ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
 ようこそ ゲスト様 

ホーチミン:1区人民委元副主席、自腹で救急車購入 貧困者向けに自ら運転

2020/09/01 04:17 JST配信
(C) Thanh nien
(C) Thanh nien 写真の拡大.

 28日昼、ホーチミン市1区人民委員会元副主席のドアン・ゴック・ハイ氏が自ら救急車のハンドルを握ってホーチミン市ビンタイン区ノーチャンロン(No Trang Long)通りのがん腫瘍病院に乗り付け、居合わせた人々を驚かせた。

 ハイ氏が運転する救急車の車体には「貧困患者向け帰省無料車」と書かれており、患者の輸送に適した駐車場所を下見していたのだった。ハイ氏によると、車両は同氏が自費で7億VND(約320万円)で韓国から輸入したもので、救急車として登録済みだという。

 取材に対して「ハノイ市からホーチミン市までやその反対、中部や南部メコンデルタ地方、西北部地方とどこへでも、帰省する貧しい患者を無料で輸送します。途中の食事や宿泊費も私が負担します。救急車のナンバーは51B-507.44ですから、見かけたらいつでも声を掛けてください」とハイ氏は語った。

 ハイ氏はどこかの病院の専属となるのではなく、時間が許すときに全国各地の病院へ赴き、患者の診断書と退院証明書が確認できれば無料輸送を引き受けるとのこと。

 このほかハイ氏はホーチミン市12区にホームレスの女性向けの無料宿泊施設(幅4m、奥行き20m)を建設しており、4か月後に完工する見通し。

 ハイ氏は経済の学士号を有し、ホーチミン市1区税関支局の職員や1区経済部長を歴任。1区人民委員会副主席在任中の2017年2月からは、1区で歩道の占拠物など都市秩序に違反した行為に対する取り締まりを強化し、「歩行者のために歩道を取り戻すことができなければ辞任する」、「1区をシンガポールのミニチュア都市に変貌させる」と宣言して自ら現場に足を運び、官民の施設を問わず歩道占拠物の撤去を指導した。

 ハイ氏は2019年6月4日に同市人民委員会傘下のサイゴン建設総公社(Saigoncons=SGCC)の副社長に任命されたが、「建設や建築に関する知識を一切持たない私を建設会社の副社長に任命するのはでたらめな決定だ」として、同日に副社長の職を辞任した。また、これに伴い1区人民委員会副主席の職も前日の3日付けで退いた。

 一方、副主席在任中の2016~2018年の間には、建ぺい率や建物の高さなどで規定違反にあたる複数の建設許可証に署名していた。これに関連して1区の複数の幹部が処分を受けている。

[Thanh Nien 13:35 28/08/2020, T].  © Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
新着ニュース一覧
電子マネー「MoMo」、チャブ・ライフと提携で健康保険事業参入 (5:38)

 ベトナムの決済アプリ大手「モモ(MoMo)」は、世界的保険グループであるチャブグループ(Chubb Group)傘下のチャブ・ライフ・ベトナム(Chubb Life Vietnam)との提携を発表し、健康保険商品「モモケア(MoMoCare)」...

ホーチミン:マイチート通りに市内初の自転車専用レーン設置へ (5:03)

 ホーチミン市当局は10月、ビンチュン街区(旧トゥードゥック市)のマイチート(Mai Chi Tho)通りに全長約5.8kmの自転車専用レーンの建設を開始する予定だ。投資総額は140億VND(約7800万円)余りとなっている。 ...

KDDI、VNPTとデジタルサービス推進で協業 (4:53)

 KDDI株式会社(東京都港区)は11日、ベトナム郵便通信グループ(Vietnam Posts and Telecommunications Group=VNPT)との間で、ベトナムにおけるデジタルサービスの推進を目的とした戦略的パートナーシップを締結...

