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- ECプラットフォームが手数料引き上げ
- 小規模事業者は売っても利益がない状況
- 多くの小規模事業者が撤退検討の動き
ベトナムの主要な電子商取引(Eコマース=EC)サイトが次々とプラットフォームの手数料を引き上げていることで、小規模事業者の収益が圧迫され、撤退を検討する動きが広がっている。
EC大手ショッピー(Shopee)は最近、7月1日以降に発生する全ての注文に対し、1件あたり3000VND(約17円)の追加手数料を徴収すると発表した。
これに先立つ4月1日には、ショッピーとティックトックショップ(TikTok Shop)がプラットフォーム手数料の引き上げを実施していた。ティックトックショップでは、通常の販売者向けの手数料が1~3%のレンジから1~4%へ、高評価ストア向けの手数料が1.00~5.78%のレンジから1.21~7.70%へと改定された。
一方、ショッピーでは、通常の販売者向けの手数料の上限が4%から10%に引き上げられたほか、これまで無料で提供していた出店者支援パッケージの一部が有料化され、返品時の送料にも手数料が課されるようになった。こうしたECサイトによる手数料体系の変更を受けて、小規模事業者は売っても利益が出ないという深刻な状況に直面している。
多くの小規模事業者は、安価な商品の販売をやめて広告掲出も削減し、フェイスブック(Facebook)やザロ(Zalo)といったソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を活用した販売に切り替えるなどして苦境を凌いでいる。小規模事業者にとって、もはやECサイトは副収入源に過ぎなくなっており、ある販売者は「もううんざりだ。ここ数か月はプラットフォームでの販売を行っていない」と嘆息した。