム(V-Film)」を設立した。  新会社

ベトナム航空、11月3日から搭乗ゲートで機内手荷物の超過料金徴収 (10/31)

 ベトナム航空[HVN](Vietnam Airlines)は、11月3日から搭乗ゲートで機内持ち込み手荷物の超過料金を徴収すると発表した。超過手荷物料金に関する新規則により、運航上の安全とサービ

ベトナムと英国、包括的・戦略的パートナーシップに関係格上げ (10/31)

 英国現地時間29日午後(ベトナム現地時間30日未明)、同国を公式訪問中のトー・ラム書記長と英国のキア・スターマー首相は会談を行い、両国関係を包括的・戦略的パートナーシップに格上げする共同声明に署名した...

中部の大規模洪水、18人死亡・行方不明 河川で歴史的水位を記録 (10/31)

 中部を襲った豪雨と洪水により、30日午前7時までに10人が死亡し、8人が行方不明となっているほか、22人が負傷した。  51軒の家屋が倒壊・流失し、122軒が損壊、12万8024軒が浸水した。  南中部地方ダナ...

スタンチャート銀、25年GDP成長率予想を+7.5%に上方修正 (10/31)

 英スタンダードチャータード銀行(Standard Chartered Bank)は、ベトナムのマクロ経済に関する最新レポートの中で、2025年におけるベトナムの国内総生産(GDP)成長率予想を+6.1%から+7.5%に上方修正した。また...

25年1~10月期の海外派遣労働者数12.1万人、日本向けが最多 (10/31)

 内務省傘下の海外労働管理局(DOLAB)の発表によると、2025年1~10月期にベトナムから海外に派遣された労働者数は12万1190人で、年間計画の93.2%に達した。2025年通年は、目標の13万人を上回る見通しだ。  ...

ベトジェットとオックスフォード大学、ネットゼロの研究成果発表 (10/31)

 格安航空会社(LCC)最大手ベトジェットエア[VJC](Vietjet Air)と英国オックスフォード大学はこのほど、英国を公式訪問したトー・ラム書記長の立ち会いのもと、航空業界におけるネット

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2025 All Rights Reserved