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南中部沿岸地方ダナン市と同クアンガイ省を結ぶ高速道路の建設工事中、10~11世紀ごろのチャンパ王国時代の寺院跡と見られる遺跡が発見された。歴史的に大きな意義を持つ遺跡の保存か、経済発展と交通利便性向上のための高速道路開発か、関係者らは選択を迫られている。
ダナン~クアンガイ間高速道路建設案件は、国際協力機構(JICA)及び世界銀行(WB)の支援を受けたもので、2014年初めに第1期が着工。全長140km(高速道路131.5km、連結道路8.02km)、幅26m、4車線の高速道路を建設している。
2014年末、同高速道路の一区画に当たる南中部沿岸地方クアンナム省ズイスエン郡ズイチン村チエムソン村落で、工事中に地面を掘削していたところ、地表面から約30cmの深さに埋まったレンガ列が発見された。これを受けて工事は一時中止となり、ベトナム考古学院による発掘調査が開始された。
ダナン市とクアンナム省の地域はチャンパ王国の初期の中心地で、聖地ミーソン・港市ホイアン・王都チャーキエウの3か所を中心として栄えたとされている。特にチエムソン村は王都チャーキエウにほど近く、同村周辺にチャンパ遺跡が存在していることは専門家の間でも認知されていたものの、調査は行われていなかった。
考古学院は今回の調査で面積2000m2を発掘。当時の瓦やレンガ、土器など多数の遺物を発見したが、未だ遺跡の全体像をつかめておらず、発掘面積を更に1800m2拡張したい考えだ。ただし調査により工事の進捗に遅れが出ており、調査の続行について工事の請負業者が同意していないことから、現在は発掘調査自体も中断されている。
当初計画では、4月30日までに発掘調査を終えて土地を引き渡すことになっていたが、今後の計画については決定していない。このまま行くと、この遺跡は高速道路の下に埋められることになる可能性が高い。国内各地で開発が進む中、これまで大きな問題として取り上げられてこなかった遺跡保存と開発の共存について考えなければならない時期が来たようだ。
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