ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
 ようこそ ゲスト様 

元国営新聞記者の反政府ブロガー、控訴審でも禁固10年 公有地違法販売で

2020/08/18 14:00 JST配信
(C) tuoitre
(C) tuoitre

 国営新聞「ダイドアンケット(Dai Doan Ket=大団結)」の元記者チュオン・ズイ・ニャット被告(男・56歳)が、同新聞社の事務所を不動産業界の大富豪であるファン・バン・アイン・ブー被告(男・45歳)に違法に売りさばいた事件の控訴審で、ハノイ市上級人民裁判所は14日、一審裁判の判決を支持しニャット被告に禁固10年の判決を言い渡した。

 同新聞社は2003年、ニャット被告の手配のもと、中部駐在員事務所として使用する名目で南中部沿岸地方ダナン市ハイチャウ区チャンクオックトアン(Tran Quoc Toan)通り82番地にある一等地を取得した。同市人民委員会はこの要請に応じ、時価を大きく下回る価格で同新聞社にこの一等地を割り当てた。

 この一等地は翌2004年にブー被告の会社に違法に売却され、名義もブー被告の妻の名義に変更された。同新聞社は2011年に移転するまでこの土地を使用した。この公的資産違法売却は国に130億VND(約6800万円)の損失をもたらしたとされる。

 ニャット被告は以前、ダイドアンケット紙の記者を務めていたが、2010年に記者を辞めてからは「チュオン・ズイ・ニャット−異なる視点(Truong Duy Nhat - Mot cai nhin khac)」というブログを開設し、政治問題などを取り上げ、政府の批判を繰り返したり政府首脳陣の辞任を要求したりするなどしていた。これが原因で、2014年に民主的自由の権利を乱用し、国家に不利益をもたらした罪に問われ、禁固2年の判決を受けた。

 一方のブー被告は公安省の高級官僚と結託し、2009年から公安省傘下諜報総局の「諜報員」として起用され、「上佐(ベトナムで中佐と大佐の間にあたる階級)」に任命された。ブー被告が支配する複数の会社は「諜報活動」の名目で地方自治体に一等地の割り当てを求める手口を使い、国内各地で数多くの公有地を違法に取得した。

 これにより、ブー被告は複数の事件で禁固刑を言い渡されており、さらにブー被告らの要請に応じて規定に従わず公有地を違法に割り当てたダナン市やホーチミン市のトップらも禁固刑を言い渡されている。

[Tuoi Tre 18:48 14/08/2020, A].  © Viet-jo.com 2002-2024 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
新着ニュース一覧
ホーチミンの街並みに残る路上床屋の文化 (28日)

 ホーチミン市には、人生の半分以上の時間を他人の顔や頭髪を美しく整えることに費やしてきた人々がいる。路上床屋には、看板もなければ最新の備品もなく、使い古された革張りの肘掛け椅子と、古びた鏡、そして...

中古車・建機の解体業で豊かになった村 (27日)

 北部紅河デルタ地方ビンフック省イエンラック郡テーロー村(xa Te Lo, huyen Yen Lac)は、自動車や建設機械の解体業で豊かになった村として知られる。  この村で、中古の自動車やバイク、建機などを買い取り...

フエ:故チン・コン・ソンの名前を冠した学校が開校 (27日)

 北中部地方トゥアティエン・フエ省ナムドン郡人民委員会は24日、国民的音楽家である故チン・コン・ソン(Trinh Cong Son)氏の名前を冠した学校の開校式を開催した。式典にはソン氏の遺族や友人らが参加した。 ...

ホーチミン:市内初の「電子街」が10区に誕生 (27日)

 ホーチミン市10区7街区人民委員会は25日、市内初となる「ニャットタオ電子街(pho chuyen doanh dien tu Nhat Tao)」のお披露目式典を開催した。  電子街は、ニャットタオ(Nhat Tao)通り、ビンビエン(Vinh V...

