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6月中旬にマレーシア巡視船によって拿捕され、同国当局に身柄を拘束されていたベトナム漁船の乗組員ら37人が釈放され、22日にホーチミン市タンソンニャット国際空港に到着した。
漁民らは同日中に、南中部沿岸地方ダナン市行きの便に乗り継ぎ、同地方クアンナム省に帰省して、家族らと3か月ぶりに喜びの再会を果たした。
クアンナム省登録の漁船「QNa-95005-TS号」は4月25日、乗組員42人を乗せて出港。漁船は6月11日、マレーシアの漁業法に違反した疑いでマレーシア巡視船に拿捕された。漁船や漁具だけでなく、携帯電話などの私物も没収され、全員が身柄を拘束された。
クアンナム省国境警備隊の漁船監視システムでは、4月25日から6月11日までの間、当該漁船は主にチュオンサ諸島(英名:スプラトリー諸島、中国名:南沙諸島)の南と南西の海域で活動していたことが確認されており、6月11日午前9時、コンド礁(◇ベトナム語:da Cong Do、◇英語:コモードアー礁=Commodore Reef、◇タガログ語: Rizal、◇中国語: 司令礁)の南東約9海里にある地点でマレーシア側に拿捕された。
また、同省農業農村開発局の漁船監視システムでは、当該漁船が同期間にベトナムの漁業許可海域内で操業していたことが確認されている。
42人のうち、未成年者と基礎疾患を持つ計5人は、拿捕から1か月後の7月中旬に釈放され帰国。残る37人はマレーシアの漁業法に違反した罪に問われ、8月下旬に開かれた裁判で有罪判決が下された。乗組員らは合わせて50億VND(約3000万円)の罰金を納付し、9月下旬にようやく釈放された。
なお、コンド礁は◇ベトナム、◇マレーシア、◇台湾、◇中国、◇フィリピンの5か国・地域が領有権を争っており、フィリピンが1980年7月から実効支配している。