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- ベトナムとキューバが協力促進
- ラム書記長がキューバ公式訪問
- ベトナムがコメ1tとPC5000台贈呈
米ニューヨークの国連本部で開催された第79回国連総会ハイレベルウィークに出席すべく訪米したトー・ラム書記長 兼 国家主席は、同国での全日程を終えた後、その足でキューバ公式訪問を開始した。ラム書記長の歓迎式典は、現地時間26日午後に首都ハバナの革命宮殿で最高儀礼に則り盛大に執り行われた。
式典後、ラム書記長とキューバのミゲル・ディアスカネル共産党第一書記 兼 大統領が首脳会談に臨んだ。双方は会談で、両国協力のこれまでの成果を評価するとともに、あらゆる分野での協力の効果を改善し、両国間の包括的な協力を強化するための方向性について話し合った。
ディアスカネル第一書記は、1986年に始まったベトナムのドイモイ(刷新)政策がベトナムの国際的評価や地位を高い水準に引き上げたことに喜びを示し、ベトナムにおける社会主義構築に関する理論的かつ実践的な経験を評価。第一書記はまた、食糧安全保障をはじめとしたベトナムの支援に謝辞を述べた。
一方のラム書記長は、ベトナムの民族解放・南北統一、国家建設におけるキューバの支援を忘れることはないと強調。ベトナムがキューバの正義を支持し、同国に対する制裁を解除してテロ支援国リストから除外することを要求するベトナムの一貫した立場を改めて確認した。
両首脳は、貿易や投資、農業、エネルギー、バイオテクノロジー、医療、観光、通信、建設などの経済協力を促進・深化させ、その一環として両国間の年間貿易額を向こう5年で5億USD(約730億円)まで増やすべく、新たな協力について共同研究することで一致。
ベトナムは現在、キューバにとってアジア・オセアニア地域で2番目に大きな貿易相手国であり、最大の投資相手国でもある。両国は、ベトナム・キューバ貿易協定(2018年締結、2020年4月1日発効)の履行を継続し、両国企業の事業活動や両国間の貿易活動で便宜を図る。
またベトナムは、今回の公式訪問を機にコメ1万t、パソコン500台などをキューバに贈呈した。会談後には、両首脳の立ち合いのもと、外交や経済、銀行、農業に関する両国の党機関や地方自治体、省庁間の協力文書合わせて7件が締結された。
なお、ラム書記長は同日、マヌエル・マレロ首相とエステバン・ラソ・エルナンデス人民権力全国会議(国会)議長とも会見した。