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- 会計監査違反に対する取り締まり強化
- 独立監査法改正草案で罰金引き上げ提案
- サイゴン商業銀行の違反事件が背景
財政省は、会計監査違反に対する取り締まりを強化し抑止力を高めるべく、独立監査法改正草案について、罰金の大幅引き上げを提案した。
提案によると、違反に対する罰金の最高額は以下の通りとする。
◇法人:30億VND(約1740万円)(現行1億VND=約58万円)
◇個人:15億VND(約870万円)(現行5000万VND=約29万円)
法人・個人に対する罰金は共に30倍引き上げられることになる。
同省はまた、除斥期間について、現行の1年間から10年間に大幅に延長することを提案した。さらに、違反した法人・個人は、事業ライセンスや監査資格などを取り下げられる可能性がある。
取り締まり強化の背景には、華人系不動産大手VTPグループ(Van Thinh Phat Group)およびVTPと密接なコネクションがあるサイゴン商業銀行(SCB)における違反事件で、SCB決算を監査した会計監査法人がSCBの不正会計を見逃していたことがある。
2012~2022年のSCB決算を監査したのは、◇デロイト・ベトナム(Deloitte Vietnam)、◇アーンスト・アンド・ヤング・ベトナム(EY Vietnam)、◇KPMGベトナム(KPMG Vietnam)の大手会計監査法人3社。
なお、国内の会計監査法人の数は220社以上で、公認会計士の有資格者は約6400人。このうち、約2500人が会計監査法人に勤務している。