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- データの安全性を支えるデジタルインフラ
- 25年中に国家データセンターへの統合完了
- 26年から地方自治体や大学への導入拡大
ベトナム国家データ協会(NDA)と公安省は、国家ブロックチェーン基盤「NDAChain」を国家の基幹プラットフォームとして導入する方針を承認した。「NDAChain」は、同省傘下の国家データセンターが主導し、同協会の戦略的方針に基づいて開発されたもので、データの安全性と持続可能性を支える重要なデジタルインフラと位置づけられている。
「NDAChain」は、許可型ブロックチェーンモデルで運用され、◇畜産飼料、食品・飲料、鉱山採掘、金融事業を手掛けるマサングループ[MSN](Masan Group)、◇観光不動産開発のサングループ(Sun Group)、◇地場総合インターネットメディア運営会社VNGコーポレーション[VNZ](VNG Corporation)など、計49のノードが参加している。1秒あたり3600件の取引処理能力と1.5秒の低遅延を実現し、政府と民間双方の多様なニーズに対応できるようになっている。
活用例としては、食品・医薬品分野での偽造防止やトレーサビリティ強化、製造・物流分野でのサプライチェーン管理の効率化およびコスト削減、金融・教育・保険分野における書類認証による不正防止と利便性向上などが挙げられる。また、スタートアップや民間企業によるデジタルIDウォレット、偽造防止ソリューション、認証ポータルの開発など、多様な用途への展開も期待されている。
「NDAChain」は2025年中に国家データセンターへの統合を完了し、2026年から地方自治体や大学への導入拡大を予定している。その後はレイヤー2技術の導入や国際連携の強化も視野に入れている。
同国家プロジェクトは、ベトナムのデジタル・トランスフォーメーションを支える基盤技術として大きな期待が寄せられている。