保険や債券格付け大手の米AMベスト社の発表によると、ベトナムは保健分野のリスクが最も高い国CRT-5(Country Risk Tier 5)に格付けされた。調査対象国となっている東南アジア諸国でCRT-5に格付けされたのはベトナムのみ。カフェエフが報じた。
その他の東南アジア諸国は、◇シンガポールがCRT-1(最もリスクが低い)、◇マレーシアとタイがCRT-3、◇フィリピンとインドネシアがCRT-4に、それぞれ格付けされている。
AMベスト社では、ベトナムが世界貿易機関(WTO)に加盟した2007年からベトナムを調査対象国としている。急速な経済発展と人口増加により保険への需要が拡大する中、近年の保険料収入の平均成長率は20%を記録している。また、ベトナム保険協会は「2012年の保険市場予測」の中で、今年の保険料収入を46兆4000億ドン(約1820億円)と予想している。
しかし、これまでのところベトナムの保険市場は需要増に見合う発展を遂げておらず、それに加え、保険各社は高インフレの進行による熾烈な価格競争を強いられていることから、今回の低い格付けに繋がったと見られている。