ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
 ようこそ ゲスト様 

新型コロナで窮地の英国人講師、ホーチミンの路上で物乞い

2020/04/15 14:00 JST配信
(C) vietnamnet
(C) vietnamnet 写真の拡大.

 ホーチミン市5区ボーバンキエット(Vo Van Kiet)通りとグエンチーフオン(Nguyen Tri Phuong)通りの交差点に物乞いをする年配の外国人が現れ、市民から同情の声が集まっている。

 物乞いをしていたのは、英国人のJ・Dさん(男性・58歳)。Dさんはベテランの英語講師で、2003年から2009年までの6年間と、2015年からこれまでホーチミン市で働いていた。

 テト(旧正月)までは、同市3区にある英語センターと小学校で英語講師として教鞭を執っていたが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響によりテト明けから休校措置が適用され、離職を余儀なくされた。

 以降、約3か月間は貯金を取り崩して生活していたDさんだったが、ついに蓄えも底をつき、先週末から「仕事がない。食べ物を買うお金を下さい」と書いた紙を手に持ち、物乞いを始めた。

 Dさんは、「マスクをしていたおかげで(顔を隠していられたので)物乞いができた。赤面の至りだったが、物乞いでもしなければ生きていけなかった」と泣きそうな声で語った。Dさんは独身で両親も亡くし、英国には妹がいる。帰国を希望しているが、航空券の運賃を支払うお金もないという。

 窮地に追い込まれたDさんの境遇を知り、多くの人々がDさん宅を訪れて現金や食品を恵んだ。その後、Dさんは物乞いをやめ、寄付金なども受け取っていない。「これで十分だ。いい人がくれるお金よりも、仕事が欲しい」と語った。

 そんなDさんは、早くも願いが叶い、多くの保護者から子供の家庭教師をして欲しいと依頼を受けている。在ホーチミン英国総領事館もDさんと連絡を取り、国民保護措置を開始したという。

[Thanh Nien 09:12 13/04/2020 08:52 14/04/2020 / Vietnamnet 17:47 13/04/2020, A].  © Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
新着ニュース一覧
タイのアマタ、フート省で新たな工業団地を開発へ (15:01)

 北部地方フート省人民委員会は23日、タイのアマタ(Amata)に対し、ドアンフン工業団地(別称:アマタシティ・フート=Amata City Phu Tho)の投資登録証明書を交付した。  同案件はドアンフン村(xa Doan Hung)...

クアンニン省など4省で党委書記・人民委主席が交代 (14:02)

 各地方自治体の人事異動により、東北部地方クアンニン省と同カオバン省の共産党委員会書記、西北部地方ディエンビエン省と南中部地方カインホア省の人民委員会主席の4人が交代となった。 ◇クアンニン省共産...

「ベトナム食文化名人」の称号、全国規模で初の授与 (14:00)

 ホーチミン市で23日、2025年の「ベトナム食文化名人」の称号の授与式が行われた。食分野に特化した称号の授与が全国規模で行われたのは初めて。  「食文化名人」の称号は15人に、「食文化名匠」の称号は6人...

ホーチミンの路上のライター修理店、愛好家の駆け込み寺 (21日)

 ある日の午後、60代と思われる男性が、壊れたデュポン(Dupont)製のライターを手に、ホーチミン市チョロン街区グエンチーフオン通りを訪れた。男性は、ファム・バン・コーさん(男性・72歳)の店である、古びて傾...

ベトナム・モビリティショー2025、ハノイで12月26日から開催 (14:00)

 ハノイ市ドンアイン村の国家展示センター(VEC)で12月26日(金)から28日(日)まで、モビリティ分野の国際展示会「ベトナム・モビリティショー2025(Vietnam Mobility Show 2025)」が開催される。  同展示会は、...

ベトナム企業、アマゾン経由の輸出拡大 ブランド重視へ転換 (6:14)

 アマゾングローバルセリング・ベトナム(Amazon Global Selling Vietnam)はこのほど、国境を越えた電子商取引(eコマース=EC)に参加するベトナム企業の成長と成功事例をまとめた年次レポートを発表した。  ...

又吉直樹×ヨシタケシンスケ共著「その本は」、ベトナム語版を出版 (6:01)

 お笑い芸人で芥川賞作家の又吉直樹氏と、人気絵本作家のヨシタケシンスケ氏による共著「その本は」のベトナム語版がこのほど翻訳出版された。ベトナム語版では、「本の王国の奇跡(Dieu ky dieu o vuong quoc Sa...

ホーチミン:レロイ通りの改修工事が完了、都市景観が改善 (5:53)

 ホーチミン市サイゴン街区(旧1区)のレロイ(Le Loi)通りに立ち並ぶ、老朽化した建造物群の改修工事がこのほど完了した。クリスマスと新暦正月に向けて、ペンキの塗り直しや屋根の改修が急ピッチで進められ、市中...

ハイフォン:6.5万DWTの貨物船が進水、ベトナムの建造で最大級 (5:12)

 造船工業総公社(ShipBuilding Industry Corporation=SBIC、旧ビナシン=Vinashin)傘下のナムチエウ造船(NASICO)は北部紅河デルタ地方ハイフォン市で24日、貨物船「チュオンミン・ドリーム02(Truong Minh Dream...

外務省「第19回日本国際漫画賞」、ベトナムの作品が優秀賞 (4:24)

 日本の外務省が主催する「第19回日本国際漫画賞」で、ベトナム人作者・原作者の作品が優秀賞を受賞した。  今回は、110か国・地域から過去最多となる738作品の応募があった。また、トーゴやネパールなどの6...

極東貿易子会社のヱトー、ホーチミンに支店開設へ (3:58)

 産業設備や産業素材、機械部品などの事業を手掛ける極東貿易株式会社(東京都千代田区)の100%出資子会社であるヱトー株式会社(神奈川県横浜市)は、100%出資海外子会社のヱトー・ソリューションズ・ベトナム(ET...

環境配慮型素材のTBM、地場2社と炭素回収・利用で基本合意 (2:32)

 環境配慮型の素材開発および製品の製造・販売を手掛ける株式会社TBM(東京都千代田区)は、北中部地方ハティン省で石炭火力発電所を運営する第2ブンアン火力発電(Vung Ang II Thermal Power=VAPCO)および同省の...

26年の新暦正月、4連休に 内務省が発表 (25日)

 内務省は、間もなく迎える2026年の新暦正月に伴う休暇について、2026年1月1日(木)から4日(日)までの4連休とすることを発表した。  1月2日(木)が振替休日、1月10日(土)が振替出勤日となる。  当初は元旦...

ハノイ:メトロ5号線を着工、公共交通指向型都市開発モデル初導入 (25日)

 ハノイ市当局は19日、同市都市鉄道(メトロ)5号線(バンカオ~ホアラック間)プロジェクトを着工した。  同プロジェクトの投資総額は73兆2000億VND(約4300億円)で、公的予算で賄い、EPC(設計・調達・建設)方式...

タイ小売最大手セントラル、グエンキム家電を売却 (25日)

 タイの小売最大手セントラル・グループ(Central Group)の小売子会社であるセントラル・リテール・コーポレーション(Central Retail Corporation)はこのほど、家電チェーン「グエンキム(Nguyen Kim)」を運営する...

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2025 All Rights Reserved