「我が家」を夢見る18歳の少女 (21日)

 南部メコンデルタ地方ドンタップ省に住むファン・ゴ・ジエム・フオンさん(女性・18歳)には「我が家」がない。フオンさん一家は「自宅」を持ったことがなく、フオンさんはこの18年間、母方の祖父母や叔母の家な...

多摩川電子ベトナム、フンイエン省の新工場が間もなく完成 (4:12)

 株式会社多摩川ホールディングス(東京都港区)の孫会社である多摩川電子ベトナム(TAMAGAWA ELECTRONICS VIETNAM)は、移転用地として取得した用地で新工場の建設工事を進めており、9月末に新工場が完成し、10月29...

中尾製作所、ハノイにベトナム現地法人を設立 (3:36)

 家具・建築用金物製造販売を手掛ける株式会社中尾製作所(三重県津市)は4日、東南アジア地域における販売体制の強化を目的として、ベトナム現地法人をハノイ市に設立した。  ベトナム現地法人「中尾ベトナム...

ベトナム家具・建設展示会、ホーチミンで10月1日から開催 (2:56)

 ホーチミン市タンミー街区(旧7区)のサイゴンエキシビション&コンベンションセンター(SECC:799 Nguyen Van Linh, phuong Tan My, TP. Ho Chi Minh)で、10月1日(水)から4日(土)まで、「第2回ベトナム家具・建設...

ベトナム主要指導者、政治局決定で「四柱」から「五柱」に (22日)

 ベトナム共産党政治局は、政治システムにおける職位・職務区分を改定する決定第368号-QD/TWを公布した。同決定は9月8日から発効した。  同決定によると、中央から基層レベルまでの職位・職務区分は以下の4...

ビンF、26年に電動バイク150万台販売へ 市場シェア50%目指す (22日)

 地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)傘下の電気自動車(EV)メーカーであるビンファスト(VinFast)は、2026年における電動バイクの販売目標を150万台に設定

マン国会議長、マレーシア下院議長と会談 貿易額180億USD目指す (22日)

 マレーシアを公式訪問したチャン・タイン・マン国会議長は同国の首都クアラルンプールで19日にジョハリ・アブドゥル下院議長と会談し、2024年11月に構築した両国間の包括的・戦略的パートナーシップを推進する...

電動バイクのダットバイク、シリーズBで2200万USD調達 (22日)

 電動バイクの生産・販売を手掛ける地場スタートアップのダットバイク(Dat Bike)は18日、シリーズBラウンドで2200万USD(約32億6000万円)の出資を獲得した。同社がこれまでに獲得した出資総額は4700万USD(約70億...

消防設備製造の韓国系Sテックビナが好調、ベトナムで8割のシェア (22日)

 消防関連設備を製造する韓国系のSテックビナ(S-TEC VINA)が、成長を遂げている。同社によると、ベトナムのガス系消火設備市場におけるSテックビナのシェアは約80%に上るという。  Sテックビナは、韓国の警...

トゥアンアンGでの違反事件、元国会議長補佐官に禁固5年半 (22日)

 ベトナム全国で多くの道路・橋梁プロジェクトを違法落札した建設会社トゥアンアングループ(Thuan An Group)における違反事件で、ハノイ市人民裁判所は18日、被告29人に有罪判決を言い渡した。  同社元会長...

猛烈な勢力の台風9号(ラガサ)、ベトナム北部に向けて進行中 (22日)

 日本の気象庁が発表したデータによると、ベトナム時間の18日午後にフィリピンの東で台風9号(アジア名:ラガサ、日本では台風18号)が発生した。台風9号は猛烈な勢力に発達しており、このまま行くと、25日午後か...

ビンG、米タイム誌「25年世界ベスト企業」にランクイン 国内初 (22日)

 米国のニュース雑誌「タイム(TIME)」が発表した「2025年の世界ベスト企業(World’s Best Companies of 2025)」で、地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)が

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2025 All Rights Reserved