![]() (C) vtv ![]() |
- 運転手なしのレンタカーの料金高騰
- 交通違反の罰則強化に対する懸念
- 運転手付きの料金も+30~40%上昇
テト(旧正月)を目前に、ハノイ市ではレンタカーサービスが活況を呈している。
しかし、運転手なしのレンタカーの料金高騰や、交通違反の罰則強化に対する懸念から、顧客の選択にも変化が見られている。
2025年のテト休暇まで1週間を切る中、ハノイ市では、運転手なしのレンタカーニーズが急伸し、料金も平常時と比べて+40~100%上昇している。特に普通車の料金が高騰している。
信頼できるレンタカー業者の多くが早い時期に予約で埋まっており、ハノイ市に住むトゥアンさんは、「仕事が忙しく、今になってようやくレンタカー探しを始めたのですが、料金は普段の2倍、選べる車もほとんど残っていませんでした」と言う。
今年注目すべきは、多くの業者が管理負担の軽減などを目的に、日単位では貸し出さず、テト休暇9日間を通してのパッケージ形式にしていることだ。
料金は、◇4~5人乗り普通車:1000万~1300万VND(約6万2000~8万1000円)、◇7人乗り:1500万~1800万VND(約9万3000~11万2000円)、◇スポーツ用多目的車(SUV)・高級車:2500万~3000万VND(約15万5000~18万6000円)、◇ビンファスト(VinFast)製電気自動車(EV):1400万~1700万VND(約8万7000~10万6000円)などとなっている。
しかし利用者側は、誰もが9日間必要なわけではない。ハノイ市に住むフオンさんは、「高速道路が開通したこともあり、7人乗りでも借りて兄弟と国内旅行をしたかったのですが、条件の合う車が見つかりませんでした。予約で埋まっているか、空いていても9日間レンタルが条件となっており、私は4日間だけ借りたかったので、諦めました」と話す。
レンタル料金の高騰に加え、2024年12月初旬から予約していた利用者には、交通違反の罰則強化を受けてキャンセルする人も見られる。普段、運転をあまりしない人たちが、不安を感じているのだ。
運転手なしのレンタカーを利用する予定だった男性は、「2024年12月中旬に予約金を支払っていましたが、交通違反の新しい罰則を知り、不安になってキャンセルしました。普段はあまり運転しないため、ちょっとした不注意で給料数か月分が吹き飛ぶ可能性があります。帰省は、運転手付きのレンタカーを利用することにしました」と言う。
こうした背景から、運転手付きのレンタカーの料金も前年比で+30~40%上昇し、ハノイ市ではどの運転手付きのレンタカーサービス業者も、テト中の予約がほぼ埋まっている状態だ。
なお、ハノイ市内のいくつかのレンタカー業者によると、車種や年式によっても異なるが、運転手付きで5人乗り自動車をレンタルした場合、市内の利用は100kmまで(8時から17時まで)が120万~200万VND(約7500~1万2000円)、郊外の利用は200kmまでが130万~220万VND(約8100~1万4000円)となる。規定距離の超過は1kmあたり6500~1万VND(約40~62円)、規定時間の超過は1時間あたり5万~10万VND(約310~620円)といった料金設定になっている。
こうした動きはあるものの、テトのレンタカーニーズは非常に高く、ある業者は「40台ほど保有していますが、テト休暇は全て予約で埋まっています。親族の自動車を動員しても対応しきれません」と話した。