英国の経済専門誌「エコノミスト(The Economist)」が発表した2019年1月時点の「ビッグマック指数」によると、VNDはUSDに対して49.8%過小評価されており、2018年7月時点の48.8%からさらに差が拡大した。円はUSDに対して35.5%過小評価されている。
ビッグマック指数は、全世界のマクドナルドにおいてほぼ同一品質で販売されているビッグマック1個の価格を比較することで得られる各国の経済力を測るための指数。「エコノミスト」が1986年9月に考案し、毎年2回ずつ発表している。
ベトナムのビッグマック1個の価格は6万5000VND(約306円)。1月時点の為替レート1USD=2万3199VNDを適用すると、約2.8USDに相当する。一方、米国のビッグマックの価格は5.58USD(約614円)となっている。
ビッグマック指数の根拠となる購買力平価(PPP)の考えに基づくと、為替レートはVNDがUSDに対して49.8%過小評価されていることを意味する。ビッグマック指数から算出した適正レートは1USD=1万1648.75VNDだという。
なお、過去のビッグマック指数を見ると、マクドナルドのベトナム1号店がオープンした2014年2月時点でVNDはUSDに対して38.5%過小評価されていた。
その後、2015年7月時点で42.6%、2016年1月時点で45.8%、2016年7月時点で46.6%、2017年1月時点で47.5%、2017年7月時点で50.2%と、年々その差が広がったが、2018年1月時点では45.8%に改善。しかし、2018年7月時点で再び48.8%となり、2019年1月時点までに2期続けて差が広がっている。