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- ツバメの巣、米ぬかも対象
- 中国輸出に関する議定書に署名
- 中国からのチョウザメ輸入を加速
農業環境省は15日、ベトナムを公式訪問していた中国の習近平(シー・ジンピン)総書記 兼 国家主席の立ち会いのもと、中国海関総署(GACC)との間で、ベトナムのトウガラシ、パッションフルーツ、ツバメの巣、米ぬかの中国輸出に関する議定書に署名した。
締結された議定書は以下の4件となっている。
◇トウガラシに対する植物検疫要件に関する議定書
◇パッションフルーツに対する植物検疫要件に関する議定書
◇飼料原料としての米ぬかと抽出米ぬか(ライスブランエキス)に対する動植物検疫・安全性要件に関する議定書
◇未加工および加工済みのツバメの巣に対する動物検疫・検査・衛生要件に関する議定書
さらに、中国側は柑橘類や漢方薬原料など、他のベトナム産農産物の輸入許可も進めており、ベトナム側は中国からのチョウザメ輸入を加速させる方針だ。
ベトナムと中国はこれまでに、農林水産物の輸出入に関する覚書と議定書の計24件を締結しており、このうち16種類が中国に正規輸出されている。
うち10品目(ドリアン、ココナッツ、バナナ、サツマイモ、トウガラシ、パッションフルーツなど)はすでに議定書を交わしており、残る6品目(ドラゴンフルーツ、マンゴー、ライチ、ランブータン、リュウガン、ジャックフルーツ)は現在、標準化の手続き中だ。2024年における中国のベトナム産野菜・果物の輸入額は約46億USD(約6600億円)に上った。
ベトナムコショウ・スパイス協会(VPSA)によると、2024年のベトナムのトウガラシ輸出量は前年比+2.6%増の1万0433t、輸出額は同+26.0%増の2510万USD(約36億円)となった。主要な輸出先は中国で、輸出量は7811tで全体の75%を占めた。
一方、パッションフルーツは全国で1万2000haを超える栽培面積があり、年間生産量は約20万tとなっている。これまでにEUやオーストラリアを含む22か国・地域へ輸出されており、米国市場についても2025年中の開放に向けて交渉が進められている。