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小売大手ホーチミン市商業合作社(サイゴンコープ=Saigon Co.op)の違法な増資による買収事件をめぐり、ホーチミン市公安局傘下の密輸経済汚職犯罪取締警察部(PC03)は3日、調査機関からの報告書を受け取った。
サイゴンコープは1989年設立のホーチミン市人民委員会傘下の企業。◇スーパーマーケット「コープマート(Co.opmart)」、◇ハイパーマーケット「コープエクストラ(Co.opXtra)」、◇ミニスーパーマーケットの「コープフード(Co.op Food)」、◇「コープスマイル(Co.op Smile)」、◇コンビニエンスストア「チアーズ(Cheers)」など複数の小売りチェーンを展開しており、国内における認知度が極めて高い。
同社は、市人民委員会傘下企業の中でパフォーマンスが特に高い企業として知られ、2019年の売上高は前年比+10%増の35兆VND(約1620億円)だった。
今回の事件では、公的資産横領の痕跡が見つかっているため、警察が刑事事件として立件する方向で捜査を進めている。
ホーチミン調査機関の調査によると、外部の者がサイゴンコープへの出資権を持つ組合の名義を借りて同社に出資したとされ、合作社法と同社の定款に著しく違反していることが明らかとなった。
同社は2020年1月に、この手口により資本金を3兆2000億VND(約148億円)から6兆7970億VND(約315億円)に増資。同市計画投資局は今回の調査結果を踏まえ、この違法な増資を無効とし、問題の増資に係る企業登記証明書を回収した。
なお、同社のジエップ・ズン会長(党委書記)には、7月27日付の同市共産党委員会常務部の決定により、職務停止処分が下されている。