ホーチミン市保健局は10日、インフルエンザ治療薬「タミフル」が市内の薬局で高値で販売されているという世論を受けて、20カ所の薬局で抜き打ち検査を実施した。保健省では医師の処方箋がない場合はタミフルを販売しないよう勧告しているが、3区ハイバーチュン通りにある複数の薬局でインボイスのない原産地不明のタミフルが、輸入価格の4~5倍に相当する1箱(10錠入り)当たり140万~150万ドン(約7500~8000円)の価格で売られていた。
同市保健局のファム・カイン・フォン・ラン副局長によると、こうしたタミフルはハンドキャリーで海外から持ち込まれるものがほとんどで、品質については保証できないという。また、一部の医療機関がタミフルを横流しして不正な利益を得ているという情報もある。これに対しラン副局長は「各医療機関でのタミフルの処方状況を調査中だ」と話している。