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- KfWからのODA総額2億2100万EUR
- 2号線、全長11km・投資総額約2700億円
- 25年12月着工、30年完成予定
ファム・ミン・チン首相はこのほど、ホーチミン市人民委員会の提案に基づき、同市都市鉄道(メトロ)2号線(ベンタイン~タムルオン間)プロジェクトに対するドイツ復興金融公庫(KfW)からの政府開発援助(ODA)の使用停止を承認した。総額は2億2100万EUR(約380億円)に上る。
具体的には、2011年に締結されたKfWとの借入契約および無償資金協力の使用を全面的に停止する。同市人民委員会は、残存する無償資金の管理責任を負い、関連法令を遵守する義務がある。さらに、同市は停止に伴い発生する費用の支払いを地方予算で賄い、財政省や関係機関と連携してKfWとの契約調整を進める。
メトロ2号線は全長11kmで、投資総額は約47兆8900億VND(約2700億円)となる。原資は市予算に加え、アジア開発銀行(ADB)、KfW、欧州投資銀行(EIB)などの国際機関からの優遇貸付によって賄われる。ただし、プロジェクトは度重なる困難に直面し、完成予定は2030年に延期された。
ADBやEIBの借入契約は期限切れとなり、KfWからの借入は延長が必要だが、手続きは複雑だ。こうした状況を踏まえ、メトロネットワークの整備に向けた特別制度や政策の試験導入に関する国会決議第188号/2025/QH15に基づき、ホーチミン市は資金源をODA融資から全額市予算に切り替えることを決定した。
ODA資金使用停止の決定は、予算の活用手続きを円滑にし、新たな設計・入札の準備を進める重要な節目となる。
計画によると、メトロ2号線は2025年12月に着工する予定だ。