北部タイビン省クインフ郡アンドン村ドンタム集落で隣り合って暮らしているブイ・バン・ギエムさん、ブイ・バン・ヒューさん、ブイ・バン・ガットさんの3兄弟の家では、わらや衣服などが「自然発火」する奇妙な現象が2月21日に始まってからこれまでに20件以上も起きている。
ギエムさん(58歳)によると、2月21日午前8時ごろ家の前に積んであったわらが燃えたのが最初で、はじめは誰かが放火したと思ったという。その後この現象は2人の兄弟の家にも広がり、毎日のように1、2件の不審火が発見されている。ヒューさんの娘ジウさん(12歳)は「3月19日午前6時ごろ、足が熱いので下を見たら履いていたズボンのすそが燃えていてあわてて消し止めた。着替えて学校に登校したけれど、そのズボンのすそも発火した」と証言している。
この奇妙な現象について地元警察は当初、ギエムさんらの年老いた両親がぼけて火をつけているのではないかと疑ったが、両親が留守中にも出火したケースがあるという。また、ギエムさんの家では犬を飼っており、見知らぬ人が入り込めば犬が騒ぐはずだという。ギエムさんの家族は、誰かにうらみをかうような覚えはなく、この現象の真相究明を願っている。