![]() (C) tuoitre ![]() |
北部紅河デルタ地方バクニン省トゥアンタイン郡第3トゥアンタイン工業団地にある韓国系電子部品メーカーのHSテック・ビナ(HSTECH Vina)の工場で深刻なメタノール中毒が発生したことが分かった。
ハノイ市バックマイ病院は2月下旬から3月13日にかけて、複数回にわたり同工場の労働者を受け入れ、合わせて108人の検査を実施した。検査の結果、37人がメタノール中毒を起こしたことが確認され、このうち1人が重症で死亡した。他の重症患者は6人で、危篤状態にあるか、失明や脳の後遺症が懸念されている。
工場労働者のN・T・Hさん(女性・42歳)は2月27日、かすみ目、頭痛、吐き気、意識障害の症状が見られ、地元病院に入院した。翌28日に昏睡状態に陥り、低血圧や重度の脳損傷などによりバックマイ病院に転送され、集中治療を受けたが死亡が確認された。
メタノール中毒を起こして治療を受けている工場労働者によると、ある部品の製造過程でエタノールが使用されており、工場では2月下旬から新しいバッチの「エタノール」が使用されていたという。
ある患者の家族が工場で使用された「エタノール」のサンプルを採取し、バックマイ病院に送って検査を依頼したところ、検査の結果、サンプルはエタノールではなくメタノールだったことが確認された。
医師らによると、患者はメタノールで汚染された空気の吸入や皮膚接触により中毒を起こした可能性が高いとみられている。