ベトナム共産党、序列4位の国会議長を解任 首脳部解任相次ぎ異例の事態 (26日)

 ベトナム共産党中央執行委員会は26日に臨時会議を開き、本人からの希望を受けて、ブオン・ディン・フエ氏の政治局員・党中央執行委員・国会議長としての職を解任することを決定した。  中央執行委員会は解...

アップル製品の生産拠点数、ベトナムが世界4位 東南ア最多 (26日)

 米アップル社(Apple)がサプライチェーンの多様化に注力している中、依然として中国が同社最大の生産拠点となっているが、ベトナムでも生産拠点数が大幅に増えており、主要生産拠点の1つになっていることが同社...

中国、南シナ海で3か月間の漁獲禁止を発表 ベトナム外務省が抗議 (26日)

 中国は、5月1日から約3か月間にわたり南シナ海での漁獲を禁止すると発表した。漁獲禁止が適用される範囲には、ベトナムが領有権を主張する南シナ海のホアンサ諸島(英名:パラセル諸島、中国名:西沙諸島)周辺海...

ハノイ:行政区再編計画を承認、ホアンキエム区の合併なし (26日)

 ハノイ市人民委員会は25日、2023~2025年の行政区再編計画を承認した。これにより、ホアンキエム区の合併はせず、郡レベル(郡・区・町=thi xa)の行政区の数を現在の30で据え置くことで一致した。  計画に...

授業料返還渋る英語学校エーパックス運営会社に56万円の罰金処分 (26日)

 国家証券委員会(SSC)は、情報公開規定に違反したとして、英語学校「エーパックス・リーダーズ(Apax Leaders)」を運営するエーパックス投資ホールディングス[IBC](Apax Holdings)に9

双日、地場SaaS企業のフィンベトに出資 (26日)

 双日株式会社(東京都千代田区)は、ベトナムで主流となっている家族経営を中心とした小規模小売店の受発注管理やキャッシュレス決済用のスマートフォンアプリなどを手掛けるSaaS企業のフィンベトテクノロジー(Fi...

三菱重工、ベトナム現地法人を設立 駐在員事務所の機能を大幅強化 (26日)

 三菱重工業株式会社(東京都千代田区)は、ベトナム現地法人「ベトナム三菱重工業(MITSUBISHI HEAVY INDUSTRIES VIETNAM)」を設立し、このほど本格活動を開始した。ハノイ市バーディン区に本社、ホーチミン市1区...

南北高速道路、カムラム~ビンハオ区間が開通 投資総額540億円 (26日)

 南北高速道路の東側路線建設工事の一部である南中部沿岸地方カインホア省カムラム~南中部沿岸地方ビントゥアン省ビンハオ(Cam Lam~Vinh Hao)区間が26日午前に開通した。  同区間は全長78kmで、官民パート...

国家ハラール認証センター設立、イスラム圏への輸出強化目指す (26日)

 科学技術省品質測定基準総局傘下の適合認証センター(Vietnam Certification Centre=QUACERT)は24日、国家ハラール認証センター(HALCERT)の設立発表式典を開催した。  ハラール認証は、「イスラム法の定め...

大同工業、ベトナム子会社を増資 生産体制整備 (26日)

 二輪車及び四輪車部品、産業機械部品などの製造・販売を手掛ける大同工業株式会社(石川県加賀市)は、同社が100%出資するベトナム子会社のD.I.Dベトナム(D.I.D Vietnam=DVN、北部紅河デルタ地方フンイエン省)...

半導体産業人材育成に1600億円投入へ、計画投資省報告 (26日)

 ファム・ミン・チン首相は24日にハノイ市で開催された「半導体産業人材育成に関する会議」で、半導体人材育成制度を整備し、優遇的かつ具体的な仕組み・政策を策定することを指導し、教育施設や実験室、製作所...

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2024 All Rights Reserved