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イタリアのバイク・自動車メーカーであるピアジオ(Piaggio)が製造する電動スクーター「ベスパ・ エレットリカ(Vespa Elettrica)」が2023年末をめどにベトナム市場に投入される見通し。既に一部の代理店が購入予約を開始した。
「ベスパ・ エレットリカ」は、ベスパブランドとして初の完全電動スクーター。イタリア・ピサ市にあるポンテデーラ工場から完成品を少ロットでベトナムに輸入する計画。ピアジオではこのほか、「ピアジオ1(Piaggio One)」という電動スクーターも製造している。
デザインについて、「ベスパ・ エレットリカ」は、ガソリンスクーターの「ベスパ・プリマベーラ(Vespa Primavera)」にかなり似ている。イタリアでは「45」と「70」の2つのバージョンがあり、最高走行時速はそれぞれ45km、70km。
いずれも86Ahのリチウムイオンバッテリーを搭載しており、航続距離は100km。フル充電時間は家庭用220V電源で約4時間。販売価格は2億8000万VND(約170万円)という高めの水準に設定され、高級ニッチの市場をターゲットとしている。
ベトナムには現在、地場系ビンファスト(VinFast)や中国の電動二輪車大手ヤディア・グループ・ホールディングス(雅迪集団＝Yadea Group Holdings)、地場スタートアップのダットバイク(Dat Bike)などの電動バイクブランドのほか、独立代理店を通じてビジネス展開する複数の中国系電動バイクが流通している。
一方、ホンダやスズキ、SYM、ピアジオなどベトナムの二輪車市場で大きなシェアを握るバイクメーカー各社は、ベトナム国内で電動バイクを販売していない。そんな中、ヤマハは2023年初めに電動バイク「ネオス(NEO’S)」を市場に投入したが、エキサイター(Exciter)やジェイナス(Janus)などのガソリンバイクと比べて販売台数が非常に少ないのが現状だ。
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