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- ハノイ国家大学傘下スクールと覚書締結
- AWDが米の品質に与える影響を研究・検証
- AWDによる多面的な影響を科学的に解明
カーボンクレジット創出販売や農業、環境などの事業を手掛けるGreen Carbon株式会社(東京都港区)は、ベトナム国家大学ハノイ校(ハノイ国家大学=VNU-HN)傘下のビジネスマネジメントスクール(Hanoi School of Business & Management=HSB)との間で、間断灌漑(AWD)のさらなる効果検証を行うため、覚書(MOU)を締結した。
同プロジェクトでは、水稲栽培におけるAWDが米の品質に与える影響を研究・検証する。これにより、既に広く知られている節水効果や温室効果ガスの排出削減効果、収量の向上効果、倒伏などの軽減効果に加え、品質という新たな視点からAWDがもたらす多面的な影響を科学的に明らかにすることを目指す。
Green Carbonは、東南アジアを中心に自然由来のカーボンクレジット創出に取り組んでおり、森林保全、水田、マングローブ植林、牛のゲップ削減、バイオ炭プロジェクトなどの事業を幅広く展開している。
中でもベトナムでは、AWDを用いた水田のメタンガス削減プロジェクトを主力事業として進めている。2024年8月にはベトナム支社を設立し、現在22省と覚書を締結し、プロジェクト開発を実施している。
今回のプロジェクトでは、北中部地方ゲアン省でGreen CarbonがすでにAWDを導入している圃場を対象とし、AWDを実施した米とAWDを実施しなかった米を収穫し、米の食味評価、栄養や機能性に関与する各種成分分析などを比較する。一方のHSBは、研究対象となる米の品質に関与する具体的な評価項目の特定を担当する。
なお、Green Carbonは、ベトナム政府が主導する「100万haの高品質・低炭素米計画」に参画している。今回、HSBと協力することで得られるAWDの品質への効果をこの計画にも活用し、ベトナムにおける米の収量と品質の向上を図りながら、稲作の脱炭素化にも貢献していく方針だ。