メコンデルタ地方ティエンザン省タンフック村のグエン・ティ・ティエウさん宅で19日午後7時半ごろ、ティエウさんと息子のグエン・カック・ブー君(15歳)の母子2人が銃で殺害されるというショッキングな事件が起きた。
犯人は同村の軍事指揮委員会で働くグエン・フオック・ディン(27歳)という男で、勤務先の武器庫からライフルと弾丸30発を持ち出して犯行に及んでいた。デイン容疑者は銃声を聞き付けて集まった付近の住民らを威嚇射撃して現場から逃走し、同村の人民委員会の建物に立てこもろうとしたが、弟らの説得に応じて投降した。
警察の調べによると、ティン容疑者は自分の母親がティエウさんから借金滞納で不当に訴えられているとしてティエウさん一家に強い憎しみを抱いており、今月4日にはティエウさんの別の息子に大けがを負わせていた。
ディン容疑者は勤務先の軍事指揮委員会で当直や武器庫の管理を行う職務になかったにもかかわらず、この職務を任されていた。また、事件当日は休暇を取っていたが、武器庫のカギを返還していなかった。こうしたずさんな武器管理の実態から、同委員会の責任を追及する声も上がっている。