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- 商工相、米商務長官宛てに書簡を送付
- 海洋哺乳類保護法に基づく同等性認定拒否
- 12種類の漁業による水産物の米国輸入禁止
グエン・ホン・ジエン商工相は15日、米国のハワード・ラトニック商務長官宛てに書簡を送付し、米商務省(DOC)および商務省傘下の海洋大気庁(NOAA)が、12種類の漁業について米国の海洋哺乳類保護法(MMPA)に基づく同等性認定を拒否した決定を再考するよう要請した。
MMPAにおける同等性認定とは、外国から米国へ輸入される水産物について、その水産物を生産した国の漁業管理が米国の規制と同等のレベルで海洋哺乳類を保護しているかを米国政府が審査・認定する制度を指す。
米国側の決定によると、2026年1月1日以降、12種類の漁業で漁獲された水産物について、米国への輸入を認めない方針を示した。これに先立ち、NOAAはベトナム農業環境省に対し、認定しない旨を通知していた。
ジエン商工相は、今回の要請は、ベトナムの漁民や水産労働者の生計を守り、両国間の貿易に大きな混乱が生じることを防ぐためだと説明した。同氏はまた、米国側に対し、ベトナムからのエビ輸入に対する反ダンピング税調査についても客観的かつ公正な対応を求めた。
商工相は、これらの米国の決定は、ベトナムの水産事業者や漁民だけでなく、米国の輸入業者や消費者にも影響を与えると強調した。ベトナムとしては、米国を重要な貿易パートナーと位置付け、米国企業に便宜を図っているとし、協力して問題解決に取り組む姿勢を示した。
なお、2025年1~8月期におけるベトナムの水産物輸出額は前年同期比+13.5%増の71億5000万USD(約1兆0500億円)へと順調に伸びた。このうち、米国向け輸出額は12億USD(約1760億円)で、全体の約17%を占めた。