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- 9月末の外貨準備高、輸入額の2.57か月分
- IMF推奨の安全水準は輸入額の約3か月分
- 中銀、24年に約98億USDのドル売り介入
ベトナム国家銀行(中央銀行)が自国通貨防衛のためにドン買い・米ドル売りの為替介入を実施したことにより、2024年9月末時点の外貨準備高は輸入額の2.57か月分に相当する823億USD(約13兆円)に減少した。
これは、国際通貨基金(IMF)が推奨する安全な水準である「輸入額の約3か月分」を下回っている。
ロンベト証券[VDS](VDSC)は、2024年末時点の外貨準備高が輸入額の2.5か月分に相当する約800億USD(約12兆6000億円)まで減少したと推定している。
中央銀行は2024年に、自国通貨防衛のために約98億USD(約1兆5500億円)規模のドル売り介入を実施した。米ドルの売却額は、4月から7月が約65億USD(約1兆0300億円)、9月から12月20日が約28億USD(約4400億円)、12月30日が約4億USD(約630億円)だった。
外国為替市場でベトナムドン安・米ドル高が進んでいる背景には、米ドルの総合的な強さを表す「米ドル指数(DXY)」が直近2年において高水準で推移していることや、ドン建てとドル建ての銀行間取引金利差が拡大したことがある。