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- 全額出資子会社株100%の売却で合意
- ベンタイン市場にもほど近い超一等地
- 高層ビル2棟から成る複合施設を開発
地場不動産・インフラ開発大手のビテクスコグループ(Bitexco Group)は、ホーチミン市1区の超一等地での複合施設プロジェクト「ザ・スピリット・オブ・サイゴン(The Spirit of Saigon)」を手掛ける同社全額出資子会社のサイゴン・グローリー(Saigon Glory)の株式100%を、フオンドン・ハノイ不動産(Eastern Ha Noi)に売却することで合意したと発表した。
同プロジェクトの用地は、同市の中心業務地区(CBD)であり、ファングーラオ(Pham Ngu Lao)通り、カルメット(Calmette)通り、レティホンガム(Le Thi Hong Gam)通り、フォードゥックチン(Pho Duc Chinh)通りの4本の通りに囲まれた敷地面積8600m2の超一等地で、同市のランドマークの1つとなっているベンタイン市場にもほど近い。
プロジェクトの投資総額は14兆4000億VND(約840億円)の見込み。高層ビル2棟から成る複合施設を開発し、高級マンションと6つ星ホテルを併設する予定だが、建設は停滞が続いている。同案件の名称は「ワン・セントラル(One Central)」や「パール(Pearl)」に改称されたこともある。
ビテクスコは、サイゴン・グローリーが発行した10兆VND(約580億円)分の社債の担保として、サイゴン・グローリー株の全てを大手民間銀行テクコムバンク[TCB](Techcombank)に担保に入れていた。サイゴン・グローリー株売却は、債務を再編するためのものとみられる。
なお、フオンドン・ハノイ不動産は、急成長中の新興不動産会社マステライズ・グループ(Masterise Group)とコネクションがある。マステライズ・グループは、TCBのホー・フン・アイン会長の一家が立ち上げた会社で、同市1区で「グランドマリーナサイゴン」、直轄トゥードゥック市で「ルミエール・リバーサイド(Lumiere Riverside)」、ハノイ市ザーラム郡で「マステリ・ウォーターフロント(Masteri Waterfront)」など、複数の高級住宅案件を展開している。