ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
 ようこそ ゲスト様 

日本で生まれたベトナム人の子供に日本国籍付与?フェイクニュースに人々が混乱

2019/10/30 14:45 JST配信
イメージ写真
イメージ写真 写真の拡大.

 一部のベトナム語サイトがこのほど、日本からの一大ニュースとして「2019年11月1日から日本政府が生得市民権を認め、ベトナム人の母親が現地で産んだ子供は自動的に日本国籍を取得できる」などと、あらぬ噂をまことしやかに報じており、人々を混乱させている。

 これらのサイトでは、ベトナム人女性が日本で子供を出産した場合、子供が日本国籍を取得できるだけでなく、出産祝い金として100万円が支給されるとしており、日本がこの措置を講じたのには、少子高齢化が進んでいることが背景にある、とそれらしい解説付きで記事にしている。

 殆どの読者は、このニュースを根も葉もないデマだと見破っているが、中には事実と誤認してしまった人もいたようだ。ベトナム国内でこのようなフェイクニュースが流れている背景には、英国で最近発生した冷凍コンテナ39人遺体発見事件が関係していると考えられる。この事件ではコンテナの中から39人もの遺体が見つかったが、この大半がベトナム北中部地方ゲアン省ハティン省からの密航者と見られており、国内では移民問題に対する関心が非常に高まっている。この事件の犠牲者には、かつて日本で実習生として働いていた者も含まれると報じられている。

 このフェイクニュースは、米国政府が認めている生得市民権をもとに、記者が創作したフィクションだ。これは、米国の領土内で出生した場合、本人の両親の人種や移民資格を問わず、自動的に市民権が与えられるというもの。この制度を利用して、中国やベトナムの芸能人・富裕層が子供の米国籍を所得するため、渡米して現地で出産するという話は決して珍しくない。こうして生まれた子供は「アンカーベビー(anchor baby)」と呼ばれ、将来、親族が移住する際の保証人の役目を担う。

 なお、今回フィクションニュースのネタにされた日本では最近、在日不法残留者数に関する統計が発表された。法務省出入国在留管理庁が発表した統計によると、2019年7月1日時点におけるベトナム人不法残留者数は1万3325人で、2019年1月1日時点の1万1131人と比べて+19.7%(+2194人)増加し、過去最高を更新したという。
 

[kenhtintuc247 27/10/2019, Vietjo 29/10/2019 U].  © Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
新着ニュース一覧
QS世界大学ランキング、ベトナムの10大学がランクイン (10:39)

 英国の大学評価機関クアクアレリ・シモンズ(Quacquarelli Symonds=QS)が発表した最新の大学ランキング「QS世界大学ランキング(QS World University Rankings)」2026年版で、ベトナムから10校がランクインした...

LGBTに優しい旅行先トップ8、ホーチミンがランクイン (9:25)

 世界最大級の宿泊予約サイト「ブッキング・ドットコム(Booking.com)」はこのほど、6月のプライド月間(LGBTプライド月間)を記念して、LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダーなどの性的マイ...

ベトナムの経営者の95%がAI導入に自信、世界をリード (20日)

 米マイクロソフト(Microsoft)が発表した調査報告書「ワークトレンド指数(Work Trend Index)」2025年版によると、ベトナムの経営者の95%が人工知能(AI)エージェントの導入に自信を示しており、米国(82%)や中国...

世界のベトナム人街を訪ねて【プラハ編・後編】 (15日)

(※本記事はVIETJOベトナムニュースのオリジナル記事です。) 【ロンドン編】はこちら 【パリ編】は

米国、ベトナム海上警察に3隻目の巡視船引き渡し (20日)

 在ベトナム米国大使館は18日、巡視船「CSB8022」をベトナム海上警察に引き渡したと発表した。越米間の国防協力に関する覚書に基づいて引き渡した3隻目の巡視船で、両国の国防・安全保障協力における重要な節目...

ゴゾ・エクスプレス、ビンファスト製の小型EVバン2000台導入へ (20日)

 宅配を手掛ける地場ゴゾ・エクスプレス(Gozo Express)は18日、地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)傘下の電気自動車(EV)メーカーであるビンファスト(VinF

アプリ最適化のラウンズ、ベトナムに本格参入 2000万USD投資 (20日)

 最先端の機械学習テクノロジーを活用してモバイル資産を識別・評価・最適化する米国のラウンズ(Rounds)は17日、ベトナム市場に本格参入し、2025年に総額2000万USD(約29億円)を投資すると発表した。  この資...

サイゴンハノイ保険、韓国テラコ車専用自動車保険を提供 (20日)

 サイゴンハノイ保険[BHI](Sai Gon-Ha Noi Insurance Corporation)は、韓国の自動車メーカーであるデハンモーターズ(Daehan Motors)との間で、「テラコ(TERACO)」ブランドの軽トラッ

ホーチミン:自動車部品見本市、6月21日まで開催 (20日)

 ホーチミン市7区のサイゴンエキシビション&コンベンションセンター(SECC:799 Nguyen Van Linh, quan 7, TP. Ho Chi Minh)で、6月19日(木)から21日(土)まで、自動車部品・用品・アフターマーケット見本市「第7...

ベトナム、ライチ生産量で世界2位 25年は前年比+30%増 (20日)

 ベトナムは、ライチの生産量で中国に次ぐ世界2位となっている。  2025年の収穫量は約30万3000tで、前年から+30%増加する見通しだ。ベトナム産ライチは現在、世界30以上の国・地域に輸出されており、日本、...

ビンファスト、米カリフォルニア州に初の正規代理店を開設 (20日)

 地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)傘下の電気自動車(EV)メーカーであるビンファスト(VinFast)はこのほど、米国の自動車販売大手サンロード・オートモー

ノイバイ空港で日本円690万円無申告持ち出し、ベトナム人を起訴 (20日)

 ハノイ市ノイバイ国際空港で、ベトナム人乗客による日本円の違法持ち出しが発覚した。税関当局が18日に明らかにした。  これに先立つ8日午後10時20分ごろ、ハノイ発成田行きの

FPT、ビンズオン省で教育複合施設を着工 26年完成 (20日)

 国内IT最大手のFPT情報通信[FPT](FPT Corporation)はこのほど、東南部地方ビンズオン省で最大4000人規模の教育複合施設案件を着工した。  同施設は、ビンズオン省

国会、エネルギー使用効率化法の一部を改正・補足する法律を可決 (20日)

 国会は18日、エネルギー使用効率化法の一部を改正・補足する法律を可決した。同法は2026年1月1日に施行される。  これにより、車両、エネルギー使用機器、建材の製品に対し、エネルギーラベルの表示が義務...

持田製薬とMeiji Seikaファルマ、ベトナムでEPA製剤の承認取得 (20日)

 持田製薬株式会社(東京都新宿区)とMeiji Seikaファルマ株式会社(東京都中央区)は、持田製薬が日本で販売している高純度EPA(イコサペント酸エチル)製剤「エパデールS」について、Meijiの提携パートナーであるテ...

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2025 All Rights Reserved